一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

見田宗介(1937-)

2012年12月28日 | 社会学

見田 宗介(みた むねすけ、1937年8月24日 - )は、日本の社会学者東京大学名誉教授社会学修士。真木悠介筆名を持ち、社会の存立構造論やコミューン主義による著作活動によって広く知られる。

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その後の見田の社会学はカルロス・カスタネダ比較社会学がその中心に据えられ、時間論、自我論、関係論がその主題となった。時間論については『時間の比較社会学』(1981年)、自我論と関係論については『宮沢賢治 - 存在の祭りの中へ』(1984年)を助走として『自我の起原』(2001年)を完成させる。この『時間の比較社会学』と『自我の起原』の両著作は、見田の学問的営為の総体を駆動してきた原問題(すなわちニヒリズムエゴイズム)に納得いく解決を獲得させるものであった(なお、両著作は真木悠介の筆名による)。

また、1996年の『現代社会の理論』の中では、情報消費社会のダイナミズムと魅力の根拠を明らかにしながら、その必然の帰結である現在の危機を、自由な社会という原則を手放すことなく克服する方向を示した。

なお、見田ゼミ出身の社会学者・研究者に、内田隆三吉見俊哉舩橋晴俊福岡安則亘明志江原由美子大澤真幸宮台真司小熊英二熊田一雄上田紀行中野民夫らがいる。