キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

はぢめての宝塚

2008年05月25日 | 今日のキモノ

 土曜日はにっぽんちゃん・mayさんと宝塚大劇場に行ってまいりました。人生、初宝塚です。
 宝塚…『清く・正しく・美しく』乙女の殿堂…というのがわたくしのイメージ。汚れちまったわたくしにはまぶしくてなんとなく縁なく過ごしていましたが、キモノ縁はありがたいもの。ヅカファンにっぽんちゃんがチケットを取ってくれたので、ありがたくお誘いに乗りました。

 今日の着物:白地花柄塩沢紬(ヤフオク)
 今日の帯:濃ピンク刺繍蜘蛛の巣(きものなかむら)
 今日の半衿:草色麻の葉にレース重ね(作ってみました、後述)
 今日の帯揚:レースのスカーフ(前から持ってた)
 今日の帯締:草色三分紐(きものなかむらさんにいただく)
 今日の帯留:髑髏蜘蛛(竹蔵龍)
 今日の足袋:黄緑水玉さくらんぼ(きママ手作り)
 今日の草履:赤い花緒のじょじょ(松屋バーゲン)
 今日の簪:銀粘土蜘蛛の巣(キョウコちゃん作)

  今日の帯。初めて見たのは2年ほども前のことになるでしょうか「きもの・なかむら」さんが名古屋にいらしたとき。激しく心惹かれたもののお値段の壁に阻まれて手が出ず…しかしそれが先週、ヤフオクに半額ほどで出品されていたのです。かうー。
 というわけで我が物になったド派手蜘蛛の巣帯。さっそく〆て参りましたよ!

 そして、この半衿。すうざんさんがハギレにレースを重ねて涼しげによそおっておられるののまねっこでございます。色は気に入ってるけどイマイチ地味な草色の半衿にレースを重ねましたの。
 んでね、このレース。出所は…あのー…スリップ、ですの。お気に入りのスリップ、上のほうはよれよれになっちゃったけど裾のレースはまだ綺麗だったもんで、外して洗って糊付けてアイロンして、このようになりました。どうでしょ?言わにゃわからんよね、言っちゃったけど。

 さて、宝塚。阪急の駅から大劇場までの『花の道』。両脇に乙女なお店がずら~りと並んでいます。歩道橋にも薔薇が咲いてる。おお、乙女だ乙女だ。気持ちを盛り上げつつ、大劇場へ…。
 
 正面から入ると、赤い絨毯・シャンデリア・大階段。おー、宝塚です。

 さて、観劇の前にランチを。軽くフレンチをいただいておしゃべり。にっぽんちゃんの宝塚ばなしを聴きつつ、期待高まります。
 
 
 本日の演目はこれでございます。
 
 『愛と死のアラビア』アラビアを舞台に、イギリス人将校の愛と友情の物語、ですって。
 そして、mayさんは柔らかモノに組紐の帯をお召しです。優雅な雰囲気がとっても宝塚。
 
 にっぽんちゃんはお泊りとてお洋服。明日も宝塚ですって。
 豪華なロビーを通って、劇場内に入ってまいります。どこもかしこもキラキラしてるねえ。
 
 席は前から6番目、真ん中からやや下手より。すごくいい席でございます。さすがファンクラブ、ありがたいねえ。

 主演の男役のひとのアナウンスで舞台は始まりました。
 指揮者が一礼してオケピに消え、オーケストラの生音が鳴り響いて…と思うと幕が上がり、きらびやかな照明。豪華なセット。そこに、光り輝く衣装に身を包んだひとが!そして、朗々と歌いだします。そして、華やかな群舞。圧倒されます。

 思うに、発生当時の歌舞伎ってこんな感じだったんじゃないでしょうか、『芸術』になる前は。ただただ『美しいもの・楽しいもの』をてんこもりに惜しげもなく繰り広げていくの。
 理想の男・理想の女。上質のダンスも歌も、みーんな観るもんを愉しませよう!としてる。そのパワーが舞台からダイレクトに伝わってきます。

 物語の舞台はエジプト。捕虜となったイギリス兵トマスは、エジプト太守にその腕を見込まれて砂漠の民ベドウィン兵の訓練をせよとの命を受けます。やがて彼はベドウィンや太守の息子達と信仰の違いを超えた友情を結ぶようになり…。
 終劇はなんだか尻切れトンボな感じで「あれ?」と思いはしたのですが、とにかく面白かった!のひとことでした。お話のストーリーを超えて、なんだかすごく前向きのオーラが劇場を満たしていました。そして、わたくしなんだか元気になっているぞ。

 幕間の30分でミニミュージアムを回りました。これまでの舞台写真や衣装、小道具などが展示してあります。
 

 なんつってもお目当てはコレ!
 
 フィナーレでみんながしょって出てくる羽根飾りです~。タカラジェンヌになったつもりでぱちり(顔はいぢれません。ただのイメージです)。
 
 ドラキュラ~~
 
 狙い撃ち!(リンダではありません)

 短い時間で濃く遊んだ後は、後半のショーを。
 海をイメージしたレビュー。極彩色の衣装に身を包んだタカラジェンヌが舞台いっぱいに元気に踊ったり、波とかもめをイメージした優雅な踊りがあったり。ラインダンスでは舞台の端から端まで美女が並んで、シームストッキングに包まれた綺麗な脚を惜しげもなく…「若い娘はええのう」と思わずオヤジ化してしまいました。
 美しく健康なからだ。その躍動。ああ、生きているっていいなあ。綺麗だなあ。

 劇でも感じた前向きのエネルギー、ショーではさらにパワーアップしているように思いました。生きているってすばらしい。…言葉にしてしまうと単純なこのことが、言葉になる前の感情の流れとして身の内に入るような感覚です。これは、元気になるわ。

 「ありがとう。元気になった!」とにっぽんちゃんに申しましたら、「そうでしょう~、私も宝塚観ると浄化されて元気になるのよ」と。
 うん、ほんとうに。

 宝塚。初めてナマで見て、その他の何にも見られない圧倒的な向日性に実に感銘を受けました。これは、やっぱりナマでないとね。ぜひまた行きたいと思っています。にっぽんちゃん、またよろしくね。mayさん、また行こうねー。 

*全ての写真はmayさんのカメラです。どうもありがとう!


『小袖  江戸のオートクチュール』を見に行きました

2008年05月21日 | 今日のキモノ

 しばらくご無沙汰をしていましたら「元気にしてる?」と心配してくださった方もみえたようで申し訳ない。キモノ着なかっただけで、元気に飲んだり飲んだりしておりました。
 で、昨日。久しぶりにキモノでおでかけ。名古屋市博物館に『小袖 江戸のオートクチュール』を見に行って来ました。

 今日の着物:鰹縞単紬(和裁教室で縫った)
 今日の帯:蝶々リバーシブル昼夜帯(羽織と道行きからカクマさんに作ってもらった)
 今日の半衿:百合模様モス(すうちゃんからもらったハギレ)
 今日の帯揚:薔薇レース(Berry工房)
 今日の帯締:ピンク鱗(きむら)
 今日の足袋:白青カジュアル(まねきや)
 今日の下駄:青縞市松台(松屋バーゲン)

 今日は『小袖』を見に行くということで、ほんとうは小袖っぽい小紋を着て行こうかなーと思っていたのです。でもそれ袷で。5月なのでしきたりから行ったらOKなのでしょうが、いかんせん暑い。というわけで、この単となりました。鰹縞ということで季節モノ。蝶々もまぁ、季節かな。で、どこかに江戸というか昔っぽいものを持ってきたかったのでこの鱗模様のぶっとい帯締めを〆ました。色合いから行ったら↓のコーデのほうが上品にまとまるかなあとも思ったのですが、なーんかどっかに『ハデ』がほしかったのです。
  
 なんか久しぶりなのでコーデの勘が鈍っている。とか言えるほどふだんばっちりというわけでもないのですが…でも、もっとなんかぱっとした格好がしたかったなあ…。

 さて、名古屋市博物館の『小袖』。
 いやー、素敵です。特に『寛文小袖』という、大胆なデザインが特徴的な小袖が私は好きだなあ。背から肩にかけて流水が、そしてその間に大きな杜若が咲いていたり、アンシンメトリーで個性的。展示のタイトルも『アートを纏う』だったりしましたが、まさにアート。わたくしがキモノに惹かれるのもそこなんです。絵画や彫刻は眺めて楽しむことしかできないけれど、キモノは身に纏えますもの、ああ、こんなキモノが着たいい~。

 また、模様で古典の物語を暗示しているものも。上記の杜若は、そうです『伊勢物語』東下りの段、ですわね。そのほかにも扇に夕顔の花で源氏物語『夕顔』の段を現していたり。
 ふふっと笑ったのは庭に雪が積もり赤い花がちらほら見える場面に「なつかしき色ともなしに…」と散らし書きがしてあった小袖。これ、源氏の君が末摘花とちぎった翌朝の風景、という見立てですわね。いったいどんなひとがこの小袖を誂えたのでしょう?

 そのほか、上布や絽、夜着になっている小袖などもあり。
 また、着尽してもう着物としては着られなくなった小袖の端布で袈裟を作ったり額装して飾ったりと、昔から変わらぬ『キモノ愛』あふれる展示もあったりして、見ごたえのある展示でした。

 出口近くには『羽織ってみよう』のコーナーがありました。もちろん羽織ってみるわたくし。


 ふくれかえって見えるのは、わたくしの脂肪ゆえ…ではなく!着物に綿が入っているのです。この頃って、そうだったんですって。これを細い帯でゆるく結んでたって。慶長年間の屏風絵はそんな感じですよ、と教えてもらいました。

 今回の展示は着物だけが展示してあって帯がほとんどなかったので、どのようなコーディネイトで着ていたんだろうなあと想像しながら見ていたのです。コーディ達人すうちゃんだったらどうする?とか訊いてみたかったぁ。
 この日は予定が読めなかったので、どなたにも声をかけずに一人でふらりと出かけましたが…これはやっぱり、キモノ仲間と行きたかったな。どれが好き?わたしはこれ。そんな会話を思い浮かべつつ、まぁけっこう面白くまわった展示でございました。 


みゆき熱唱

2008年05月05日 | 今日のキモノ

 みなさま、連休いかがお過ごしですか?
 わたくしはカレンダー通り、働いたりお休みだったりしています。ほんで、そのお休み全てが『宴会』という、ナンダコレハ的なスケジュールです。
 そのしょっぱな宴会は、久しぶりに『中島みゆき』ファン仲間と。わたくし以外はみなおっさん、という色気のないめんつでございました。それでもお出かけはキモノ。こういうときは多少酒をこぼしても笑っていられる木綿がいいですね。
  
 今日の着物:ベージュ縞片貝木綿(和裁教室で縫った)
 今日の帯:リバーシブル名古屋帯・プチトマト(USAコットンで自作)
 今日の半衿:白地唐子ハギレ(古い帯の解き)
 今日の帯揚:象柄インドシルク(エスニック雑貨屋で買ったスカーフ)
 今日の帯締:ブルー水玉(ハギレから自作)
 今日の足袋:白青カジュアル足袋(まねきや)
 今日の簪:胡蝶(竹蔵龍)

 ご覧の通り、ごくごくお気楽な格好。ほかのメンバーはおそらくジーンズあたりでくるので、そういうときはこのくらいがいいと思って。帯のプチトマトで季節感、というくらいが隠れたお洒落でございます。
 早めに着替えて、お昼ご飯を作りました。このキモノで割烹着を着ると居酒屋のおかみのようですね。それも、あんまりお値段張らないお店の。
 
 このあと街に出て、まずは沖縄料理屋でオリオンビールを大量に飲み、そのままカラオケになだれ込んで『みゆき』熱唱いたしました。久しぶりに会っても肩の凝らないめんつでしたわ。愉しゅうございました。

 そのあとの宴会は全て、我が家にて宅オフだったりします・・・。さて、料理作らねば!