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奈良の昔話(五軒屋の雨乞い地蔵)

2020-01-01 22:23:32 | 地域と文化
奈良の昔はなし~五軒屋の雨乞い地蔵~
  奈良盆地の西、北葛城郡上牧町の五軒屋というところがあります。その昔、このあたりは牧野(ばくや)と呼ばれていたのでした。
上牧町の東、広陵町と河合町などにまたがって広がる馬見丘陵は、古代、朝廷の放牧地で、上牧の地名もそれに由来するといわれてます。
五軒屋を抜ける今の舗装道路も昔は「馬街道」と呼ばれていたのです。
そのかつての馬街道に立つと、五軒屋は、周囲を小高い緑の丘陵に囲まれ、その中に広々とした田畑がどこまでも続いており、実にのどかな昔懐かしい里山の風景です。
馬見丘陵の北東の磯城郡三宅町の地名は。古代「屯倉(みやけ)」に由来し、大和朝廷が支配していた穀倉地帯でした。つまり五軒屋も含め、このあたり一面に広がっていたのだと思います。また、水田に必要な溜池も多く点在しています。そんな稲作地帯のお話しです。

昔、ある年の夏、旱(ひでり)の日が何日も続き、五軒屋の村人も、「こんなに長く雨が降らんと、米がとれん。困ったなあ」と話し合っていました。
「そうや、雨乞い地蔵さんにお願いしたらどうや」「ああ、それがよい」ということになり、村のお地蔵さんに助けを求めたのです。
村人は、重い石地蔵さんを荒縄で縛り、皆で担いで溜池の神田池(じんでんいけ)まで運びました。
「お地蔵さん、どうか雨を三日のうちに降らせてください。降りましたら、お地蔵さん、池から出ていただきますから」と言い、地蔵さんを池につけたのです。
すると、なんと有難いことに、三日にうちに恵みの雨が降ったのです。村人は大いに喜んだのです。
この雨乞いの行事は、その後も何度か行われたらしいです。だが、困ったことに、地蔵さんを引き上げる時は、せっかく溜めた大切な池の水を放流しなければならないのです。そのためかどうか、いつからか行われなくなったそうです。
だが、大正13年8月の大旱魃(だいかんばつ)の時には行われたそうです。その時も「霊験あらたか。おかけで、雨を降らせてもらったと、この時のことは今も古老によって語り継がれています。
その雨乞い地蔵さんは、五軒屋の村人の手で今も大切に祀られているということです。


明けましておめでとうございます。

2020-01-01 14:53:11 | 地域と文化
明けましておめでとうございます。
今年も、民話や健康の話、住まいのことなど、色々な情報を発信していくともりですので、よろしくお願いします。
ところで、今日、生駒山の宝山寺へ初詣に行ってきました。さすがに山とあって空気が冷たかったです。
よければ行ってみてください。

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