ミツバチの繁殖の時期がやってきました。ミツバチは新女王蜂が誕生する直前に「分封」
という巣別れ現象を起こします。「分封」が起こると、働き蜂の半数と一緒に女王蜂が外に
飛び出し、新しい住処に移ります。「分封」が起きると半数のミツバチが失われ、養蜂家と
しては損失となりますし、何よりもご近所迷惑となります。そのため、旧女王蜂が飛び出し
てしまわないよう、かわいそうですが女王蜂の羽根を切っておくと分封を防げると言われ
ています。
この作業はアマチュア養蜂家としては、おそるおそるの作業です。それは、下手に女王蜂
の腹を押してしまったりすると、産卵しなくなるためです。そのため、作業は慎重に且つ手
際よくやらなければなりません。私は、右手の親指と人差し指で女王蜂の羽根をつまみ、
捕まえた女王蜂を左手の親指にとまらせながら、左手の人差し指で女王蜂の胴を優しく
挟み込み、右手に持ったハサミで切ります。
女王蜂の胴は滑りやすいので、優しく固定するのが少し難しいですが、お腹は絶対に触ら
ないようにします。この状態で片方の羽根の半分程度を、小さなハサミで切り取ります。無
事切り取ったら、そっと巣箱に返してあげます。これで、ひとまず分封のリスクは小さくなり
ました。でも羽根を切るのは少しつらいですね。