一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

フォイエルバッハ『キリスト教の本質』

2013年11月22日 | 宗教

フォイエルバッハの『キリスト教の本質』は、宗教の問題を理論的に考察した数少ない著作の一つである。そしてまた、宗教と人間の問題を考察しようとする場合、欠くことのできない著作の一つと言ってよいだろう。
 しかし、フォイエルバッハは、マルクスによってのりこえられたとする知識人が多いが、私は決してそうは考えない。彼の宗教批判は単に、キリスト教だけにあてはまるだけでなく、一つの、人間の観念世界総体への批判として、いわゆるマルクス主義やその他のあらゆる、思想や哲学、学問の限界への批判として、今なお有効であると私は考えている。
Bach