再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

米国との協調は必要か?

2009-02-22 06:42:21 | コラム

先週、新聞報道によると日本の環境大臣と米国の温暖化対策責任者とが会談し、2020年のCO2削減目標についての意見交換がされたようです。

その場で、米国側がEUの意見が非現実的であると表明したとあります。ちなみに、EUの提唱しているのは、2020年までに1990年比20から40%低減という極めて高い目標値です。

私がこの報道で非常に残念に感じたのは、日本側がこの米国の非現実的という意見とスタンスに賛同し、今後のポスト京都議論で一緒に行動していくという考え方をしたことです。

EUの目標値は、日本にとっても確かに実現性が乏しく、非現実的かもしれません。しかし、それは今までに努力してきた分が加味されていないからであり、一人あたりのCO2排出量もGDPあたりでも世界で最も高く、成績の悪い米国とは、そもそもベースが違うのです。

なぜ、温暖化対応における世界の劣等生と協調行動なのか?とても疑問であり、この米国寄りの考え方は、こと温暖化対応については、間違っていると思います。

喩えて言うと、まるでクラスの中の成績も悪く素行も悪い「ガキ大将」に、成績も優秀で学級委員にもなるべき「優等生」がすり寄って、一緒に次回のテストの赤点ラインを下げるように先生に頼みに行くというようなものではないでしょうか。

日本は温暖化対応で世界のリーダーシップを取ると宣言したはずではなかったか。リーダーたるもの、自らの哲学と主張で、世界の議論をリードしてもらいたいものです。