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今日の健康

2022-05-06 15:16:30 | 健康生活
風邪と漢方薬
風邪は、誰もがかかる病気で主にウイルスによって上気道(鼻やのど)に急性の炎症を起こす病気の総称をいいます。
 「風邪は万病のもと」といわれるように、こじらせると肺炎などの重い病気を引き起こすこともありますので、お年寄りや乳幼児、あるいは基礎疾患のある方は軽視することはできません。
風邪に使われる薬として西洋薬あり、のどの痛みや鼻水、鼻づまりなどを改善する対処療法によって症状を緩和します。
今回は風邪の対処方法して漢方薬について考えています。
漢方薬の役割
西洋薬と違い漢方薬は体全体のバランスを整え、本来体が備えている「自己治癒力」を高めることで風邪の改善へと導きます。
例えば、風邪の初期に使われる葛根湯(かっこんとう)は、免疫力を高めてウイルスの繁殖を抑えます。
薬が効いてくると体が温かくなり、発汗が促され、体が楽になります。
しかし、漢方薬は人によって合う薬が違うと言われています。
一般的に風邪の初期には、葛根湯というイメージを持つ人も多いと思いますが、体質によっては別の薬が合うこともあります。
葛根湯が合うのは比較的体力がある人で、熱や頭痛、肩こりを伴う場合です。虚弱な人が風邪をひいた場合は葛根湯ではなく、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)や小青竜湯(しょうせいりゅうとう)の方が効くことが、多くの研究で明らかになっています。
麻黄附子細辛湯は、日ごろから足や腰の冷えが強く風邪をひいても熱がそれほど出ない人に向いています。
小青竜湯は、体力のない人が鼻水の出る風邪にかかったときに効果的な漢方薬です。
風邪に効く漢方薬の多くはウイルスに対する免疫力を高めてくれます。
また、その効果を最大限に引き出すためには「養生」が欠かせません。
安静にして、十分な睡眠とバランスのよい食事を取り、体を温め血流をよくすることで免疫が高まります。
漢方薬の服用方法
服用のタイミングは通常、食前または食間ですが、飲み忘れた場合は食後に飲んでも構いません。
服用回数は1日2~3回など症状によって違います。基本的には水か白湯で飲むようにします。薬によって白湯によっては白湯に溶かして飲む場合もあります。
服用するときは、医師や薬剤師の指示に従うようにしてください。
また、薬局やスーパーなどで購入する場合は、症状を薬剤師に相談してから購入するようにしてください。






今日の健康

2021-04-29 21:17:42 | 健康生活
減塩で、おいしく、健康に!
2020年に日本人の食事摂取基準が5年ぶりに改訂されたのです。
「日本人の食事摂取基準」とは、健康の保持・増進・生活習慣病の発症予防と重症化予防に加え、高齢者の低栄養予防やフレイル予防を視野に入れ策定された食生活の指針なのです。
その中で食塩の摂取目標量は改定を重ねるごとに下がり、今回の改定では男性7.5㌘未満、女性6.5㌘未満と、2005年の目標量(男性10㌘未満、女性8㌘未満)から比べても減塩が強く推奨されているのです。
薄味の食生活を心がけましょう
 仮に高塩分な食事を続けているとします。
初めのうちは日常生活に支障なく過ごせていても気づかないうちに血圧が上昇し、高血圧、つまり血管に負担がかかる状態が続くと、脳・心臓・腎臓や大動脈などに悪影響を及ぼし、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まります。
また、必然的に減塩生活を余儀なくされるのです。
そうなる前から薄味を心がけていくことは、非常に大きな意義があるのではないかと思います。
減塩の工夫
減塩の基本は、おいしい出汁を使うことなのです。
つまり、出汁を取ることから始めることが重要となってきます。
かつお節や昆布などで出汁をとるのです。
おいしい出汁で調理すると、満足感を得ることができますし、表面に味がついていると美味しく食べられるので、表面にしっかりと味がつくようにします。
しかし、毎回出汁を取るのは大変と言う方の場合、市販のだしの素でもよいですがその場合、減塩タイプの調味料を取り入れて調整するようにしてください。
コロナの影響でなかなか外出できない昨今、塩分の取り過ぎには注意してください。


今日の健康

2021-02-16 15:25:00 | 健康生活
検査のおはなし
皆さんは検査を受けたことはありますか?
健康診断や病気にかかった時など、何らかの検査を受けたことがあるという方は多くいると思います。
 一般的によく実施される検査について簡単に説明していきます。
健康診断や病気の診断・経過を診るための検査には、血液検査、尿検査、輸血検査、病理検査など、人体から採取された検体を用いて行う検体検査があります。
そして心電図検査、超音波検査、呼吸機能検査など人体から直接情報を記録して体の状態を調べる生理機能検査(生体検査)などがあり、これらを総称して臨床検査といいます。

検体検査
血液学的検査
血液中の血球成分(白血球、赤血球、血小板など)の数や形態を調べます。
貧血の種類や白血病などの血液の病気をみつけることができます。

生化学的検査
血液や尿などを分析して体の異常を把握します。
肝機能検査、腎機能検査、脂質検査、炎症反応など多くの項目があります。

生理機能検査(生体検査)
心電図検査
手足と胸に器具を装着して心臓の異常の有無を調べます。
心筋梗塞、心肥大などさまざまなことが分かりますが、特に不整脈の解析に利点があります。

超音波検査(エコー検査)
超音波を用いて体内の組織を画像化し異常の有無を調べます。
肝臓、胆のう、腎臓などの腹部臓器のほか、乳腺、甲状腺などの体表臓器、心臓、血管などあらゆる臓器の観察ができます。

年に何度か検査を受けるようにして身体の内部の小さな異常があれば早期に治療すれば治療費も安く、治療期間も短くてすみますよ。








今日の健康

2021-01-31 15:03:30 | 健康生活
乳製品で感染症に負けないカラダ!
 新型コロナウイルス感染症との戦いとともに、風邪やインフルエンザウイルスにも注意が必要な季節です。
栄養バランスの良い食事を第一にして、免疫機能を整えてこの冬を乗り切りましょう。

そもそも免疫ってなに?
人体の免疫機能は大きく分けて、「自然免疫」と「獲得免疫」の二つのシステムから成り立っています。

「自然免疫」は、細菌やウイルスなどの原病体が侵入してきたら、直接攻撃して排除します。
自然免疫が外敵と戦っている段階では特に症状は現れません。しかし、この自然免疫も、加齢・不規則な生活・激しい運動・精神的ストレスによって、活性が落ちると言われています。

「獲得免疫」は、自然免疫で得られた原病体の情報をもとに、原病体に特異的に結合する抗体を作って攻撃し、原病体の動きを封じ込めて排除します。

感染症に備えるには、自然免疫と獲得免疫がスムーズに作動する状態を作っておくことが重要となってくるのです。

低栄養で免疫機能が低下する
自然免疫、獲得免疫のシステムがともに大きな影響を受けるのが「低栄養」です。
特に高齢者の場合、低栄養に陥りがちとなり、筋肉量、筋力の低下からロコモティブシンドロームを引き起こし、引きこもりがちになってしまいますので、「フレイル」(身体的、精神的、社会的虚弱)になってしまい、やがて寝たきり状態になってしまうのです。
こうした状況では、免疫機能も低下し、感染症になった場合、重症化のリスクが高くなるのです。
これを防ぐためには、十分なエネルギーを摂取するとともに、栄養バランスが偏らない食生活をすることが重要となります。

牛乳・乳製品が持つ感染防御機能
 牛乳、乳製品に含まれる栄養成分の中でも、アミノ酸バランスに優れた良質な乳タンパク質は、免疫細胞を含むすべての細胞や免疫物質をつくる材料となります。
またカルシウムは、細胞内の情報伝達機能において重要な働きを担っており、免疫機能の正常な働きに欠かせない栄養素です。
さらに、ビタミンAは、成長促進や生殖、免疫機能の維持、皮膚や上皮組織の粘膜を正常に保つ効果があるため、病原体などが体内に入るのを防ぎます。
牛乳にも比較的多く含まれますが、脂溶性ビタミンであるため、バターやチーズなどに多く含まれます。
ビタミンDはインフルエンザや、乳幼児の感染が多いRSウイルスなど、ウイルスの感染予防、さらに感染した際の重症化を防ぐ効果もあると言われています。
その他、免疫機能の維持に大切なビタミンとして、水溶性ビタミンであるビタミンB2、ビタミンB12、パントテン酸なども牛乳には比較的多く含まれています。
毎日のバランスのよい食事に、ぜひ牛乳・乳製品を取り入れて感染症に負けないカラダを作っていきましょう。



  




今日の健康

2021-01-24 12:32:26 | 健康生活
ジェネリック医薬品のこと
 よくテレビなどでジェネリック医薬品のCMを目にしたり病院や医院でジェネリック医薬品を勧められますが、ジェネリック医薬品ってどのようなものか分からない方もいると思います。

ジェネリック医薬品は本当に効くの?
新薬(先進医薬品)と同じ有効成分が同じ量だけ含まれていて、効き目も安全性も同じなのです。
製造・品質管理も厳しくチェックされていますし、より飲みやすく改良された薬がたくさんあります。

他の国では使われている?
欧米では医療費(薬剤費)を抑えるために、ジェネリック医薬品が積極的に使用されています。
しかし、欧米諸国と比べると、日本のジェネリック医薬品の使用割合は低くなっています。

ジェネリック医薬品への切り替えは?
医師や薬剤師へジェネリック医薬品を希望することを伝えるだけでよいのです。

ジェネリック医薬品は、新薬と同等あるいはそれ以上の品質でなければ、国の承認を得ることができません。
価格が安いのは品質が劣るからではなく、研究開発のコストが新薬ほどかからないからです。
病院や薬局がジェネリック医薬品をお勧めするのは、国が効き目と安全性を十分に確認し、安心して使うことができる医薬品なのです。

 

今日の健康

2021-01-16 15:56:44 | 健康生活
人工呼吸器の役割とは
  人工呼吸器ってどのようなモノかご存知ですか?
新型コロナウイルスの関係でテレビなどで一度は耳にしたり目にしたりされた方もあると思います。
でも、実際どのような役割をするのかご存知ない方が少なからずいると思いますので簡単にお話します。
私たちの体は、体外から酸素を取り込み、身体を動かすためのエネルギーを作り出し、細胞活動によって作り出された二酸化炭素を体外に排出しています。
その回数は成人で1分間に12~20回、換気量(1回の呼吸で出入りする空気の量)は約500mlになります。
人は普段、絶えることなく呼吸をしていますが、病気や何らかの原因によって正常な呼吸ができなくなり、酸素を身体に取り入れ(呼気)、身体の中に溜まった二酸化炭素を排出(呼気)することが困難になる人もいます。
それらの人を対象に、呼吸の補助や代行する機器が「人工呼吸器」なのです。
人工呼吸器には、マスク式のものや口や鼻に細いチューブを入れる気管内挿管、気管を切開し直接チューブを挿管するものがあります。
人工呼吸器を使用する目的は、ガス交換(体内に酸素を取り入れ、体内から二酸化炭素を排出すること)を改善することや、呼吸仕事量を減らすことにあります。
実際には、人工呼吸器から患者さんの口元に陽圧のガス(高圧医療ガスの酸素、圧縮空気)を送り、この圧力によって肺を膨らませる方法です。
またいくつかの換気モードがあり、患者さんの状態によって変更していきます。
人工呼吸器が必要となる病態は、急性期から慢性期と幅広くあります。


  



今日の健康

2020-12-29 09:50:13 | 健康生活
風邪の予防は食べ物で!
 風邪の季節が本格的にやってきました。
風邪の予防と言えば、手洗い・うがい・マスク(新型コロナと同じ)といった対策ですが、今回は体の内側から考えていきましょう。

・ビタミンAは強力なウイルスブロッカー
風邪とは、鼻や喉を中心とした上気道に起るウイルス性の炎症のことです。
鼻や喉、気管などの粘膜の働きが低下すると、ウイルスが体内に侵入して悪さをします。
喉の痛みや鼻水が出るのはのその初期症状なのです。
まずは粘膜を強化してバリア機能を高めることが風邪予防のファーストステップとなります。
冬野菜の中でも、かぼちゃや人参は、皮膚や粘膜を強化し、ウイルスの侵入をブロックしてくれるビタミンAが豊富に含まれていますので、積極的に摂るのがおススメですよ。

・免疫力を高めるビタミンCで風邪対策
様々な外敵から身を守る身体の免疫システムが低下していると、風邪のウイルスも侵入しやすく、万一ひいてしまった時にも長引くことになります。
そこで役立つのがビタミンCなんです。
免疫力を高めて体内に侵入した細菌やウイルスを退治するだけでなく、粘膜をガードしてウイルスを撃退する働きも期待することができます。
ビタミンCを豊富に含むブロッコリーや水菜、みかんなどは、風邪の季節にピッタリの食材なのです。
毎日の食事にたっぷり摂り入れるのがポイントです。

・身体を温めて、代謝もアップ
肉や魚、乳製品、大豆製品などには、ウイルスに負けない抗体の材料となるタンパク質が豊富で、代謝を助けるビタミンB6も含まれています。
また、生姜やネギなど、身体を温め代謝を高めてくれるジンゲロールは喉の痛みを緩和し、熱を加えることで発生する「ジンゲロン」には発汗作用もあるので「ひいてしまったかな?」という時にも有効です。
身体の内側から免疫や代謝を上げて、寒い冬を元気にすごしましょう。


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今日の健康

2020-12-27 21:47:25 | 健康生活
風邪と抗生物質(抗菌薬)の関係
 風邪で病院や医院などを受診した際に、抗生物質を処方する方がいると思います。(例外もあります。)
風邪(感冒)やインフルエンザに抗生物質を処方しても、効果を期待することはできなのです。
それどころか、逆に下痢や嘔吐などの副作用のリスクが高くなってしまいます。
感染症を引き起こす微生物は、大きさにより3種類に大別することができるのです。
小さな順からウイルス(コロナ・エイズなど)、次に細菌(ブドウ球菌・コレラ・結核など)、次に真菌(水虫・カビなど)となり、構造も異なってきます。
抗生物質(抗菌薬)は細菌に作用し、殺菌または増殖を抑える薬です。
風邪のほとんど(90%以上)がウイルスによる感染症なので、治療は抗生物質を使用せず、主に対症療法を行うのです。
軽症の場合は鼻汁を減らす薬や解熱剤などを使用して、水分・栄養補給を行い安静にして自然治癒を促します。
抗生物質は、多くの感染症治療に使用されてきたのです。その結果、現在「薬剤耐性菌」が国会答弁にもでるくらい世界的な公衆衛生上の脅威となっているのです。
薬剤耐性菌とは、本来その細菌に効果がある抗生物質が効かなくなる細菌のことです。
この状況が進むと、従来は簡単に治療できていた細菌感染症で命を落としかねない事態になり、2050年には、癌を抜いて死因のトップになるという推計もあるくらいです。
現在国や関係機関などが、病院をはじめとした各医療施設、また畜水産などの分野にまで抗微生物薬の適正使用を推進しているのです。
風邪の症状で医療施設に受診し、抗生物質(抗菌薬)が処方されなくても、不安に思う必要はありません。
しかし抗菌薬が処方されたときには、自分勝手に飲むのをやめたり、余った薬を必要以上に飲んだりせず、決められた用法用量を守り、処方された分は最後まで飲み切るようにしましょう。
また常備薬として、むやみに抗生物質などを欲しがったりするのはNGです。
風邪などを予防するためには、新型コロナウイルス感染症で世界の人々が体験したように、手洗いうがいを徹底し、流行時期の外出時はマスクを着用し、混雑している所はできるだけ避けるように心掛けてください。
長期の休みに入っている方が多いと思いますが、今年も残りわずか元気に乗り切っていきましょう。





外反母趾で悩んでいませんか

2020-12-06 23:09:05 | 健康生活
今日の健康「外反母趾」
 外反母趾は最近では一般的な病名として知らていますが、それまでは整形外科を受診する方は少なかったみたいです。
外反母趾ですが、遺伝的要因による外反偏平足などの足部の変形、拇趾が長いなどの形態などが原因とされています。
一方環境的要因には靴の種類や生活様式の欧米化などがあるといわれています。
先細りのハイヒールなどは外反母趾の増悪要因となっています。
治療は軽度には手術を行わない保存治療、中等度以上では手術治療があります。
運動療法は自動運転として行う拇趾外転筋運動訓練が効果的と言われています。
「グー・チョキ・パー運動」などと言われますが、主として「パー」を行う運動が重要だといわれています。
特に小学生時から行わせると、軽度外反母趾では改善効果が認められることが多くあると言われています。
靴の選択は非常に重要と言われていて、足底挿板などの葬具療法や運動療法と組み合わせて悪化させないようにすることは、中高年の患者さんでも効果があるとされています。
とにかく「おかしいと」思えば病院にいくことが大切で、早期に発見・治療すれば入院や手術といったことにはなりませんよ。


認知症と難聴の関係とは

2020-11-11 23:49:07 | 健康生活

認知症と難聴の関係とは
高齢化が進んでいく中、どうしても認知症について考えてしまいますよね。また、親が高齢の方にとっては他人事ではないテーマだと思います。

年を重ねるとどうして目や耳が悪くなってしまいますよね。目の場合は老眼鏡や眼鏡といったもので補うことができますし、たとえ白内障になったとしても眼科医で正しい治療を受ければ治る病気です。

しかし、難聴になると認知症のリスクが高くなるということが分かったのです。

難聴になると認知症のリスクが高くなるという報告が、厚生労働省から発表されたのです。今後、超高齢化社会である日本で暮らす私たちにとって、難聴と認知症の関係はとても身近な問題です。

・難聴は認知症の発症要因の一つ
現在、日本人の認知症患者は約462万人(2012年厚生労働省調べ)となっています。この数字からすると、高齢者の4人に1人は認知症、またはその予備軍といわれています。

団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、患者数が700万人を超えるとも言われています。

2015年1月、政府は高齢化が急速に進む日本の問題に、認知症の対策強化に向けての国家戦略である新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)を策定したのです。

認知症発症予防の推進と認知症高齢者の日常生活を支える仕組みづくりに国をあげて取り組みはじめたのです。

その中で認知症の危険因子として「加齢」や「高血圧」のほか、「難聴」も一因として挙げられているのです。

難聴になると、周囲からの情報量が絶対的に減少してしまうのです。その結果、他人の言っていることがよく聞き取れない、会話がうまく成立しない、という経験を繰り返してしまい周囲との関わりを避けるようになるのです。

そして、だんだん社会との交流が減少し、精神的健康にも影響を与え、認知機能の低下をもたらすことがあるのです。

しかし、難聴になったからと言って、すぐに認知症になるわけではありません。難聴によりコミュニケーションが少なくなったり社会との関わりが減ることで、認知機能に影響が出る可能性があるのです。

◎聴覚障害による影響の広がり

音や声などの聴覚刺激が入らない
      ↓
コミュニケーションが困難になる。危険の察知、周辺環境の把握がしづらくなる
      ↓
心理的、情緒的影響。孤立、不安、憂うつ、意欲の減退、楽しみの制限
      ↓
社会との交流、参加の減少
      ↓
認知機能への影響

・そもそも難聴って?
難聴は年を重ねるにつれ、誰でも起こりうるものです。聴力の低下は30代からすでに始まっていて難聴が進むにつれて、聞こえる音が減っていくのです。

会話の成分ですが、アイウエオなどの母音は比較的低い帯域で、エネルギーが大きく(音量が大きい)、サやタなどの子音の成分は高い帯域でエネルギーが小さい(音量が小さい)のです。

加齢性の難聴は、一般的に高い音から聞こえが悪くなってくるのです。したがって、会話の中でも子音が聞き取りづらくなり、「さかな」と「たかな」や「いちじ」と「しちじ」を聞き間違えたり、聞き分けることが難しくなったりすることがあるのです。

聴力の低下は高齢者の悩みとしてイメージされている事がありますが、実は30代から既に始まっているのです。

聴力の低下は徐々に起こりますので、自分では気づきにくい、というのも加齢性難聴の特徴なのです。


◎難聴が進むとどうなる?

難聴が進むと、だんだんコミュニケーションをとるのが、億劫になってくるのです。

たとえば、「声を掛けても返事がないから余計な話はしない。」聞こえの問題で、家族や友人とのコミュニケーションがしにくいと感じていませんか?

加齢による聞こえは徐々に低下するため、本人も気づかないまま対応が遅れることが少なくありません。

また、難聴は目には見えにくい障害で周囲の人から理解されにくい側面もあるのです。そのため「テレビの音が大きすぎるので一緒に見ない」「同じことを繰り返し尋ねられるので面倒」など、難聴に対する理解不足のために人間関係にも影響を及ぼすこともあるのです。

聴覚情報は様々な情動を引き起こす非常に大切なものです。

会話コミュニケーションは、耳に言葉が入ることから始まります。耳で言葉を聞いて、脳で思考し、言葉で返す。というのが会話をするときの処理プロセスです。

つまり聴覚は、思考をするための大切な情報源であり、この聴覚によって、「楽しい」「うれしい」「悲しい」「怒り」などの情動を引き起こすのです。

したがって聴覚は、コミュニケーションをする上でとても大切なものなのです。


・研究で明らかにされた難聴と認知機能の関係性

聴力の低下は認知機能の低下に関連するということは、さまざまな研究でも示されているのです。

たとえば、1年の加齢による認知機能の低下を比較したアメリカでの研究によれば、健康な人の認知機能テストのスコアは0.5減だったのに対して、25デシベルの難聴をもつ人のスコアは3.86減だったのです。

これは健康な人の約7年分の加齢に伴う認知機能低下が、難聴者には約1年で起こりうるということになるのです。

難聴が認知症の発症の要因の一つである事は、国内外問わず多くの研究機関からも注目を集めているのです。


・補聴器で快適な生活を

難聴の進行をそのままにしておくと、コミュニケーションが不足して孤立が進み、最終的には認知機能の低下やうつ病を発症するリスクが高くなるのです。

そのため、早めに補聴器を使うことで脳に音を届け刺激を与えることが大切となります。

補聴器は、近年で大きく進化しました。多くの難聴の症状に対応できるようになりました。

最近の補聴器は小型で目立たないだけでなく、多くの機能を搭載しているのです。補聴器は、単に音を大きくする機器ではなく、高度なテクノロジーを使い、様々な聞こえの問題を補う大切な聞こえのパートナーとなっているのです。

補聴器は買ってすぐ聞こえると思っている方が多いのですが、買ってすぐに聞こえるようになるわけではないのです。

30代から徐々に低下した聴力に対し、補聴器を使うことで以前の聞こえを取り戻すためには、ある程度の時間が必要となるのです。

急に音を入れるとびっくりしてしまうので、少しずつ音量を上げていき、その人に合う補聴器に調整してくことが必要なのです。

そのためには、信頼できる耳鼻咽喉科専門医や補聴器取扱店を選ぶことが重要となってくるのです。

聞こえの相談はまず、耳鼻咽喉科専門医を受診することからはじめます。

日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医の中で、講習カリキュラムの全てを履修し、認定された補聴器相談医制度は、難聴者がそのコミュニケーション障害に有効な補聴器を適正に選択して使用できるように対応することを目的としているのです。
現在、4000名以上の耳鼻咽喉科専門医が認定されていますので、補聴器相談医は、日本耳鼻咽喉科学会のホームページで検索することができますので、お近くの専門医を探してみてください。


・まとめ
難聴が進むと認知症のリスクが高くなる。これは厚生労働省から発表されたショッキングな報告です。

2025年には団塊の世代が後期高齢期に入っていくと難聴の患者数が700万人を超えると言われています。

難聴が進むと周囲からの情報量が極端に減少してしまいます。その結果、他人の言っていることがよく聞き取れない、会話がうまくかみ合わないなど様々な障害が起こってきます。

そうなるとより一層、孤立してしまい精神的健康にも影響を与え、認知機能の低下をもたらすのです。

聴覚情報は様々な情動を引き起こす非常に大切なものです。そこで、補聴器を使うことで脳に刺激を与えることが重要となってきます。

補聴器は買ってすぐに聞こえるというものではなく、調整が必要となります。そのためには日本耳鼻咽喉科学会が認定する耳鼻咽喉科専門医や信頼できる補聴器取扱店を選ぶことが重要となってきます。