再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

環境政策の要諦と最近の危機感

2010-06-26 10:00:38 | コラム

最近の国の環境・地球温暖化政策について、かなりの懸念と危機感を持っている。

どのような政策でも同じかもしれないが、特に地球温暖化に関連した規制を強化する政策においては、政策立案者側が必ず守らねばならない要諦がある。

それは「各種規制に対して、真面目に早期に取り組んだ者が、決して損をしないこと」である。

逆を言えば、そうした規制に対して、様子見をして行動をしなかった者が、絶対に得をしないことでもある。つまり「正直者がバカをみないこと」である。

例えば、排出量取引制度について、今年の4月からすでに東京都内では、新しくかつ厳しい制度が施行された。一方、国の同制度は、地球温暖化対策基本法も廃案となり、一向に成案を得るまでの方向性と道筋がまったく見えない状況。

いろいろな場で国の話を聞いていると、東京都の動向には、あまり関心がないように装っているとしか思えない。そして、都の独自制度だけが独り歩きしつつある。

そこで都の制度を守ろうと努力した事業者が、果たして、国の制度がスタートした時に、どうなるのか。得をしないまでも、決して損をするようなことにならないで欲しい。

しかしながら、国や都の政策担当者の話を聞いている限り、このあたりの心配が増幅される。

ここは、お互いのつまらないプライドや見栄を捨てて、天下国家の高い見地に立った、制度設計・運用の協議の場が必要なのではないだろうか。

ただし、こうした前向きな動きを国や都の役人に期待すること自体が間違っているかもしれない。むしろ、これこそ政治家主導でのリーダーシップなのかもしれない。

日本のような小さな国の中に、さまざまな制度が並立するような非効率かつ“ばかげた”状態だけはぜひとも回避したいものだ。

しかしながら、政治家は選挙で頭がいっぱい。各省庁や都の政策担当者の話を冷静に聞く限り、予想する“ばかげた”状態が本当に到来するかもしれない。こんなことを危惧しているのは、愚かな私だけであろうか。


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