再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

久しぶりのタイ訪問

2008-12-20 12:10:52 | チャット

今週は16日の火曜日から19日の金曜日まで、タイ王国のバンコクに出張しておりました。目的はESCOビジネスに関するセミナー講演でした。バンコクを訪れるのは、今回が2回目ですが、最初の訪問はもう20年近く前でした。

当時は米国へ留学中であり、そのMBA教育プログラムの中で、アジア調査ツアーとして参加したもの。20名ほどの米国人と一緒に、日本(大阪)、韓国(ソウル)、タイ(バンコク)、台湾(タイペイ)と周り、当時のいろいろな企業の方々とビジネスミーティングを行いました。

バンコクでも2泊ほどして、政府や銀行の関係者とお会いしたことを記憶しております。特に、女性が流暢な英語を駆使して、さまざまなビジネスの場で活躍している姿が強く印象に残っております。

当時のバンコク市内は、恒常的な交通渋滞でした。トゥクトゥクという原始的な自動三輪車がタクシーとして車の間を走り回っていました。まさに南国の途上国そのもの。

それがどうでしょう。この20年間ですっかり様変わり。6年前に完成したというバンコク新国際空港(スワンナプーム)は、広大な敷地に、超モダンなデザインで、まさにアジアのハブ空港に相応しいものでした。ちなみに空港の名称のスワンナプームとは、「黄金の土地」だそうです。設計は世界的に有名な建築家のヘルムート・ヤーン氏(ドイツ系アメリカ人)。ヤーン氏は、シカゴのオヘア空港の設計者でもあり、また最近では東京駅八重洲のグラントウキョウ・南北2棟タワーの設計者でもあります。

またバンコク市内も以前のような絶望的な渋滞は解消されており、新交通システムも完成していました。まさに20年の経済発展の成果なのでしょう。

さらに都心に住む人々には、ある種のゆとりと人生を謳歌している雰囲気がありました。早朝の公園では、大勢の人々が音楽に合わせて体操したり、太極拳をしたり、散策をしたりと、とてもいい雰囲気。特に高齢者の顔がいきいきとしていたのが印象的でした。

経済的には今回の世界同時不況の影響は急激に受けているようですが、日本よりもはるかに余裕があるように感じたのは、食糧自給率が100%の国だからでしょうか。食料は安く量は豊富なので、仕事が無くても飢える心配はなく、なんとかやっていけると皆信じていると、タイ駐在が長い日本人ビジネスマンが言っていました。

一方、今回のテーマである省エネや環境対策は、まだ緒に就いたばかりですが、やりだせば早いのではないかと感じました。

GDPなどという経済指標レベルでは、まだまだ日本には遠く及ばないものの、国の持つ力、潜在力も含めて、ひょっとしてその力は日本を超えているのではないかとさえ感じた次第です。

やはり時間と費用を惜しむことなく、たとえ短くてもたまには外から日本を見ることが重要だと、今更ながら再確認した出張でした。