Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

古書と腹痛からポーランドに変わる話

2011-11-07 23:43:49 | 本一般
今日の午後、図書館に繰り出して授業で使う本を借りて、ついでにロシアの小説も少々借りて、帰りに古書店へ寄ってやはり少々の本を購入しました。

というのが午後の出来事なのですが、これと並行して腹痛が続きました。図書館で既にちょっとまずいかなあ、という気配はあったのですが、まあ大丈夫だろうと甘く見たのが悪かった。古書店で物色している間にソレは次第に自らの存在を誇示し始め、やがて物狂おしいビッグウェーブとなってぼくを急襲することに。こりゃいけない、とぼくは思い直して、必要な本だけを慌てて買い込むと、おもむろに(!)自転車をこぎ出したのでした。猛スピードでこげなかったのは、それほど逼迫している状況だったからです。幸い何事もなく家に辿り着きましたが、危なかった。しばらくして緊張の糸が解けたぼくは、あるいは疲れ果ててしまったぼくは、猛烈な眠気に襲われたのでした。

古書店ではルナチャルスキーの芸術論集と『ポーランド入門』と、あとロシアの小説を買いました。最後の本がお目当ての本だったのですが、500円でラッキー。意外と安かった。

『ポーランド入門』は、ポーランド文学と日本近代文学との関わりや、ポーランドの芸術や歴史を簡単に紹介している文字通りの入門書なのですが、日本の文学との関係というのはとても興味深いですね。二葉亭がポーランド文学も邦訳したという話は初めて聞きました。

また、日本では今までシェンケーヴィチが大いに読まれてきたようで、確かに『クオ・ヴァディス』の翻訳はぼくも三種類持っています。まあそれはいいとしても、とりわけ正宗白鳥、田山花袋、有島武郎らに影響を与えたと論じられると、そうだったのか、と目を開かされる思い。

それから、ヴィトケーヴィチの作品「小さな館で」と「狂人と尼僧」が翻訳されているということも知ることができて、まさに思わぬ収穫。

ポーロンド文学と日本文学との比較研究が現在どれほど進んでいるのか残念ながらぼくは知らないのですが、ポーランド語のできる人は、是非ともこういう分野で活躍してほしいですね。と、勝手なことを放言する。まあぼくもポーランド語は読めないわけではないのですが・・・と思ったけど、もうほぼ完全に忘れているな・・・