再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

実体験に基づいた起業論(20)

2008-04-12 11:27:56 | 連載:実戦的起業論

組織論(4):会社の拡大成長期に最重要な機能は?

会社は人に始まり、人に終わる。

ベンチャー企業の創業期は、当然ながら能力があり、かつモチベーションが高い人が中心なので、あまり人事は問題にならない。

そのベンチャーもいよいよ事業が軌道に乗り、拡大成長期に入ると、人の採用問題が最重要事項になってくる。その時期であっても、通常はまだ名も知れないベンチャーであるために、なかなか有能かつモチベーションの高い人が入社希望することは稀である。

それでもできるだけ良い人を採用しないと、事業の拡大・発展は望めない。

そこで組織の拡大期に最も重要な機能は、間違いなく人事である。時として、社長が直接面接して採否を決めることもあるが、できれば専門の人事責任者、それも人事関連のプロに任せることが望ましい。

短い面接では、基本的に人の本当の能力を見抜くことは不可能である。やはり、少なくとも半年ぐらいは一緒に仕事をしてみて、その人の真の資質が分かってくる。特に、ベンチャーは、特殊なマインドとある種の柔軟性が求められるので、なかなかフィットする人は少ないかもしれない。

したがって、社長が面接してその場で採用を決めてしまうと、その後の対応に困るケースが多々出てくる。私もそうした苦い思いを幾度となく経験した。

人材採用のポイントは、まずその候補者と一緒に仕事をする予定の現場責任者が、その人物をどう評価するかが、一番優先されるべきである。その次に人事責任者が総合的に人物判断をする。社長は、それらの関門を潜り抜けた人としか合わない。もっと理想を言えば、まだ会社の規模が小さい場合は、関係者全員が会って、もし一人でも駄目という場合は採用しないぐらいの慎重さがあってもいい。通常は、そんな贅沢は言えないということで、ある程度妥協するのだが。この時の妥協は、少なからず後でしっぺ返しを受ける。

また、ベンチャーだからと言って、人事制度(評価方法・給与体系・時間外勤務など)をおろそかにするのも、その後の経営上の大きな障害となる。この点でも、人事のプロを早目に雇って、組織の成長に合わせたできる限り公平かつ明瞭な人事制度を作ることを薦めたい。

これも私の苦い経験から出るアドバイスである。

(次回に続く)

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