キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

12月1日(土)お茶子さんしますので

2007年11月29日 | キモノびぢんへの道

 あさって12月1日(土)、石川県立音楽堂にて『笑福亭小つるのき楽寄席』が開催されます。スタッフでもあるわたくし、勇躍駆けつけます!師匠の落語がまた聴ける、わくわく~♪と思っていましたら、主催のなぁさんから一言「葉さん、またお茶子やってくれん?」回り持ちにしようかと思ってたけど打ち合わせがめんどいからって!ひえー。

 そう、お茶子さんをするのは前々会に続いて2回目。でも、上がりまくっていたので何も覚えていません。どどどうしよう。前は何も知らず勢いで引き受けたのですが、今となっては寄席におけるお茶子さんの存在というものを意識しちゃってがっちがちです。

 だもんで、コーデも迷いまくり‥。
 今決まってるのは、これとこれだけ。


 師匠の名前『小つる』にちなんで、折鶴帯と、金細工で鶴があしらわれた簪。どーせなら着物もなにもかも『鶴』づくしにしたかったけど、さすがに見つけることができず。でもそのうち揃うわ~♪今回はつるつるっと~♪と、能天気な気分でいたのですが、あさってのわたくしはお茶子さん。あまり突拍子もない格好はできんです。

 さて、今から一生懸命コーデを考えます(泥縄)。目立たず、でも華やかな(桃葉さんにサジェスチョンしていただきました)お茶子さんコーデwith鶴帯鶴簪。どうなりますか、また報告させていただきますわっ。


 笑福亭小つるのき楽寄席。興味のある方はぜひお出かけくださいませ。
 今回の詳細はこちら
 前回の様子
 前々回(わたくしお茶子さんやりました) 


新年おめでとう新日本髪♪

2007年01月14日 | キモノびぢんへの道

   
 1月5日の記事で予告しましたとおり、昨日行ってまいりました!栗栖のみっちゃんの美容室。そして、こんなふうにしてもらいましたよー。

 ぽんごちゃんにもおつきあいいただき、オットの運転する車でみっちゃんのいる犬山へ。美容室の隣の畑に植わっている金柑をもいで食べたり、お弁当を食べておしゃべりしたり、憩いの場「サロン」を満喫したあとはさぁ、美容院「サロン」へ!
 
 まずはカット&パーマを。
 近所の美容室では、「キモノを着るので、まとめ髪がしやすいようなスタイルにしてください」という依頼がどーしても理解してもらえなくて。そもそもお茶も踊りもしないのにキモノを着ると言うこと自体ようわからんことらしく‥結局今風のスタイルにしてもらって「悪くはないけど違うのよー」という思いを抱えて美容室を出ていたのです。でも、相手がみっちゃんならば話は早い。ふだんのキモノライフを解ってくれているし、芸子さんなどがよく来る美容室にいたので腕も確かで、万福の信頼を置いているのです。

 さて、注文どおりのカット&パーマが終わって、いよいよ新日本髪のセットに入ります~。
  
 日本髪のパーツ、前髪・鬢(両側)・髷・つと(後ろの部分)ごとに、髪をブロックに分けます。みっちゃん曰く「日本髪はブロック分け命!」。そして、カーラーをまきます。この時点で、すでになんとなく日本髪っぽくなっている。そしておかまに入って、さましてから外します。くるくる~。
 
 髪を膨らませるすき毛を、こんなふうに丁寧に形作り、まずは髷の所、逆毛を立てて縛りました。ここが「元結」になるところ、なのかな。そして、つとのところにすき毛を入れてふっくらさせて、きれいに形作りました。みっちゃんの手が素早く動いているのがよくわかる~。

 
 なんか、魔法のように逆毛で髪がふくらみます~。両鬢が逆毛。横山光輝のマンガにこんなハカセがいたなぁ。そして、すき毛を入れてこんなふうにきれいに。
 前髪に逆毛を立てたところ。なんか「俺ってバリバリ?」とか、そーゆーかんじ(古っ)。

 

 その前髪も、すき毛を入れてこんなふうにきれいに整います。それから、持っていった古布のハギレをみっちゃんがリボンにしてくれて、最後に髷を整えました。ちょろちょろんとしかなかった髪の毛があっという間に膨らんで、すき毛をいれたらこんなふうに。プロの技~。
 
 櫛と簪を挿して、できあがり!わーい~~。

 この時点では、まだ洋服です。仕上げのスプレーがキモノにはよくなかろうという判断でした。これから着るのですが、もう時間が押していたので「待っとれん!着せてあげる~」と、みっちゃんがプロ着付けをやってくれました。
     
  着付けてくださいつつ、プロなポイントを惜しげもなく解説してくれつつ。
 これはあまりにも貴重な知識なので、そのうちまた項をあらためて記事にしたいと思います。でも、覚えてはいないのです~。ぽんごちゃんがメモしててくれたのと、オットが詳細に取ってくれてた画像と最新デジカメの録音機能で撮ってたらしいのとが資料であるのですが‥。

 何はともあれ、出来上がり画像です。
 
 嬉しくて、くるくる回っているわたくし。

  「日本髪結いたい?」とみっちゃんから問われ、手持ちの櫛簪を総ざらいして、これで行きたいなと思った黄楊の櫛。これからイメージを展開していくと、「こてこて」路線ではなくて「すっきり」とか「きりっ」とかいう道が見えてきました。みっちゃんから初めに「伊右衛門の宮沢りえちゃんとか~」と聞いたのも、脳裏に焼きついていました。

 そんなこんなで、コンセプトは『武士の妻』。
 新日本髪って、一般には成人式とか七五三とか、可愛いイメージです。でも、もっと大人な日本髪もあるはず。その路線ならわたくしの年齢でもおっけーですもの!

 ということで、選んだのがこのコーデ。鬼縮緬の付け下げ鷲模様(ヤフオク・アンティーク)に、雪輪帯(これもヤフオク)。半衿は白塩瀬、帯揚はアイスブルーの縮緬、帯締めは銀三分紐で、帯留めに竹蔵龍さんの「髑髏蜘蛛」を。これ、いつかはやってみたいと思っていた取り合わせなのでこの機会にできてよかったです。ぁ、簪も竹蔵龍さんの『富貴花』です。

 な~んてコンセプトを胸に抱きつつないでたちでしたが、いざできあがってみるともぉ嬉しくて嬉しくって。オットに撮ってもらった写真を見ると、み~んな顔がにぱにぱしているのです。こーれは武士の妻でないです。へのへのの下はにぱにぱでございます。お見せできないのが残念、というよりいかった‥かな?
 
 ウチに帰っても、そのまま家事をいたしました。キモノを汚したくないので割烹着を着て。‥この時点ですでに『武士の妻』はどっかにいきました。 
  
 おひとついかが~。美味しいお酒を呑みましょう♪

 『新日本髪』、おーむかし成人式の時に作ってもらったのとはぜんぜんちがう、実に日本髪なヘアスタイルでございました。昔ながらの日本髪との違いは、そっちを経験していないわたくしにはよくわかりませんが、スタイルを見る限りは相違ないもののように思えます。ちゃんと日本髪~♪

 一番大きい違いはおそらく、楽ちんさ。和裁仲間に、昔ながらの丸髷を結ったことがあるお姐さまがいるのですが‥結っている間はともかく、元に戻す時に鬢付け油を落とすのがすっごくたいへんだった由。今回の髪は、普通のアップスタイルと変わらず、普通に頭洗って終わっちゃいました。

 こんなに気安く、日本髪のひとになれるなんて。プロ美容師みっちゃんに、たいへん感謝です。
 そして、こんどまた髪の手入れに行く時にも、なにか企画ができそう‥と、心に陰謀が湧き起っている現在なのでありました。‥みっちゃん、よ~ろ~し~く~ね~~~。
           


新年早々『新日本髪』!

2007年01月06日 | キモノびぢんへの道

  それは、年末にかかってきた一本の電話からでした。
 「葉さん、日本髪結ってみたりしたい?」
 電話の主は栗栖のみっちゃん。先日『美女塾』とてメイク講座をしてくれた、キモノ仲間の美容師さん。新年早々、彼女にカット&パーマを予約していたのです。ついでに何かキモノヘアを結ってもらっちゃおうとは目論んでいましたが、日本髪!うわあ~。
 「日本髪っていっても、結髪さんが結う伝統的な日本髪じゃなくて、『新日本髪』というの。鬢付け油とか使わないので、軽くて清潔です。CMで宮沢りえちゃんが結っているようなの。どお~?」
 「それは~。ココロが動いてるわぁ。お願いしちゃおうかしら~♪」
 二つ返事とはこのこと、その場で新日本髪も予約してしまいました。うきゃ♪

 『新日本髪』には、日本髪と同様に櫛や簪、手柄などがいるそうです。「成人式に使ったのが実家にあるけど」と言うと「ひえっ!そーんな真っ赤なのをー」とみっちゃん。そう言われりゃそうだ。それ以外だと、生地のまんまの黄楊の櫛しか持っていませんが、ならばそういう感じの髪型にしてくれるとのこと。手柄も、絞りの布でなくても手持ちのハギレでできるとのこと。
 どんな風になるかな、何を使ってもらおうかなと、暮れからずーっと楽しく悩んでいます。

 
 キモノもどうしようかな。せっかく日本髪だから、一張羅のこてこてアンティークを着ようかとも思いましたが、この櫛を使うのならアンバランス。それこそCMのりえちゃんのイメージですっきりとした紬にでもしようか、いや、やっぱり柔らかものが着たいかなあ。これも楽しく迷っているところ。みなさんならどうなさいますか?

 『新日本髪』実は大昔、成人式の時に一度結ってもらったことがあります。でも、このときは混んだ中で流れ作業みたいなヘアセットだったせいか、いまひとつ気に入りませんでした。でも、こんどはみっちゃんがじっくり結ってくれるのです。いやが上にも期待が高まっております。
 みっちゃんには、前にも大正時代の髪型『耳かくし』を結ってもらいました。たまたま持っていた写真を参考に、アドリブで結ってもらったのです。
 
 わたくしがキモノを着る時に、一生懸命再現しようとしているのがこの髪型。でもなかなかこうはなりません。プロの技だねえ。今回も、もういちどこれを作ってもらって参考にしようかと考えていたのですが、日本髪と聞いてはやっぱり飛びついてしまいました。

 ちなみに、このとき一緒に行った縫さんは『束髪』という明治時代の髪型を結ってもらいました。これは再現しようとも思わないほどのプロ業でした。

 
 これが参考書『日本の髪型』。

 さあわたくしの『新日本髪』、決戦は1月13日、ところはみっちゃんの美容室。カメラマン連れでうきうきと参ります。ぽんごちゃんも一緒。みなさまも、よろしかったら見物にいらっしゃいませんか?


『美女塾』和装メイク講座・お笑いつき

2006年10月05日 | キモノびぢんへの道

  10月3日(火)、キモノ仲間の美容師・栗栖みっちゃんに着物メイクを習いに行ってきました。題して『美女塾』。期待まんまんで出かける犬山の街。受講生はぽんごちゃん・chieさん・わたくし葉、そしてメイクモデルは白雪ママさん

  眉ペンシルの削り方から始まり、まずは講義。そして白雪ママさんをモデルにみっちゃん師匠の腕の冴えに感心し、ここまでは普通に過ぎましたが。さて、実習。

 まずは、洗顔と基礎。オイルでメイクを落として、化粧水をコットンにたっぷり取り、マッサージも兼ねて顔にぴたぴた。この辺から既に、あやしくなってきます。「メイク・アップだからねー。上げるのよー」と言われ、頬を下から上にぴたぴたぴた。「こうやるのっ」みっちゃん師匠がコットンを取り、ピタッ!ピタッ!ピタッ!力強いストローク。既にプロの技です。
 首筋、耳下腺のところも忘れずぴたぴた(ピタッ!ピタッ!)し終えると、おお!なんだか顔がしゅっとしたような気がする!頬に触れるとしっとりひんやり。こんな風にしてからメイクすると、崩れにくいんだって。

 更にパックして、乳液を塗って(余分はティッシュオフ)、ベースメイク。さて、本格的にあやしくなってきました。基本は、顔の中で高いところに多く、低いところに少なく。墨絵が濃淡で遠近感を出しているように、ファンデーションで凹凸を強調するテクニック。上手な人が塗ると、ファンデだけチークいらないくらいになるんだって。
 さぁやってみよー!!と、スポンジを持って・・固まります。えーっと、みっちゃん師匠はどうやってたっけ。えーと、アンダーベースどのくらい使ったらいいの?どこから塗りはじめるんだっけ?ほっぺたからすーっと・・ならない。あれ?あれ?

 「せんせえ~(泣)」3人3様に声をあげます。
 本人たち大真面目なんですが‥いかんせん、技術がないところに大量の情報が流れ込み、頭はパニック体はショート。耳から煙出そう。どうしていいかわからない。
 みっちゃん師匠は八面六臂です。「こうやるのっ(塗りっ)」「ちょんちょんじゃなくってずーっと塗るのよっ」「ちゃんと目のきわまでっ」「耳も塗った?首は!?」声をかけられるごとにひくっとなってあたふた鏡を覗きこむ受講生。向こうでは白雪ママさんが腹を抱えて笑っています。

 どたばたとベースを塗り、ファンデを塗り、粉で押さえ(パフは滑らせてはいけない。よれる。そして、粉も目の際までちゃんと押さえる)、いよいよ眉にかかります。

 眉は、顔全体のイメージを決めるとても大事な部分。形にはちゃんとセオリーがある。和装メイクでは眉は『笹眉』。黒目のふちが眉の中心で、眉尻は小鼻と目尻の延長。
10月6日追記:訂正です。正しくは『笹眉』の中心は黒目の真ん中。黒目のふちが中心なのは洋装の場合です。みっちゃん師匠、ありがとうございました。図は差し替えました

 と、このセオリーを念頭に自分の顔を見てみると、、眉毛長すぎ。


 長いわ太いわ。

 ここでみっちゃん師匠が衝撃の事実を教えてくれました。『顔』という立体を見た場合、眉尻までを『顔面』と認識しやすい。つまり、眉尻までが長いとそれだけ『大顔面』に見えやすいというのです。がーん。私は大顔面を強調して生きてきたのかー。

 とても大事なことを教えてもらいました。少しでも小顔に見せるべく、眉毛いじります。と、決意も固くアイブロウペンシルを手にしたのですが‥‥せんせえ~~。見当がつきませーん(泣)。「片方はやってあげる」と、左眉を作ってくれるみっちゃん師匠。皆あしゅら男爵。またも腹を抱える白雪ママさん。
 右眉はまず自分で描いてみなさい!との課題。でも‥‥せんせえ~~~。右と左が違いすぎて全然わかりませ~~ん。「黒目の外側が中心の山よっ」「せんせえ~~黒目が動きます~」‥白雪ママさんは悶絶。
 結局、両方描いてもらいました。何かえらいすっきりと顔が。お互い、顔を見合わせてにやーっと笑います。


 これが正しい眉毛

 そして、アイライン。目をつぶって、まぶたを指で伸ばしつつ、まつげの際にすっすっと描くのです。目をつぶっ‥あれ?「せんせえ~~何も見えませーん」「片目は開けとくのっ」白雪ママさんは息も絶え絶え。

 すったもんだしながらアイラインを引き、ぼかし、金色のシャドウをアイホールにぼかし、チークを入れ(和装メイクは頬骨よりもやや上からくるっと)、唇を塗って(和装では着物に負けない明るい色を。着物の赤に合わせた赤を)‥いっちょうあがり。おお!みんな、ほんのりしっとり、着物の似合う和風美人になっています!「げらげら」笑いが「うふふ」笑いに。綺麗になって喜びの含み笑いです。さすがに全顔写真は載せられないので、お見せできないのが残念。

 これまでプロのひとにメイクをしてもらったことは何回かありましたが、それは、何色もの粉を使って顔を極彩色に彩るものでした。確かに綺麗にはなったけど何だか自分の顔じゃないみたいで、しかもあんなにたくさんの化粧品は揃えられないから、結局自分とは無縁のものね、と思っていたのです。
 けれども、今日教えてもらったメイクは、洗顔からはじまって、基礎をしっかりと手入れしていくことで地顔をレベルアップしていくというもの。化粧水の段階で既に顔が変わっていたし、ファンデは一色でもきちんと塗ったらちゃんと顔に立体感が出ることもわかりました。そして、セオリーに従って眉を作ることの大切さ。日頃何気なくやっている挙動ひとつひとつをきっちり正しくすることで、こんなに変わっていくんだ、と感動しました。そして、そうやってメイクアップした顔は、確かに私の顔で。いつもの化粧よりも自然なのに、いつもより綺麗。うーん、これが普通にできるようになったらスゴイです。

 この日習ったことはあまりにも多くて、とてもすべてを消化することはできませんでした。頭でわかっても手が動かないとしょうがないし。みっちゃん師匠が何度も言っていたように『練習!』それあるのみです。
 それにしても、短い時間にたくさんの大切なことを教えてくださって、みっちゃん師匠、どうもありがとうございました。これに懲りずまた教えてください。
 そして『美女塾』の名誉ある第1期生・同期のぽんごちゃんchieさん、モデルと大笑い担当の白雪ママさん。ご一緒してくれてありがとう。おかげで楽しかったです。また一緒に遊んだり習ったりしましょう。

 講座を終え、綺麗になって気分もウキウキと犬山の街を歩きました。そして、昨日書いたことに至る、のでした。