今回は福井晴敏原作の仮想軍記モノを映画化した作品「亡国のイージス」を見てきました。
「ローレライ」「戦国自衛隊1549」と今年は福井作品が立て続けに映画化され、非常に毎作、注目を浴びてきました。
言わば2005年を代表する3部作なわけですが、前二作は興行的には大ヒットとまではいきませんでした。邦画で大作は無理なのか?という命題も見えかくれしましたが…。「亡国のイージス」はどうだったのでしょうか?
イージス艦が某国工作員に乗っとられ、それを奪還するために単身、艦に残った先任伍長は果たして艦を取り戻すことが出来るのか!?というのが非常に大まかな粗筋です。
今回はネタバレは出来るだけ避けて作品についてお伝えしたいと思います。
この映画は序盤から説明らしい説明が少ないです。そのため、人間関係や自衛隊の兵器の威力や名称について知らない部分は、少ない台詞から推測するしかありません。例えばイージス艦が装備している武装の性質や名称はたいした説明がなく物語が展開するために、映画の映像や台詞から判断するしかありません。事前に知っているのと、知らないのではおそらく物語本筋には影響なくとも理解に時間を要するでしょう。私はある程度かわぐちかいじ原作漫画「ジパング」を読んでいてイージス艦の性能はわかっていたので大丈夫でしたが、知らなくても楽しめるかというと、ちょっと不親切な部分があろうかと思います。もう少し台詞で説明してくれてもよかったのでは?と思います。説明的台詞は多くても意外と気になりませんし。
またメイン登場人物については何度も名前が呼ばれるために名前がわからないということはありませんが、キャラクターが数多く登場するため名前がよくわからず死んじゃう人もいます…。展開も早いため、下手するとその辺りも楽しめない要因になりかねません。
せっかく本物のイージス艦を拝借してるんだから他の部分も気を遣ってほしかったです。
また、本物のイージス艦を使用して撮影した割に思い切ったシーンは少なく、爆破シーンが遠景からのショットばかりだったりしてちょっとイマイチ物足りませんでした。
さて今回は役者陣にはほとんど文句はありません。中井貴一あたりは出色の演技で見ていてなかなか惚れ惚れしました。主演の真田広之もよかったですね。寺尾聰も名演でした。もうちょいと演技と存在感に重みがほしかったけど。
また原作未読の私がこういうことを書くのは気が引けますが、台詞もどれを取っても深いなあ、と感心しました。
一度ノってしまえば、この映画は前述の説明不足もあまり気になりません。そのため、その辺りもガンガン世界に入り込むのがこの映画の楽しみ方かもしれません。
個人的には役者陣が非常によかったため、そういった細かいデティールが気になってしまいました。残念です。
福井三部作では私はどの映画も平均点をつけますね。総じて言えることは自衛隊の協力うんぬんよりも、日本を代表する役者陣が名演を繰り広げたことでしょう。役者に関しては非常に評価出来ますし、原作もどれも評判です。まあ、膨大な分量の小説の映画化というのは非常に難しいとは思います。どんな作品でもそれはいつもつきまとうことだと思います。ですが、映画化するならやはり小説以上のモノをみたいと思うのが人情ではないでしょうか?監督や脚本家、演出家にはその辺りも踏まえた上で素晴らしい作品を世に送り出してもらいたいものです。三作品ともに言えますが、CGやロケーションももちろん重要ですが、最も大事なストーリィのまとめ方があと一歩であることが多かったように思います。
ただハリウッド映画よりもはるかに低予算な邦画でハリウッドに迫るスケールの軍事モノ、アクションなどに果敢に挑戦したその事実は大きく評価したいと思います。これからの邦画の発展を願ってやみません。
「ローレライ」「戦国自衛隊1549」と今年は福井作品が立て続けに映画化され、非常に毎作、注目を浴びてきました。
言わば2005年を代表する3部作なわけですが、前二作は興行的には大ヒットとまではいきませんでした。邦画で大作は無理なのか?という命題も見えかくれしましたが…。「亡国のイージス」はどうだったのでしょうか?
イージス艦が某国工作員に乗っとられ、それを奪還するために単身、艦に残った先任伍長は果たして艦を取り戻すことが出来るのか!?というのが非常に大まかな粗筋です。
今回はネタバレは出来るだけ避けて作品についてお伝えしたいと思います。
この映画は序盤から説明らしい説明が少ないです。そのため、人間関係や自衛隊の兵器の威力や名称について知らない部分は、少ない台詞から推測するしかありません。例えばイージス艦が装備している武装の性質や名称はたいした説明がなく物語が展開するために、映画の映像や台詞から判断するしかありません。事前に知っているのと、知らないのではおそらく物語本筋には影響なくとも理解に時間を要するでしょう。私はある程度かわぐちかいじ原作漫画「ジパング」を読んでいてイージス艦の性能はわかっていたので大丈夫でしたが、知らなくても楽しめるかというと、ちょっと不親切な部分があろうかと思います。もう少し台詞で説明してくれてもよかったのでは?と思います。説明的台詞は多くても意外と気になりませんし。
またメイン登場人物については何度も名前が呼ばれるために名前がわからないということはありませんが、キャラクターが数多く登場するため名前がよくわからず死んじゃう人もいます…。展開も早いため、下手するとその辺りも楽しめない要因になりかねません。
せっかく本物のイージス艦を拝借してるんだから他の部分も気を遣ってほしかったです。
また、本物のイージス艦を使用して撮影した割に思い切ったシーンは少なく、爆破シーンが遠景からのショットばかりだったりしてちょっとイマイチ物足りませんでした。
さて今回は役者陣にはほとんど文句はありません。中井貴一あたりは出色の演技で見ていてなかなか惚れ惚れしました。主演の真田広之もよかったですね。寺尾聰も名演でした。もうちょいと演技と存在感に重みがほしかったけど。
また原作未読の私がこういうことを書くのは気が引けますが、台詞もどれを取っても深いなあ、と感心しました。
一度ノってしまえば、この映画は前述の説明不足もあまり気になりません。そのため、その辺りもガンガン世界に入り込むのがこの映画の楽しみ方かもしれません。
個人的には役者陣が非常によかったため、そういった細かいデティールが気になってしまいました。残念です。
福井三部作では私はどの映画も平均点をつけますね。総じて言えることは自衛隊の協力うんぬんよりも、日本を代表する役者陣が名演を繰り広げたことでしょう。役者に関しては非常に評価出来ますし、原作もどれも評判です。まあ、膨大な分量の小説の映画化というのは非常に難しいとは思います。どんな作品でもそれはいつもつきまとうことだと思います。ですが、映画化するならやはり小説以上のモノをみたいと思うのが人情ではないでしょうか?監督や脚本家、演出家にはその辺りも踏まえた上で素晴らしい作品を世に送り出してもらいたいものです。三作品ともに言えますが、CGやロケーションももちろん重要ですが、最も大事なストーリィのまとめ方があと一歩であることが多かったように思います。
ただハリウッド映画よりもはるかに低予算な邦画でハリウッドに迫るスケールの軍事モノ、アクションなどに果敢に挑戦したその事実は大きく評価したいと思います。これからの邦画の発展を願ってやみません。
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