気ままにかしまライフ

趣味を楽しみながらのシニアライフを記事にしています。

今年のダニ対策

2021年07月11日 | 日記

 2010年から趣味としてミツバチの飼育を始めてから11年が経過したが、年々西洋ミツバチに寄生するミツバチヘギイタダニが駆除しにくくなり、ダニによって様々なウィルスが媒介され、そのウィルスの影響でミツバチの翅が縮れたり、巣箱のまわりを徘徊して死んでしまうなどの被害が見過ごせなくなってきている。その上、ミツバチヘギイタダニの駆除剤として承認されている薬剤も耐性ダニの出現により効きにくくなるなど駆除の選択肢が限られてくることになっている。

 昨年、駆除剤として承認されている薬剤「A剤」が全く効果を発揮せず、ダニが大量に発生してしまった蜂群にイブキジャコウソウの生葉と、駆除剤として承認されているもう一つの薬剤「B剤」を同時に巣箱に入れて見たところ、大量のダニが巣箱から這い出して死んでいるのを確認することが出来た。詳細を記したブログはこちら

 一方、2021年はダニ駆除に関してイブキジャコウソウもさることながら、従来と異なる駆除法も試してみようと考えた。その一つが養蜂産業振興会報(No.4 October2020)「蜂児を用いたトラップ式ダニ駆除法-ナイフ1本でミツバチヘギイタダニをコントロールする-(山口冨生)」、付録DVD「蜂児を用いたトラップ式ダニ駆除法」である。これは巣礎を使わず、ミツバチに自由に造巣させると雄峰巣房が沢山出来るため、そこで誕生しようとする雄峰の有蓋巣房を切り取ってしまうという手法である。

ここには、写真1のように巣礎を張らない巣枠を用いて巣枠全体を自由に造巣させる方法と、通常の巣礎を張った巣枠の針金の下部分の巣礎を切り取り、この切り取った部分を自由に造巣させる方法の二通りが紹介されている。いずれも自由に造巣させるとほとんどの部分が雄峰巣房になるので、この巣房で生育している雄峰を有蓋蜂児の時点で取り除いていくというものである。ミツバチの幼虫に寄生して繁殖するミツバチヘギイタダニにとっては、有蓋蜂児期間が働きバチよりも長くなる雄峰に寄生する方が多くの子孫を残せるため、ダニも選択的に繁殖巣房として雄峰巣房を選ぶため、この性質を利用した駆除法である。

 今年は4月初旬に写真1の巣枠を全ての巣箱で1枚挿入し、雄峰有蓋蜂児が出来た時点でこれらを切り取り除去した。この操作を全ての巣箱で1~2回繰り返した。

その後、当然のことながら蜂場全体で雄峰があまり見かけなくなり、新女王蜂更新に支障が出そうだと考え、5月からは巣礎を張った巣板の下段針金の下の巣礎を切り取った巣枠を使った雄峰駆除をするようにし、それ以外に出来た雄峰巣房は除去せず適当に雄峰の誕生も許すようにし、現在もこの処置を継続している。

写真1 針金だけを張った巣枠 

写真2 巣板の下段針金の下部分巣礎を切り取り自由に造巣させた巣板

写真3 写真2の雄峰巣房の切り取り

 

 

 

 


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