キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

き楽寄席 笑福亭小つる 金沢落語会

2006年10月10日 | キモノイベント
 10月7日(土)金沢県立音楽堂にて開催された『き楽寄席 笑福亭小つる 金沢落語会』に行ってきました。キモノ推奨の会なので、受付スタッフも着物姿です。


 よしこさん・ばあさん・わたくし。
 

       takeさん

  この他、主催の『金沢落語情報』のなぁさん、『遊歩倶楽部』のがんねーさんもお着物姿でした。

 上方落語は、噺の効果音にお囃子が入るのが特徴。普段は舞台袖に隠れてお客様には見せないそのお囃子を紹介する『お囃子紹介』から演題は始まりました。

 太鼓を打つ小つる師匠、笛の喬若さん、三味線の勝さん 

 演奏するのは三味線の勝正子さんに、笑福亭小つる師匠、笑福亭喬若さん。噺家さんが演奏もするのです。喬若さんは笛のCDも出しておられるとか。噺家さんって落語だけしているわけではないのですねー。
 




 喬若さん、勝さん、そして小つる師匠。それぞれキモノで仕事をする人の着姿というのはほんとうにしゅっと決まってかっこいい。

 紹介があったのは、『雪』など効果音や、噺家さん登場の時の出囃子、お客様を迎えるときの一番太鼓、幽霊登場のヒュードロドロなど‥生の演奏はとても迫力があり、太鼓は腹に響くし笛は胸を切り裂くような音がします。これはライブでないと味わえない至福。

 次は笑福亭喬若さんの『七度狐』。
 マクラに落語のしぐさ解説をしてくれたのですが、『うどんとそばの食べ分け』ってのが何度聞いてもわからないー。何度も演ってくれた「ずろろろろ~」って音のおかげで、すごく麺が食べたくなりました。
 
 これはうどんか、そばか、あるいはきしめんか、はたまたカレーうどんか!?

 トリは笑福亭小つる師匠の『竹の水仙』。
 
 マクラから本題に移るときに羽織を脱ぐのですが、ぴっと肩を張ったかと思うとはらりと一気に羽織が肩を滑っていく姿が実に艶でありました。
 
 噺の中に竹細工の水仙のつぼみが朝日とともにぱちんと開くといい匂いが漂う、というシーンがあるのですが、聴いているとほんとうに芳香がふわーっと漂ってくるような気がしてくるのです。これも、生で体験する落語ならではのライブ感ですねえ。

 ちなみにわたくし、この会で『お茶子さん』をさせていただきました。噺の間に座布団を裏返したり、名札をめくったりする役です。軽い気持ちでお引き受けしたのですが、実はけっこう大役だったらしい。主催している友人とは短くない付き合いなので、おっちょこちょいが見込まれたのでしょう。

 『お茶子』するわたくし

  後でビデオを見るのが怖いです‥。
 でも、いい経験でした。やっぱり何か役があると楽しさは深まりますわ。

 この会、なぁさんよしこさんはじめ地元スタッフの尽力もあって、100人近い方がお越しになりました。呉服屋さんや着物関係の団体に声をかけたりしたので、来場のお客様も着物をお召しの方がたくさんおられます。その中の、ポップでキュートなお嬢さんたちに声をかけ、写真を撮らせてもらいました。
   
 落語も着物も、特別なものと思わず「楽しいから観る。着る」ってスタンスで楽しんでおられる様子。今回も楽しんでいただけたでしょうか。またぜひ足を運んでいただきたいと思いました。

 企画運営も進行も、素人の手作りのこの会。行き届かない所も多々あったかもしれませんが、なかなかに温かく楽しい会だなぁと半ば自画自賛で気に入っています。次回の催しにもぜひ、何らかの形で関わって足を運びたいと今から楽しみです。そのときにはこれお読みの皆様も、ぜひいらっしゃいませんか?

 会がはねた後、小つる師匠・喬若さん・勝さんを囲んで打ち上げ宴会をしました。カンパイのビールがむちゃくちゃ美味しかったです。 
 後ろ向きになっているのは『来福 純米吟醸愛山』握り締めているのはたぶん小つる師匠の手


金沢落語会のキモノ

2006年10月10日 | 今日のキモノ

 帯締めに迷った金沢行き、結局このコーデで参りました。
 

 右下の帯締めです。

 ちなみに、キモノは「竹柄大島」、この日の演題『竹の水仙』に合わせて。
 これ、今年の誕生日にお気に入りの古着屋さん・覚王山の「きむら」にてオットに買ってもらったもの。店主のおばちゃんの話によれば、看護婦さんをしていたひとが働く女のヨロコビとしてキモノをずっと作っていて、これは昭和40年に作ったものだそう。‥実はそれ、わたくしの生まれた年でございます。誕生日のビンテージキモノ。その初着用が金沢落語会、なんか縁起がいい感じがします。

 帯は、今年の初夏にすうざんさんに同行してもらった大須観音骨董市にて、確か7000円で求めたもの。骨董市で7000円というとすごく高価で、とってもキヨブタでした。
 でも、部分に入っている刺繍も綺麗だし、モノを見るととってもお値打ち。お宝帯です。大好きな雪輪模様もあるし。これも、きょう初使いです。


 ただこれ、昔のものとて柄付けが逆になっている「引き抜き結び」用の帯なのです。それで少し戸惑いましたが、うまこさんのHPを参考にしつつちょっと練習しましたら、けっこう簡単に形が決まって崩れない。引き抜き結び、気に入っちゃいました。

 髪は「なんちゃって耳かくし」にトライしてみましたが、うーん、写真で見るとすでにほつれているなあ。これは今後の課題です。
 かんざしは蜘蛛の巣の形を、キモノ仲間の京子ちゃんにシルバークレイで作ってもらいました。帯留めの竹蔵龍さん「髑髏蜘蛛」とおそろい感覚。
 この、髪と帯の「蜘蛛セット」、落語会主催のなぁさんトコのお嬢さんが気に入ってくて、しばらく遊んで写真にも撮ってくれました。


 帯留めのどあっぷです。

 初使いのものいっぱいで、うきうきとでかけた金沢でありました。