西洋ミツバチのお家に屋根が付けられました。共同飼育者の地主さんが作って下さいま
した。水飲み場もあり、屋根もあり、そして日よけの準備まで出来ている完璧な蜂場になり
ました。
右手前の巣箱が女王蜂が産卵してないことが判った巣箱です。昨日、この巣箱から女王
蜂の付いた巣枠を含む2枚の巣枠を取り出し、新しい巣箱に移しました。その新しい巣箱
が写真左奥の屋根無しの巣箱です。今日新しい女王蜂が養蜂会社から送付されてくる予
定です。この新女王蜂を元の巣箱に入れることになります。最初は網籠に入れて巣箱内に
吊し、働きバチたちに馴染ませた後、4日後辺りで巣箱内に放すのだそうです。その放す際
にもちょっとした工夫がいるようです。巣箱全体に染みついた旧女王蜂の臭いを消すため
の処置をして、新女王蜂が無事迎え入れられるよう手助けをしないといけないようです。こ
れが失敗してしまうと、新女王蜂は殺されてしまいます。
新女王導入の成否はまた書きたいと思います。
ニホンミツバチは順調に数を増やし、現代式縦型巣箱1段内の巣枠7枚全てが満杯となりま
したので巣箱を二段にしました。元の巣箱の中央付近にあった育児圏の巣枠4枚を新しい巣
箱に移し、その新しい巣箱を元の巣箱の下に挿入します。西洋ミツバチの継箱は巣箱の上に
置きますが、ニホンミツバチは巣箱の下に挿入します。これはニホンミツバチの自然の巣が下
に延び、下部が育児圏、上部が貯ミツ圏と花粉圏となる特性に応じたものだそうです。上段の
元の巣枠に空の巣枠1枚を追加し、上下の空いた空間には発砲スチロールを入れて保温す
ることにしました。
この作業は西洋ミツバチに見つからないよう、夕方日暮れ時に行いました。ニホンミツバチ
よりも少し体の大きな西洋ミツバチに見つかると盗蜂の被害にあう可能性があるからです。
盗蜂とは巣内に溜めたハチミツが盗まれることです。
昨年秋から飼育している西洋ミツバチの女王蜂が産卵しなくなっています。本来なら初め
ての採蜜が出来、今までの苦労が報われているはずなのに。貯蜜量はこの2週間全く増え
ず、10日程前からむしろ減少気味で働きバチの動きもなんだか悪かったため、時間をかけ
て内検してみました。その結果、卵も幼虫も確認出来ず、蜂児蓋もほとんど無く、かなり前
から産卵していなかったのではと思わせる状況でした。
専門家に伺ったところ、産卵を休んでいるのか、それとも弾切れ(受精卵切れ)かもしれな
いとのことでした。そのため、念のため新女王蜂を購入してこの巣箱に導入することにしまし
た。新女王蜂を迎える前に旧女王蜂を取り除き、新女王蜂を巣箱内で隔離しながら数日飼
育した後に巣内に放すそうです。巣内に放す時には旧女王蜂の臭いを消すために巣箱内
に強烈な臭いを散布する必要があるのだそうです。これも必ず成功することでもなく、中々
大変そうです。
今日(2011年5月5日)のよみうりタウンニュースで「かしまミツバチプロジェクト」の活動が紹介されました。
これはニホンミツバチの巣箱の下にカメラを差し込み上向きで撮影した写真です。ミツバチが
ギュウギュウ詰め状態でした。越冬さえ危ぶまれた我が家のニホンミツバチでしたが、無事冬
を越した後元気一杯に増勢中です。今や8000匹から10000匹程度まで増えました。
蓋を開けるとこの通り。蓋の裏にもぎっしりとミツバチが付いていました。巣箱からはミツバ
チが溢れ出てしまいました。こんな状態にしてしまったのは余り良くないのかもしれません。
ボツボツ継箱を足し、お家を広くしないといけない状況になったと思います。この溢れ出たミ
ツバチは内検後蓋をした時点では巣箱の外にくっついていましたが、1時間ほどかけて全
員巣門からお家の中に歩いて帰って行きました。代用花粉を入れたトレイの左側に作られ
た無駄巣にはハチミツが一杯詰まっていました。
これが無駄巣に詰まったハチミツです。所謂巣房蜜というやつです。舐めてみたところ、さ
っぱりとしたハチミツでしたが、とても香り高く、私にとっては極上のハチミツでした。