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ので、よろしくです!!

年中起きる「脱水症」の恐怖とは(2)

2020-01-25 07:30:47 | 健康生活
一年中起きる「脱水症」の恐怖(2)
脱水症と言えば、夏だけ発症すると思っていませんか。実は一年中起こり得る危険性があるのですよ。
脱水症の原因と身体にあらわれるシグナルを知ることで、身近にある脱水症の恐怖から身を守りましょう。
~こんなサインがあれば「脱水症」かも~
 脱水症になる前にはいろいろなサインが身体のいたるところに発生します。そのシグナルを見落とすと大変なことになります。そこで、どのようなシグナルが発生するのか見ていきましょう。
・頭部
まず、目においては、めまいがしてきます。また頭痛やボーっとしたり集中力がなくなってきます。
また、咽が渇いた感覚がしばらく続き、ひどくなると吐き気がしてきます。また、暑い場所でも汗をかかくなってきます。
・手足
手や指ですが、指先にふやけたようなシワができてきます。また、手の甲をつまんだ跡がなかなか消えないのです。
さらに、足がつったり、こむら返りが起こってきます。
・その他
前身の筋肉は、痙攣(けいれん)が止まらなくなり、力が入りにくくなってきます。
脱水症の初期症状では、食欲がなくなり、下痢や便秘になってきます。また、尿の色も極端に濃くなってきますので注意してください。
体重が目に見えて減少してきますので、見逃さないでくださいね。
このような症状が現れた場合、近くの病院やかかりつけの医院で診察してもらってください。
中には風邪の初期症状と似た症状もありますので、風邪薬などを飲んでしまうと、脱水症がひどくなる場合がありますので注意してください。
こういった症状がでたら、経口補水液やポカリスエットなどスポーツ飲料などを飲むようにして、すぐに病院や診療所などに行くようにしてください。



 


 

万葉集をわかりやすく解説~草壁皇子を偲ぶ~

2020-01-25 07:07:41 | 地域と文化
万葉集をわかりやすく解説~草壁皇子を偲ぶ~

作者:日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと)の宮の舎人(とねり) 巻二・一七二番歌
島の宮 上(うへ)の池なる 放ち鳥 荒(あら)びな行きそ 君いまさずとも
(訳:島の宮の上の池の放ち鳥よ、すさんで行くな。君がいらっしゃらなくても。)
・・・解説・・・
 持統天皇三年(689年)四月、天武天皇と皇后・持統天皇の子、草壁皇子が薨去(こうきょ)しました。
「日本書紀」には「皇太子(ひつぎのみこ)草壁皇子尊(くさかべのみこのみこと)薨(かむさ)ります」という簡潔な一文で記録されています。
草壁皇子は、壬申の乱以降の「日本書紀」の記述では「草壁皇子尊」という尊称が用いられ、天武10年(681年)2月には皇太子となります。
「万葉集」では「日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと)」と称されます。皇后の子であることから、格別の扱いを受けていたようです。
彼の死に関して、「万葉集」には柿本人麻呂の長歌作品(167~169番歌)と、草壁皇子の舎人(天皇や皇族の護衛等を務める従者)たちがその死を悼んで作った二十三首の挽歌群が残されています。
今回の歌は、舎人たちの挽歌群の一首です。
「島の宮」とは、草壁皇子の宮で、もとは「島の大臣(おおおみ)」とも呼ばれていた蘇我馬子(そがのうまこ)の邸宅であったと考えられています。
「島」とは、池の中の島を浮かべる庭園の様子で、当時はまだ珍しい様式の庭園だったために、「島の宮」と呼ばれたのだと推測されます。明日香村の島庄(しまのしょう)遺跡跡は、馬子の邸宅及び「島の宮」があった場所ではないかと推定されています。
その「島の宮」の池では、鳥が飼われていたのでしょうか。この歌の作者は、主がいなくなっても、鳥たちよどうか野生化しないでほしい、と呼びかけています。
それは、主を失った宮はいつか荒れてしまうという悲しい予感と、在りし日の主の姿が思い出せなくなってしまうことに対する嘆きであるといえます。
草壁皇子の人物像を知り得る資料はごく限られていますが、このような歌をみると、庭の鳥を愛でる優しい人物だったのではないかと想像できますよね。
わが子を失った持統天皇は、明るく持統天皇四年正月、天皇として即位します。
彼女の治世は、夫と息子の死を乗り越えた先から、スタートするのです。
・・・万葉集ゆかりの地「島の宮」~
「島の宮」とは、島庄(しまのしょう)にあったとされる草壁皇子の宮のことです。
島大臣(しまのおおおみ)と呼ばれていた蘇我馬子の邸宅だったとのことです。
宮の跡は、蘇我馬子の墓といわれている石舞台古墳付近一帯だそうです。

      



年中起きる「脱水症」の恐怖とは(1)

2020-01-24 15:18:54 | 健康生活
一年中起きる「脱水症」の恐怖(1)
 脱水症は夏にだけ発症すると思われていますが、実は一年中起こり得る危険性があるのです。
その原因と身体にあらわれるシグナルを学ぶことで、身近にある脱水症の恐怖から身を守るようにしましょう。
夏だけではないのです!通年で発生する脱水症
人間の体重のおよそ60%は、体液と呼ばれる水分が占めています。汗や尿で水分が排出されても、通常は飲み物などで補い、体重の60%を保つようになっています。
しかし、何らかの事情で水分の摂取量がたりなかったり、必要以上に排出されたり、あるいはその両方が生じたりすると、体内の水分量は不足し、60%を下回ることがあります。
簡単に言えば、それが「脱水症」です。
脱水症は、汗をよくかき、水分の排出量が増える夏季に多く発症すると考えられがちです。
たしかに、夏季に脱水はよく起きますが、実は冬季でも生じることがあるのです。
冬の脱水症は、水分の摂取量が少なすぎることによって起こるケースがあ多くあります。
さらに病気によって脱水症に陥ることも少なくありません。
例えば、インフルエンザや風邪などで高熱が発生し、必要以上に身体の水分が奪われてしまうのです。
また、ノロウイルスなどでおう吐や下痢が続くことによって、水分が失われ脱水症の危険にさらされます。
心臓病や高血圧などの治療のために服用した利尿剤によって引き起こされることもあるのです。
このように脱水症は、さまざまな原因によって、一年中いつでも発生する可能性があるのです。
次回は、脱水症が疑われるサインについてお話します。







 

健康長寿が延びる!「健康食材」とは(4)

2020-01-22 07:15:07 | 健康生活
長寿食材で健やか毎日(4)
 「健康寿命」などの言葉が注目される現在ですが、健康的な老後を送るために、毎日の食事はとても大切になってきます。
高齢になるにつれてカルシウムなど不足しがちな栄養素を取り入れ、健康長寿を目指しましょう。
~栄養素はを効率的に摂取する調理法とは~
栄養を効率的に摂取するには、栄養素を逃がさない調理法を選ぶことが重要となってきます。
食材をゆでると、ゆで汁に栄養が逃げてしまいますので、避けた方が無難です。スープやみそ汁にしたり、油で炒めたりして余さず栄養を摂るようにしましょう。
 みそ汁は、多忙なときや品数を多く作るのが面倒なときにおすすめの料理法です。
具だくさんにすれば、多くの食材を一緒に食べることが可能ですので、おのずと栄養バランスがよくなります。
また、高齢の方は誤嚥(ごえん)に注意が必要です。イモ類などの水分が少ない食材や、ナッツなどの硬い食材は、水分や油で調理してしっとりと仕上げるとよいでしょう。
油分は身体に悪いと思われがちですが、オリーブオイルやバターには腸内環境を整える効果があるのです。
免疫力の向上に効果のある亜鉛と生活習慣病の予防にも効果的なマグネシウムは不足しがちですので、魚介類や海藻類などを意識しながら摂取するようにしてください。
免疫力の向上や血流の改善には、腸内環境を整えることも大切ですので、積極的に食物繊維を摂るようにしてください。
色々な食材を組み合わせて料理を楽しみながら食べるのが一番大切なことです。楽しく家族で食事をすることも心掛けてくださいね。







 

奈良の昔はなし(守目堂の由来)

2020-01-22 06:52:08 | 地域と文化
奈良の昔はなし~守目堂の由来~
 天理市のほぼ中央にある守目堂町ですが、この地名の由来となった観音様の有難いご利益のお話しです

昔、森面堂村に貧しいながらも幸せに暮らしている夫婦がいました。
ある日、夫が田んぼから帰ると、突然、「何も見えへん。お前はどこや。」と言い出すではありませんか。
驚いた妻が夫の顔を覗き込んだのですが、夫は両手で目をこすり、「見えへん。真っ暗じゃ」と嘆くばかりです。
妻は近くの白山神社に観音堂のあることを思い出し、三・七・二十一日の願掛けを始めたのです。
しかし、21日目の満願の日になっても夫の目は良くならないのでした。妻は「もう一回」と、また一心不乱に祈り続けました。そして、二回目の満願の日が来ても夫の目はまだ同じで見えていませんでした。
今度は夫婦そろって「夫の目が治るまで」と、お参りを続けたのです。
そうしたある日、夫は「あっ、目が見える。お前の顔も」と大声で叫んだのです。
二人は、これも観音様のお陰と涙を流して喜び合ったのです。
以来、森面堂という地名が、誰言うとなく、目を守ってくださるお堂として守目堂となったそうです。
・・・解説・・・
この観音堂は、古くは同町の白山神社の神宮寺で、明治8年ころに現在の地に移されたと言われます。
かつて、お堂の周辺には稲田が一面に広がっていたそうですが、今は、民家、集合住宅、駐車場に埋もれ、それと気付かず通り過ぎてしまいそうになっています。
とはいえ、お堂は簡素ながら屋根は宝珠を戴く宝形造りとなっています。堂内の須弥壇(しゅみだん)に祀られた霊験あらたかな十一面観音立像。
木彫りに金箔が押された端正な立ち姿で、高さは約1mです。胸飾りや翻(ひるがえ)る天衣(てんね)も美しいです。
観音様の前に十五畳の畳敷きの広間があり、天井からは大きな天蓋があります。
このお堂とお像を、地域の有志7人が今も大切にお守りしてるということで、最高齢の方は百歳だとか。
月に1回、掃除、お供え、御詠歌(ごえいか)でのお勤めを欠かさずおこなっています。また、年末年始はとくに丁寧にされるそうです。
餅、みかん、松飾りなどを準備し、正月にはお勤めのあと、須弥壇奥にある小部屋で雑煮、煮しめ料理を頂いて新年を祝い、観音様に皆の健康長寿と幸福を祈るそうです。
街なかで、ひっそりと祀られている十一面観音立像。今日も、目の病やあれやこれやと悩める人たちの参拝を慈悲の心で待っておられます。
~物語ゆかりの地「守目堂の観音堂」~
守目堂は、古代、朝廷の田を耕した田部に類し、朝廷の山を守った部民がいた所ではないかと言われています。
天理市役所から南へ300mの所には「守目堂町」の地名に由来する観音様があり、ここには、眼病を治されたいう十一面観音立像が安置されています。

      



健康長寿が延びる!「健康食材とは」(3)

2020-01-21 07:58:36 | 健康生活
長寿食材で健やか毎日(3)
 「健康寿命」などの言葉が注目される現在、健康的な老後を送るために、毎日の食事はとても重要になってきます。高齢になるにつれて不足しがちな栄養素を上手に取り入れ、健康長寿を目指しましょう。
長寿に効果的な栄養素を多く含む食材とは
栄養素を上手く取り入れるには調理法も大切ですが、それよりもどの食材にどのような栄養素が含まれているのかを知ることも大切となってきます。
長寿に効果的な栄養素を多く含む食材の一例を挙げてみますので、参考にしてください。
生ガキ
 亜鉛含有量は全食品中トップです。高齢になると不足しがちな亜鉛の摂取を補うのに最適な食材と言えます。
生きくらげ
 キノコ類の中でもビタミンDの含有量がトップクラスなのです。高齢になると腸の働きが弱くなります。生きくらげは食物繊維も豊富で、腸を整える効果があります。
クルミ
 クルミはビタミン、ミネラルなど栄養素が豊富に含まれています。また、オメガ3脂肪酸には、血流改善、コレステロール値低下の効用もあります。
納豆
 5大栄養素を全て含む万能食材です。原料となる大豆は畑のお肉といわれるほど高タンパクで栄養価の高い食材で有名です。
納豆には、イソフラボンが含まれており、イソフラボンには骨粗しょう症予防やアンチエイジング効果もあります。
めかぶ
 海藻類は水溶性食物繊維が豊富に含まれていますので、腸内環境を整えて便秘を解消してくれます。また、食後の血糖値上昇を抑える効果もあります。
アボカド
 オリーブオイルの主成分でもあるオレイン酸を多く含んでおり、コレステロール値、血圧低下の効果があります。

これらはほんの一例ですが、これらを上手く組み合わせてバランスのとれた食事を心掛けることが大切です。例えば、牡蠣は、牡蠣のオイル煮にしてキクラゲらクルミ、アスパラガスなどを入れるとヘルシーで美味しくいただくことができます。
また、納豆とアボカドを和えるなど組み合わせを考えると美味しくいただけますよ。



 

 

奈良の昔はなし(矢じりの井戸)

2020-01-21 07:20:56 | 地域と文化
奈良の昔はなし~矢じりの井戸~
 奈良盆地のほぼ中央に位置しているのが、磯城郡三宅町で、日本で2番目に小さい町として知られています。
この三宅町を通っている道が「太子道(たいしみち)」といわれる、聖徳太子が、学問所と住まいを兼ねていた斑鳩宮(いかるがのみや)から、この当時都があった飛鳥の小墾田宮(おはりだのみや)へ通った道として知られています。
今回は、この道筋での太子にまつわるお話しです。

聖徳太子は、いつものように愛馬の黒駒に乗り、従者の調子麿(ちょうしまろ)を連れて斑鳩から飛鳥へ太子道を通っていたのです。
ある冷たい風の吹く寒い日、太子は三宅の村でひと休みしていたのです。村人たちは心配して、風除けに屏風(びょうぶ)を立ててもてなしたのです。太子は大変喜び、村の名を「屏風」と名付けたのです。
ある夏の暑い日にも、太子はこのあたりでひと休みしていたとき、冷たい水を望んだのです。困った村人は「ここでは井戸から良い水が湧きません」と哀しい顔をして言ったのです。
太子は早速、持っていた矢の先で地面をひと突きしたのです。すると不思議なことに、きれいな清水がこんこんと湧き出したのです。それからは、太子はいつもここでひと休みし、その清水を飲んでいました。
村人たちも大変喜び、「矢じりの井戸」と名付けて毎日の生活に皆で大切に使ったそうです。
・・・解説・・・
聖徳太子は、推古天皇の即位(592年)のあと、皇太子として天皇とともに政治を行いました。
遣隋使の派遣、冠位十二階、十七条憲法の制定、仏教興隆に尽力をつくしました。
太子が通われた太子道は、全長約20㎞あります。今も三宅町、田原本町で往時の道を辿ることができますが、他の多くは所在不明となっています。
「万葉集」に、一人の若者が、「三宅の原」、「三宅道」を通り、黒髪に黄色いあさざの花を飾った美しい恋人のもとへ裸足で急ぐ歌(巻13の3295、3296)があります。その道も太子道あたりとも言われています。
三宅町の太子道に、今も残る太子ゆかりの古跡、白山神社には、太子の「腰掛け石」、「黒駒に乗る太子像」、向かいの屏風杵築神社(びょうぶきつきじんじゃ)には、「矢じりの井戸」(屏風の清水)、また、太子を村人が菓子でもてなすようすを描いた「太子接待の絵馬」も残っています。
戦前までは豊かな田園風景が町全体に見られたという三宅町ですが、今は民家や店舗、工場なども多く建っています。
とはいえ、町の西側には稲田広がり、春は田植、夏は新葉、秋は黄金色の稲穂と季節の移ろいを見せてくれています。

          白山神社             腰掛け石
        
 
    
     屏風杵築神社


・・・物語ゆかりの地「太子道」・・・
聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥の小墾田宮へ往来した道沿いには、太子ゆかりの「白山神社」や「屏風杵築神社」があり、毎年11月22日に村人が太子を接待した故事にちなみ、太子の足跡をたどる法隆寺主催のウォーキングラリー参加者に、赤米の粥や湯茶の接待などを行う「太子道の集い」が開催されています。
また、この道は、中世以降、「法隆寺街道」とも呼ばれ、生活道路として利用され、現在も町道70号線として活用されています。

      



健康長寿が延びる!「健康食材」とは(2)

2020-01-20 07:39:45 | 健康生活
長寿食材で健やか毎日(2)
 「健康寿命」などの言葉が注目される現在ですが、健康的な老後を送るために、毎日の食事はとても重要になってきます。
高齢になるにつれて不足しがちな栄養素を取り入れ、健康長寿を目指しましょう。
・・・健康で長生きするためには食事のバランスが大切・・・
近年、「健康寿命」という言葉を耳にする機会が増えています。健康寿命とは、健康的に日常生活を送れる期間のことです。
2016年時点で、日本人の健康寿命は男性72歳、女性74歳です。一方、平均寿命は男性80歳、女性87歳となっています。
平均寿命と健康寿命の差、つまり不健康な期間が10年近くもあるのです。高齢化が進む日本において、この差を縮めることは重要な課題だと考えられているのです。
健康寿命を延ばしていくためのカギといわれるのが、毎日の食事です。
厚生労働省が進める国民健康づくり運動「健康日本21」において、日本人の長寿を支える一助として、「バランスのとれた食生活」が挙げられています。
バランスのとれた食生活とは、肉だけ、野菜だけという偏った食事ではなく、何種類かの食材を組み合わせることです。
食材の数が多い程、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、重要な栄養素を満遍なく摂取でき、食べる楽しみも湧いてきます。
前回記した栄養素はその代表的なもので、身体の不調を改善する効果があります。実際に100歳を超えても元気な方には、さまざまな食材を食べているという共通点があります。
しかし、特に若い世代はお金をかけずに食事を済まそうとするあまり、偏った食習慣になりがちです。
そのような食生活は、免疫力・集中力の低下や、肥満の原因になります。偏った食事で健康や美容を損なうのであれば、多少食費をかけても食生活を改善した方が、結果として出費を抑えられるのです。



 

奈良の昔はなし(梨の木の仏さま)

2020-01-20 07:11:56 | 地域と文化
奈良の昔はなし~梨の木の仏さま~
 古代、飛鳥から吉野に入る玄関口として栄えたのが大淀町です。
飛鳥からもたらされた仏教信仰は、吉野寺(今の世尊寺の前身)など古代寺院の建立につながり、吉野における仏教文化の始まりとなったのです。
今回は、梨の木の彫りかけの仏像が、お声を発して願いを知らせたという不思議なお話しです。

聖武天皇の奈良時代、上総国(かずさのくに:現在の千葉県)の高僧、広達(こうたつ)が吉野の金峯山に入り修行をしていたときのことです。
ある日、里に出て秋河(秋野川)を渡ろうとすると、橋の下から声が聞こえたのです。「ああ、痛い、そんなにひどく踏まないでくれ。」
広達は不思議に思い、辺りを見回したのですが誰もしません。行き過ぎがたく、橋の下に降りて見上げると、何と、仏像を彫りかけたまま梨の木が川の橋として架けられているではありませんか。
驚いた広達は、早速その梨の木を清浄な場所に移し、合掌して誓ったのです。
「ご縁があってお会いしました。私が必ずやお造り申し上げます。」
やがて広達は、阿弥陀仏・弥勒仏・観音菩薩のお像を彫り上げ、越部村(大淀町越部)の「岡堂」に安置しました。
・・・解説・・・
このお話しは、平安時代の「日本霊異記(にほんりょういき)」「今昔物語集」などにも記されています。
越部川沿いの古道(壷坂道)を北へ辿っていくと、岬状(みさきじょう)の台地の先に「越部古墳」があります。直径24mの円墳で、七世紀ころの地元有力者の墓とされています。
この古墳の近くに寺院があったようです。石室から「堂」と書かれた平安時代の墨書(ぼくしょ)土器が発見されました。「堂ノ坂」「堂ノ上」の地名も残っています。
広達が彫った仏像を安置した「岡堂」はこの近くにあったと思われます。
その北が、今は埋め戻されて保育所が建っている、「越部ハサマ遺跡」です。
縄文晩期の墓地と弥生中期(約3000年前から2000年前)の竪穴式住居が発見されました。
温暖なこの地に住んでいた往時の人々は、鮎やアマゴなど吉野川の幸、鹿や猪などの肉、木の実や野草など山の幸に恵まれて、豊かであっただろう日々の生活がしのばれます。
古道をさらに進むと、鬱蒼(うっそう)とした大樹が天を覆う静寂の壺阪峠へと続き、峠を越えれば、壷阪寺、飛鳥へと続きます。
~越部古墳~
越部古墳は、近鉄吉野線越部駅を降りて北へ歩いて10分ほど行ったところにあります。
越部川東方の丘陵端には、従来から古墳の存在が知られていましたが、平成9年(1997年)、道路拡張工事にともなう発掘調査の結果、近接する2基の古墳の様相が明らかとなりました。
1号墳は、推定約24m、高さ5.6mの円墳で、石室全長8.3m(玄室長3.6m)、奥壁幅約1.9m、現在の高さ約1.5mの片袖石室です。
2号墳は、推定約16mの円墳で、石室全長4.8m(玄室長3.1m)、幅約1.6m、現在の高さ約1.4mの片袖石室です。
両者とも玄門部(石室の入り口部)に縦長の袖石をもちいていました。これは、吉野川(紀の川)流域の古墳の特徴といえます。

          


          


        



健康寿命が延びる!「長寿食材とは」(1)

2020-01-19 07:48:46 | 健康生活
長寿食材で健やか毎日(1)
  「健康寿命」などの言葉が注目される昨今ですが、健康的な老後を送るためには毎日の食事はとても重要なのです。
高齢になるにつれて不足しがちな栄養素を取り入れ、健康長寿を目指しましょう。
~長寿効果が期待できる栄養素とは~
亜鉛

味覚を正常に保つのに加え、皮膚、粘膜、爪、髪の毛の状態を良好にします。免疫力が向上するため、風邪や感染症などの予防にも効果的です。鰻(うなぎ)や牡蠣(かき)などの魚介類、肉類、海藻類に多く含まれています。
マグネシウム

骨や歯を形成するミネラルのひとつで、酵素の働きを助けてエネルギーをつくります。神経の興奮や血圧上昇を抑制する効果もあります。種実類、魚介類、海藻類、野菜類、豆類に多く含まれています。
ビタミンD

小腸や腎臓において、カルシウムとリンの吸収を促進させ、血中カルシウム濃度を保つことで健康的な骨や歯をつくります。木耳(きくらげ)、本シメジなどのキノコ類、鮭や鰹などの魚介類、卵黄などに多く含まれています。
ビタミンE

血管を健康に保つ働きを持つため、細胞膜やLDLコレステロールの酸化を防ぎ、老化防止や動脈硬化の予防に効果があります。ナッツ類、胚芽油、魚介類、大豆類、緑黄色野菜などに多く含まれています。