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Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

前転ボールキャッチ 3

2011-06-09 22:02:52 | 体育
 ②のように途中で確認するとよいことを伝えた。
 ちょうど上を向いているあたりでボールを確認できるのである。

 このテクニカルポイントを確認したあと,子どもたちの動きは変容した。
 キャッチには至らないまでも,体の一部がボールに触れるまでにはなった。
 上手な子は,回転して起き上がってからボールを取れるようになった。
 
 点数をつけます。
 ボールが体の一部に触れたら1点。
 寝てキャッチできたら3点。
 起き上がってキャッチできたら5点です。


 点数化することで目標が明確になった。
 S君とN君が安定した動きで5点のキャッチができるようになった。

 個人での得点を確認したあと,グループの3人の合計点を出し,集団ゲーム化していった。
 今回,最も高得点だったのは11点であった。1人が5点,2人が3点を取ったのである。

 どの子も楽しそうに取り組んでいた。
 子どもたちが熱中でき,しかも知的な授業ができるネタであることが実感できた。

前転ボールキャッチ 2

2011-06-08 00:51:53 | 体育
 ボールを準備させた。

 ボールの種類はゴム製のソフトバレーボールが最適だと考えている。
 しかし,数が十分になかったのでやむを得ずバレーボールを使用することにした。

 いきなり前転ボールキャッチをさせるのは難しい。

 前転したあと,友達に投げてもらったボールをキャッチします。

 示範を見せてから行った。
 これは前方からボールが来るので,容易にキャッチできる。
 この後の動きを考えるなら,後方からボールを投げてもらい,キャッチする動きを取り入れるとよかった。

 いよいよ前転ボールキャッチである。

 私が示範して見せた。
 できる自信はあまりなかったので,「成功しても失敗しても拍手をするのです」と言って聞かせてから示範した。
 結果は失敗であった。
 キャッチし損ねたボールが何と顔面を直撃した。
 痛みに耐えながら「では練習しましょう」と指示した。
 
 しばらく練習させたが,なかなかできるようにはならない。
 すぐにできるような教材では面白くない。
 できなかったことができるようになり,向上的変容を実感できる教材だから価値があるのである。

 どんな工夫をしたらうまくできるでしょうか。

 拡散的発問で多くの意見を引き出す。
 「すばやく回る」「ボールを高く上げて,滞空時間を長くする」「ちょうど回り終わるあたりの場所にボールを投げる」という意見が出された。

 ボールの位置をいつ確認したらよいでしょうか。
 ①回る前
 ②回っている途中
 ③回り終わったあと


 集中的発問で収束を図っていく。
 
 子どもたちの実態は③である。
 回り終わってからボールを探しているので,うまくいかない。

 予想では①と②に分かれた。
 実際に試せた後に聞いてみると,②が多くなっていた。
 ①のように,ボールを投げてだいたいの場所を確認してから回り始めたのでは間に合わないのである。

前転ボールキャッチ 1

2011-06-07 00:48:12 | 体育
 「前転ボールキャッチ」の授業を行った。

 「第4回杜の都のTOSS体育セミナー2009」の模擬授業で行った教材である。
 実際に子ども相手に実践するのは初めてである。

 まずは,リズム太鼓を使った準備運動で,逆さ感覚や腕支持感覚などの基礎感覚を鍛える動きづくりを行った。
 4月から継続して行ってきているので,動き方そのものはだいぶ身についてきている。

 その後,体ほぐしとして「大根抜き」を行った。
 子どもたちがバスケットサークル内で足を外側に向け,がっしりと腕や肩を組んで座る。
 鬼になった子が足を引っ張ってサークルの外に出していく。
 サークルから出てしまった子も鬼となる。
 制限時間内にサークル内に残っていられた子がチャンピオンとなる。
 男女関係なく足を引っ張る姿が見られ,スキンシップを取ることができた。

 子どもたちは既に汗びっしょりである。
 体も心もスイッチがオンになっている状態で,メインの「前転ボールキャッチ」に入った。

 3人組を作らせ,マットを準備させた。
 体育館を広く使うために,神経衰弱のようにバラバラに用意させた。

 初めに前転をさせ,子どもたちの実態を把握しようとした。
 5年生になってからマット運動は初めてであるから,子どもたちの実態が分からない。
 様子を見ていると,手を使って起き上がっている子も少なくない。
 また,頭頂部を着いている子もいる。

 頭のどこを着いたら,まっすぐスムーズに回りやすいでしょうか。
  ①頭頂部
  ②後頭部
  ③頭は着かなくてよい


 予想させると,②が多かった。
 実際に試させた後に聞いてみても,②が多数であった。

 ②で正解です。③のようなつもりで行うと,結果的に後頭部を着けて回ることができます。

と説明した。

 また,手を着いて起き上がる子が多いので,

 手を着いているのでは,でんぐり返しです。
 手を前にスッと出して,起き上がってみましょう。


と投げ掛けた。

 これでようやく前転らしい動きができてきた。

 前転リレーをします。
 1人目が終わったら,2人目がスタートします。全員回り終わった「フィニッシュ」と言って座ります。


 示範させながら説明した。
 前転ボールキャッチができるようにするには,すばやい前転も大切である。
 すばやく前転しなければ,ボールをキャッチすることができない。
 リレー化することで,楽しみながらはやく回る練習ができた。

超豪華!幕の内弁当リレー

2011-05-13 21:46:38 | 体育
 6月5日に運動会があります。
 学年の団体種目として,「超豪華!幕の内弁当リレー」を行うことを考えています。

 幕の内弁当にはいろいろなおかずが詰め合わせてあります。
 今回はまるで幕の内弁当のように,いろいろな種目を取り入れたリレーを行います。

 校庭半周を次のようにリレーしていきます。

(1) 竹馬(1人)
(2) 一輪車(1人)
(3) バスケットボールドリブル(1人)
(4) サッカーボールドリブル(1人)
(5) 2人なわとび(2人)
(6) スーパーマンのマント(3人)
(7) 連続馬跳び(5人)
(8) レスキュー隊(5人)

 バトンは持てないので,たすきを掛けて行うようにします。

 運動会はイベントでもありますが,体育授業の成果の発表の場でもあります。
 だから,少しでも体育授業に関連したような内容を取り入れたいと考えました。

 種目は,主に「体つくり運動」の内容から成っています。
 竹馬,一輪車は中学年「多様な動きをつくる運動」の中の「用具を操作する運動」に例示されています。
 なわとびは「体力を高める運動」の中の「巧み動きを高めるための運動」。
 スーパーマンのマント,レスキュー隊は高学年「体力を高める運動」の中の「力強い動きを高めるための運動」です。

 イベントのための練習にとどまらず,“授業”であることを意識して練習にも取り組ませていきたいと思います。

 ルールも簡単で,しかも授業で取り組んだことのあるような内容ですから,練習時間もさほど掛からないのではないかと思います。

力強い動きを高めるための運動

2011-05-12 21:02:17 | 体育
 準備運動後,「初めに鬼遊び,次に力強い動きを高める運動をします」と流れを示した。
 「力強い動きを高める…!?いったい何をするのだろう」というような反応であった。

 初めに行った鬼遊びは,体ほぐし・心ほぐしを目的として行った。
 プロジェクト・アドベンチャー(PA)で行われるようなゲームで,「あたま星人・おしり星人・おなか星人鬼」と「絆創膏鬼」を行った。
 今まで1~4年で行ったことがあったが,5年生でも大変盛り上がり,汗びっしょりになって動いていた。

 次は力強い動きである。
 これまで何度か行った折り返しの運動に,運動強度の高い動きを取り入れて行っていく。

 1種目目は「豚の丸焼き」である。
 2人が体操棒を持ち,1人が豚の丸焼きの姿勢になる。そのままコーンを回って戻ってくるのである。

 2種目目は「懸垂足持ち歩き」である。
 子どもたちは「スーパーマンのマント」と呼んでいた。

 本当は,組体操のように後ろの子は中央の子の足を頭上まで持ち上げ,中央の子は前の子の肩に手を着いて支持するようにしたかった。
 だが,歩くことを考えると難しいようであった。

 3種目目は「レスキュー隊」である。
 1人がマットに寝て,4人で持ち運ぶのである。


 いずれの動きも,子どもたちにとって相当きついようであった。

 どの種目も6班が速かった。
 チームワークがよかったからである。

 誰か1人でも自分勝手な動きをしていては勝てない。
 呼吸を合わせていくことが大切である。
 このことを伝えて授業を終えた。

 運動会の団体種目では,これらの種目をいくつか組み合わせてリレーを行いたいと思っている。

鉄棒でのシンクロ前回り

2011-05-10 22:59:44 | 体育
 今日取り組んだのは「シンクロ前回り」である。

 まずは,前回り下り3回をなるべくはやく行うように指示した。
 次に,

「隣の人と2人で動きを揃えて回ります。シンクロ前回りです」

と指示した。

 「えー」という反応だったが,とにかく取り組ませてみる。

 何もせずに取り組んでいるので,動きが揃わないところが多い。
 
「どんな工夫をしたらうまくできるでしょうか。2人で話し合いなさい」

 タイミングを合わせる言葉などを考えて取り組んでいき,動きが揃うようになってきた。

 上手なAさんとRさんに示範させた。

「どんな工夫をしているか見つけなさい」

 「せーの」と声を掛けているという意見が出された。

 ところが,同じように「せーの」と声を掛けているのに,うまくいかないペアもある。
 回り始めは同時なのだが,着地が揃わないのである。
 また,自分が回るので精一杯で,隣の子の動きに合わせる余裕がない子もいる。

 今度は,AさんとS君のペアに示範させた。
 すると,同じグループの子が「1・2のサーン・トン」と声を掛けていた。
 演じる本人が声を出すだけでなく,グループの全員で声を合わせることによってタイミングを合わせていたのである。
 素晴らしい工夫であることを褒めると,このような工夫が全体に広まっていった。

 男子のあるグループは,「天丼・うな丼・親子丼」の掛け声に合わせて,シンクロしていった。
 グループ全員で声を合わせ,心を合わせていったのである。
 着地もピタリとそろい,見事に成功である。

 他にも「くるりん・トン」などのリズム言葉が出されていた。

 大半のペアができるようになったところで,今度は4人組で動きを揃えるように指示した。
 話し合いによってどんなリズムで行うかを決め,実践に移っていた。
 2人組でポイントはつかんでいるので,4人でのシンクロ前回りもスムーズに行うことができた。

前回り下りのゲーム化

2011-05-09 22:47:47 | 体育
 体育授業で,2つの単元を組み合わせて行うことが多い。
 現在,前半に鉄棒運動,後半に短距離走・リレーを取り上げている。

 高学年の鉄棒運動では,次のような技が指導要領解説に例示されている。

[上がり技]
 ○安定した膝掛振り上がり
 ○膝掛け上がり
 ○安定した補助逆上がり
 ○逆上がり
[支持回転技]
 ○安定したかかえ込み回り
 ○前方支持回転
 ○後方支持回転
 ○安定した後方片膝掛け回転
 ○前方片膝掛け回転
[下り技]
 ○安定した前回り下り
 ○安定した転向前下り
 ○片足踏み越し下り
 ○安定した両膝掛け倒立下り
 ○両膝掛け振動下り
 
 子どもたちの実態を見ると,これらの技を取り上げるのは難しいと判断した。
 低・中学年で鉄棒運動の基礎技能を身につけてきていないのである。
 
 そこで次のような技を取り上げている。

 ○燕
 ○布団干し
 ○豚の丸焼き
 ○団子虫(持久懸垂)
 ○回り
 ○前回り下り

 まるで低学年のような内容であるが,残念ながらこれが実態である。
 腕支持感覚,逆さ感覚,回転感覚,高さ感覚が極端に身についていない子も3名おり,この3名はこれらの全ての技で仲間の補助を必要としている。
 
 ただ,もちろんこれだけで終わっていては,高学年の授業として満足できる状態ではない。
 
 前回は,鉄棒の真下に線を引いての前回り下りをさせた。
 線の外側に着地したら1点,線上に着地したら2点,内側に着地したら3点である。

 3点を取るためには,腕支持が必要である。
 勢いをつけて下りると1点になってしまう。
 腕で支持してゆっくりと下りなければ3点は取れない。

 高学年に例示されている「安定した前回り下り」につながる動きである。

 得点化することにより盛り上がった。
 更にチームでの合計点を競わせることでアドバイスや応援も見られるようになり,効果的であった。

折り返しの運動&グランドキャニオン 2

2011-05-04 10:04:02 | 体育
 ロープの振動を利用して,3段の跳び箱へと跳び移る。

 まずは1回目を行ったが,うまく跳び移れない子が多数いた。
 そこで,「渡れない人がいたときは,グループの仲間が助けてあげます」と指示した。

 この運動で意図しているのは,ひとつは基礎感覚づくりである。
 鉄棒で行う団子虫(腕曲げ持久懸垂)などと同じように,体の締めの感覚や懸垂力を身につけさせる。
 また,振りの感覚も身につく。
 
 そして,もうひとつは仲間との協力である。
 仲間と助け合いながら活動することで,連帯感や達成感を味わう。

 全員跳び箱に渡れたグループが1グループあった。
 そのグループは跳び箱の位置を離して,更に高い課題へと挑戦させた。

 最後には,6グループ中4グループが,全員跳び箱に跳び移ることができた。

折り返しの運動&グランドキャニオン 1

2011-05-03 10:58:02 | 体育
 折り返しの運動は6人×6グループで行っている。
 今回で3回目であるから,準備も大変スムーズにできた。
 
 「ケンケン」「スキップ」「手足走り」「アザラシ」「クモ歩き」「うさぎ跳び」と,お題を次々に出していった。

 次に,マットを間に1枚置かせ,場に変化を付けた。
 「手足走り→前転→手足走り」「うさぎ跳び→前転→うさぎ跳び」「スキップ→側方倒立回転→スキップ」と行っていった。
 最後のスキップからの側方倒立回転は,動きがうまく連結せず,やや無理のある動きだった。

 続いて,ターザンロープである。
 跳び箱3段とマットを用意させた。
 前述のように,前回けがをした子がいたので,ロープと跳び箱の位置やマットの場所にはいつも以上に配慮した。

 「ここはアメリカにあるグランドキャニオンというもの凄い谷です。深さが1km以上あるところもあります。今からターザンロープで谷を渡ります」

 ストーリーを語って聞かせた。
 状況設定をすることによって,子どもたちを引きこんでいく。
 5年生の子どもたちでも,のってきた。

 このとき,グランドキャニオンの写真を提示するとよかった。
 そうすれば,子どもたちのイメージがより鮮明になったはずである。

体育と遊びを混同するな

2011-05-02 22:42:18 | 体育
 体つくり運動の授業を行っている。

 最初に準備運動を行った。
 太鼓に合わせた走やスキップ,手足走り,うさぎ跳び,ブリッジ,かえるの足打ち,壁登り倒立などを入れていった。
 
 どうやら子どもたちはこれを準備運動だとは思っていないようである。
 「先生,たまには準備運動したら?」とAさんに言われたからである。
 ラジオ体操のようないわゆる徒手体操を準備運動だと考えているようである。

 準備運動の目的としては,次のものが考えられる。

 (ア)ウォーミングアップ
 (イ)基礎感覚づくり
 (ウ)仲間づくり
 (エ)体ほぐし

 徒手体操は主としてウォーミングアップのためのものである。
 体温を高めていくのである。

 私が準備運動で意図しているのは,ウォーミングアップだけではない。
 基礎感覚づくり,仲間づくり,体ほぐしも含めて行っている。
 主運動につなげる動きや意欲を高める動きを行っているのである。
 
 準備運動後,今日のメニューを子どもたちに話した。
 「今日行うのは,最初に折り返しの運動,そして…」と伝えたところで,Y君が露骨に「つまんない」と言った。

 数秒間にらみつけ,そして言った。

「あなたは体育の時間を遊びの時間と勘違いしているのではないですか。
 つまらないからやりたくないとか,面白いからやってみたいとか,どうでもいいことです。
 計算はつまらないからやらない。
 漢字はつまらないからやらない。
 そのようなことが許されますか。
 体育も同じです。
 必要な運動だからやるのです。
 体育の時間は遊びではないのです。
 遊びに来ているのならば,教室に戻りなさい」

 気を取り直して,「最初に折り返しの運動,次にターザンロープをします」と伝え直した。

 子どもたちが折り返しの運動の準備に掛かったとき,S君が私のところに来て,次のように言った。
 「僕はターザンロープはやりたくありません」

 この子は前回のターザンロープの授業で,離れた位置にあるマットへ跳び移る際に背中から落ちてけがをしたのである。

 次のように言って聞かせた。
「いいえ,やってもらいます。
 これは勉強なのです。
 あなたがやりたいかやりたくないかなどというのは,どうでもいいことです。
 前回けがをしたからこそ,けがをしない方法を学びなさい」

 最近,わがままな子が増えている。
 嫌ならやらなくていいというような,自分勝手な子がいる。
 このようなわがままを通用させてはならないのである。