キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

いちめんのなのはな

2009年02月28日 | 今日のキモノ

 またしても、更新が滞りました。みなさま、お元気でいらっしゃいましたか?
 わたくしはあいかわらずヨレヨレしつつ、しかしけっこう活動してました。ドイツに旅行してまいりましたの。キモノも、ちこっとだけ…着たと言えるのか言えんのかわからんけど、身に纏いましたの。そのお話も、できるだけ早くさせていただきたいと思っていますが…なにしろ、写真が常軌を逸して大量にありまして。撮りも撮ったり、1750枚!!。ただいま鋭意整理中です。ちょっと待っててね~。

 と、ドイツの写真もわやわやな今週火曜日、ウチに新しい車(でも中古車)が納車されました。
 となったら、やっぱりドライブせんと。というわけで、行ってまいりました~。この季節ですもの、リクエストはやっぱり春の花。知多半島に菜の花を訪ねて。
 
 
 今日の着物:「よきもの」木綿袷(mayさんにいただく)
 今日の帯:牡丹昼夜帯(ヤフオク)
 今日の半衿:梅に鶯半衿(和キッチュ)
 今日の帯揚:白地搾り帯揚(きむら)
 今日の帯締:薄緑三分紐(きもの・なかむら)
 今日の帯留:ピンクハートトンボ玉(おーこさん)
 今日の簪:金平糖簪(おーこさん)
 今日の足袋:ピンク小花(まねきや)
 今日の下駄:赤い花緒のじょじょ(松屋)

 三寒四温の「温」だったのでしょうか、おだやかな日。木綿の袷が帯つきでちょうど気持ちいい日でした。
 南知多の花ひろばは菜の花が満開。まさにいちめんのなのはな。花の中に入ると、「ぶぶぶぶぶぶb…」と蜜蜂の羽音が絶え間なく響いていました。

 周囲には梅の花もたくさん咲いていて。
 そして
 
  早咲きの、これは河津桜でしょうか?

 菜の花。「きれいね~」と思いますか?「おいしそう~」と思いますか?わたくし、後者。「どうぞ摘んで帰って」と言われましたので、お言葉に甘えて~。
 
 
 た~んと摘んでまいりました。
 さっそく今日、ベーコンと炒めていただきましたわ。やっぱり採りたてはおいしい。まだたくさんあるので、明日はおひたしにしようかな。パスタにしてもおいしいの。天ぷらもスキ。菜の花、春の味ですよねっ。

 
 そのあとは近くの「いちごの丘」でパフェをいただき(んまかった)、さらに「美浜ナチュラル村」でお豆腐とかいろいろ食料を仕入れ。…あれ?何しに来ただ?

 
 なにはともあれ、新しい(でも中古)車ちゃん、これからもよろしくね!の、一日でありました。
 


柳家花緑独演会に行く

2009年02月16日 | 今日のキモノ

  久しぶりの更新です。皆様、いかがお過ごしでしたでしょうか。わたくしはどーも体調がいけません。これまで縁がなかった花粉症を発症するは、これまた未経験だった胃腸風邪に罹るは。これも不順な天候のせいです。けっして、加齢のせいではない!と自らに言い聞かせる今日この頃。
  そんな不調の合間を縫って、2月11日には柳家花緑師匠の独演会に行ってまいりました。
  
 今日のキモノ:桜色蝶模様紬(ヤフオク)
 今日の帯:春花昼夜帯(きむら)
 今日の半衿:梅に鶯半衿(和キッチュ)
 今日の帯揚:鶯色縮緬(うちにあった)
 今日の帯締:草色三分紐(きものなかむらさん)
 今日の帯留:ピンクのハート蜻蛉玉(おーこさん)
 今日の簪:金平糖(おーこさん)
 今日の足袋:草色古典柄(まねきや)
 今日の下駄:赤い花緒のじょじょ(松屋)

 ちょっとお天気が心配だけれど、気温はそんなに低くないこの日。暦の上では春、そういう気持ちでキモノを選びました。この上にはマントいっちょ羽織って。
 春花昼夜帯は、きむらで帯皮を見つけて作ってもらったもの。写真には映っていませんが、裏地にはおばちゃんが紫の繻子を選んでくれました。ちらちらと映えて、いっそうお気に入りに。
 桜色の紬は、先週ヤフオクで落としたてのほやほや。この色柄で、裄もたっぷり69センチ。出番が多くなりそうです。

 ご一緒してくれたのは、mayさんとにっぽんちゃん。にっぽんちゃんは久しぶりのキモノ姿です。
 
 まずは、オイスターバーでランチ。
 
 産地が異なる3種類の生牡蠣のプレートに、カキフライの乗った鉄板焼ゴハン。わたくしにとって牡蠣はソウルフード。美味しくいただきます。

 そしていよいよ、柳家花緑師匠の独演会へ!キモノ姿の人もちらほら見受けられ、いつもの寄席に比べるとお洒落な感じの人が多い気がします。

 まずはお弟子さんの柳家緑君が『たらちね』。
 「柳家ろっくんです」と名乗ると、会場から笑いが。可愛らしい雰囲気を持った男の子(失礼?)です。言葉が丁寧すぎるお嫁さんが立て板に水と喋る様子を一生懸命に演じてくれました。

 そして、花緑師匠の『笠碁』。これはおじいさまの小さん師匠の得意で、とくに晩年よく演じられたものらしい。頑固爺さんと我儘爺さんの意地の張り合い、若い花緑師匠がなさっているのにそこにふたりの曲者爺さんが見えるのだから落語って面白いですね。

 中入り後は講演会、ということでスーツ姿に着替えた花緑師匠が思いつくままに四方山話をなさいます。落語の修業について武道のことば『序・破・離』になぞらえてお話されたり。「目標は決めない。流されるままに求められたことに応えることで大きくなっていきたい」と言われたり。誠実なお人柄が伝わってくるようなお話でした…けど、欲を言えばわたくし、もっと落語が聴きたかったわ。
 
 (たらち「ね」だと思うんですが…)

 終演後、本やCDを求めた方は握手ができるということでした。終って出るともう長蛇の列。
  

 会場を出たところで、キモノで着ていたお客さんにみんなの写真を撮っていただきました。
 

 そのあとは和雑貨の店をひやかし、フォトナム&メイソンでケーキセット。
 
 ケーキと紅茶で3時間ほども話したでしょうか。浜の真砂は尽きるとも、女のおしゃべりの種はつきませんわね。
 美味しいものと楽しい落語、そしておしゃべり。今日も幸せな一日でした。


日本の伝統エンターテイメントを楽しむ旅~宝塚編~

2009年02月01日 | キモノイベント

 翌日、25日の朝。ホテルの窓からの景色。
  
 見下ろす屋根には雪が。この前こごろうさんが演じられた『不動坊』を思い出します。こんななか長襦袢いっちょで吊るされたら…むっちゃ寒いわなぁー。

 …などと話をしつつ、豪華なシャンデリアの下で朝食。泊まっていたのは宝塚ホテル、そしてこれから宝塚歌劇を鑑賞するのです。おお、せれぶなマダムのようじゃ。
 演目は『太王四神記』、あのヨン様が主人公を演じて大人気になった韓国ドラマだそうです。いやわたくし寡聞にして何も知らんかったのですが。

 
 大劇場の正面入り口から入っていくと、真っ赤な大階段。さぁ夢の世界に到着です。
 今日のコーデ、テーマは『タカラヅカといえば薔薇!』コートと羽織をロッカーに入れて、帯つきで。半衿をBerry工房の薔薇刺繍半衿に替え、帯留は竹蔵龍の薔薇カメオ。ささやかに昨日と変えている、つもり。荷物は減らしたいけど連日同じかっこはしたくない、着物ヲトメごころでございます。
 ことりちゃんも帯揚げと帯締めを変えて、爽やかな印象。mayさんは帯を替えています。くっきりと華やかだわ。さすがですわ。

 さあ、お芝居が始まります。オーケストラピットからは弦の響きが聞こえてきて、いやがうえにも高まる期待。
 
 幕が上がり、そこは超古代の高句麗。
 武力で支配された世を改めようと神の子が天から下って地上の巫女と子をなした。しかし更に続く争いの中、我が子を殺された巫女は怒りと悲しみのあまり黒朱雀になってしまった。その炎はすさまじく、地を焼き尽くす。神の使い青龍・白虎・玄武の力を以ってしても収まらない。やむを得ず神は黒朱雀を討ち、四神の力を封じた。いつか真の王が目覚めるその日まで。

 …と、ここまでがプロローグ。ナレーションに沿ってめまぐるしく場面が変わります。目も絢な戦いのシーン、剣を振り回したり、手の先から炎が吹き出たり!おお『かめはめ派』ではないか。「怒りと悲しみのあまり黒朱雀になってしまったぁ!」というところでは、巫女を中心に赤と黒の炎が翼のように燃え上がり…う。なんかツボってしまいました。こ、ここで笑ってはいかん。

 さて、物語は数千年後(でも古代)の高句麗。『真の王が目覚めた印』の星が輝いたところから話が始まります。同じ時に王家に生まれた二人の男子。目覚めた四神。四種の神器を探す旅。引き裂かれた姉妹。前世の宿命。愛と憎しみ。
 少年時代のタムドク(王の子)とヨンホゲ(王妹の子)が、まっすぐに友情を確かめ合うシーンに目頭が熱くなります。…いずれ憎しみ合うことになるのに、何も疑わないでいるんだ。切ないなあ…。
 そう、登場人物たちは皆、愛するにしろ憎むにしろまっすぐでまっとうに生きている。それが、演者の存在感とともにびんびんと伝わってきます。そのものすごい向日性が、汚れちまったわたくしの心の垢を溶かしていくよう。わけもなく、元気が出てきます。

 そうして物語の中に入ってみると、男も女もなんて美しいんでしょう。男役はあくまで凛々しく雄々しく。娘役は可憐で艶やかで。主役から群舞のはしっこで踊っている子に至るまで…生きてるっていいなあ、綺麗だなあ。

 フィナーレのダンスまで、あっという間の3時間。まさに、夢を見ているようでした。楽しかった!にっぽんちゃん、どうもありがとう~!!
 
 感動とともに…薔薇の園は絨毯も薔薇。

 わたくしたち4人、口々に感動を言いながら宝塚の駅までの道を歩き、遅いお昼ご飯を食べてもまだ喋り足らず、ひとり近鉄に乗るはずのmayさんと別れがたくて遠回りしてみんなで近鉄電車に乗っておしゃべりを続け、名残を惜しみつつ旅を終えたのでした。

 キモノ着て、落語みて、宝塚みて、おいしい物を食べて、おしゃべりして。たいへん楽しい二日間でした。また行きたいねえ。
 今回のメンバーとは5月9日の『小つると鶴瓶のき楽寄席』でもいっしょ、楽しみです。宝塚にもまた行きたいな。にっぽんちゃんおすすめ『エリザベート』はぜひ観たい。いやほんま、楽しいことが沢山で幸せですわ。

  
 公演後の抽選で、主役タムドクを演じた『真飛聖』さんのサイン色紙が当たったのでした。眺めていると感動が甦りますわ。