よしこさん・ばあさん・わたくし。
takeさん
この他、主催の『金沢落語情報』のなぁさん、『遊歩倶楽部』のがんねーさんもお着物姿でした。
上方落語は、噺の効果音にお囃子が入るのが特徴。普段は舞台袖に隠れてお客様には見せないそのお囃子を紹介する『お囃子紹介』から演題は始まりました。
太鼓を打つ小つる師匠、笛の喬若さん、三味線の勝さん
演奏するのは三味線の勝正子さんに、笑福亭小つる師匠、笑福亭喬若さん。噺家さんが演奏もするのです。喬若さんは笛のCDも出しておられるとか。噺家さんって落語だけしているわけではないのですねー。
喬若さん、勝さん、そして小つる師匠。それぞれキモノで仕事をする人の着姿というのはほんとうにしゅっと決まってかっこいい。
紹介があったのは、『雪』など効果音や、噺家さん登場の時の出囃子、お客様を迎えるときの一番太鼓、幽霊登場のヒュードロドロなど‥生の演奏はとても迫力があり、太鼓は腹に響くし笛は胸を切り裂くような音がします。これはライブでないと味わえない至福。
次は笑福亭喬若さんの『七度狐』。
マクラに落語のしぐさ解説をしてくれたのですが、『うどんとそばの食べ分け』ってのが何度聞いてもわからないー。何度も演ってくれた「ずろろろろ~」って音のおかげで、すごく麺が食べたくなりました。
これはうどんか、そばか、あるいはきしめんか、はたまたカレーうどんか!?
トリは笑福亭小つる師匠の『竹の水仙』。
マクラから本題に移るときに羽織を脱ぐのですが、ぴっと肩を張ったかと思うとはらりと一気に羽織が肩を滑っていく姿が実に艶でありました。
噺の中に竹細工の水仙のつぼみが朝日とともにぱちんと開くといい匂いが漂う、というシーンがあるのですが、聴いているとほんとうに芳香がふわーっと漂ってくるような気がしてくるのです。これも、生で体験する落語ならではのライブ感ですねえ。
ちなみにわたくし、この会で『お茶子さん』をさせていただきました。噺の間に座布団を裏返したり、名札をめくったりする役です。軽い気持ちでお引き受けしたのですが、実はけっこう大役だったらしい。主催している友人とは短くない付き合いなので、おっちょこちょいが見込まれたのでしょう。
『お茶子』するわたくし
後でビデオを見るのが怖いです‥。
でも、いい経験でした。やっぱり何か役があると楽しさは深まりますわ。
この会、なぁさんよしこさんはじめ地元スタッフの尽力もあって、100人近い方がお越しになりました。呉服屋さんや着物関係の団体に声をかけたりしたので、来場のお客様も着物をお召しの方がたくさんおられます。その中の、ポップでキュートなお嬢さんたちに声をかけ、写真を撮らせてもらいました。
落語も着物も、特別なものと思わず「楽しいから観る。着る」ってスタンスで楽しんでおられる様子。今回も楽しんでいただけたでしょうか。またぜひ足を運んでいただきたいと思いました。
企画運営も進行も、素人の手作りのこの会。行き届かない所も多々あったかもしれませんが、なかなかに温かく楽しい会だなぁと半ば自画自賛で気に入っています。次回の催しにもぜひ、何らかの形で関わって足を運びたいと今から楽しみです。そのときにはこれお読みの皆様も、ぜひいらっしゃいませんか?
会がはねた後、小つる師匠・喬若さん・勝さんを囲んで打ち上げ宴会をしました。カンパイのビールがむちゃくちゃ美味しかったです。
後ろ向きになっているのは『来福 純米吟醸愛山』握り締めているのはたぶん小つる師匠の手