目指せ!映画批評家

時たまネタバレしながら、メジャーな作品からマイナーな作品まで色んな映画を色んな視点で楽しむ力を育みます★

スカイライン 征服

2011-07-04 08:49:38 | ★★★
スカイライン 征服

あらすじ
主人公が奥さんとロサンゼルスまで友達のパーティーにやってきた。海沿いの素敵なマンションで外車で出迎えてくれた友達が主人公と奥さんを招き入れ、高級マンションで一晩中パーティー。そのパーティーが終わって、明け方、突如現れたUFOに何人かの人間は魅入られたかのように連れ去られてしまう。高級マンションから脱出を試みようとする主人公たちだが、高級マンションの周りには巨大UFOから放たれた生物に阻まれる。果たして主人公たちは、マンションを脱出し、無事にロサンゼルスを脱出する事が出来るのか?!

というのが大まかなあらすじ。何と言うか、このプロットだけで、好きな人は好きだし、嫌いな人は嫌いと見事にはっきり分かれるはず。好きな人は結構楽しめるだろうなあ、と思います。この映画、かなりこれまでのSFアクションパニック大作映画のビジュアルイメージがそこかしこにフィーチャーされてます。「宇宙戦争」の圧倒的に蹂躙されるがままの人々、「マトリックス」やGANTZ漫画版の終盤に出てくる宇宙人、宇宙船のビジュアルイメージ。「クローバーフィールド」風の一般市民からの巻き込まれ目線での展開。「インデペンデンスデイ」のような巨大宇宙船の登場シーンと空軍と宇宙船の戦闘シーン。ブチ切れた主人公が「エヴァ」の初号機よろしく、激しく暴れ回る姿とか。
こういうのが、あからさまにミックスされた映画なのでこれらの映画や作品を観てる人はこのスカイライン一本で大満足!はしないかもしれませんが、楽しめるとは思います。こういうスクラップブック的な映画製作って最近流行ってるのかな。

登場人物の性格付けもたいして特筆すべき部分は無くて、唯一高級マンションの管理人のおっちゃんだけは全編を通じてかなり活躍しますが、他の登場人物には感情移入もしづらいし、かなり呆気なくみんな死んでいくので、エモーショナルな演出というのはほぼ皆無です。でも、まあ、そこそこ楽しい。エンディングの展開からようやく燃える展開になっていき、一気に映画のジャンルも変わりそうなのですが、残念ながら映画はそこでエンドロールになってしまいます。このエンドロールの展開でもう10分くらいこの映画が続いたらかなり傑作になったのかもしれないのですが…笑。

ただ、後から知ったのですが、この映画、総制作費10億円くらいなんですよね?だとしたら、かなり燃費のいい作品だと思います。そんな低予算な映画には見えないので…。日本で某SF大作映画は40億円とかかけてたかと思うのですが、全然、こっちのが大作ルックです。よく観るとマンションの周りでしか殆ど話は展開しませんし、相対するクリーチャーの造形もよく観るとかなり安いつくりだったりして、随所に低予算を伺わせる工夫があるのですが、これらは基本的にはうまく働いてるように思いました。日本もこういう映画づくりは参考にした方がいいんじゃないですかね。


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