Y's クロニクル

旅行等の一生思い出に残る事から日々の小さな出来事まで少しずつクロニクルに残せたら・・・と思っています。

アルジェリアの事件で思う事。

2013-01-25 21:51:39 | 日記

ひと昔よりもっと前に「文明の衝突」という本が話題になった事がある。
今回のアルジェリアでの日本企業までもが巻き添えになったテロ事件で
ふとその先見性を思った。

TVで被害者のご親族のお話に人ごとではない無念が伝わる。
そして危険というリスクを背負いながらも使命をもって、今この瞬間も
頑張ってくださっている方々がいっぱいいるのだな~。

ふとお友達との話を思い出した。
ヘタレ息子と学校も学年も同じお友達の息子さんは、当然就職活動も
一緒の時期。
ウチのヘタレ君は希望企業の条件として「海外勤務は危険地帯ではない事、
衛生的な地域である事」これは絶対外せないと言っていた。
なのでそのような可能性のある企業には行きたくないと。

かたやお友達の息子さんは逞しく資源開発が夢だと言っていた。
さすが体育会系、進んでそのような地域に出向く覚悟があるらしい。
で、それぞれ条件にあった企業に進む事になった。

そういう夢を持った人材が多くアルジェリアでも働いていたのだろう。
人間が生きていく上で欠かせないエネルギーと食。
これからも日本は海外に活路を見出さなくてはならない。
しかしことエネルギーに関してはイスラム国家がその対象となる事が多い。
皮肉なもので石油、天然ガスは紛争地域で多く発掘されている。
ウエスタン的な思想で世界を覆いつくそうと思っても、イスラムには
全く通じない。

イスラムにはイスラムの正義がある。これは紛れもない正義なのだ。
「独裁」はウエスタンから見れば「悪」でしかない。
しかしやはり思うのはある意味「独裁」は正しかったのだろう。
独裁が崩れてから、ウエスタンに対するテロは収まることがないし、
テロ勢力は分散してしまい、外交の駆け引きなども通用しなくなっている。

西側のいや米国の民主主義が教育を通してイスラム圏に行き渡るには
どのくらいの年月が必要なのだろうか?
はたして行き渡るのだろうか?
私達、西側の人間はメディアを通して自由が尊重されない主にイスラムの
女性や子供の実態を伝えられるけれど、あくまでもそれは私達の観念の
中での「自由を奪われた可哀想な人達」なのだ。
彼らにとっての自由とは全く違う概念かもしれない・・んじゃないかな・・
などと思ったりもする
バウンドレスな問題・・・・
もはやグローバル化は止める事は現実的ではないのだから、
いっそイスラムはイスラムに・・・昔の人も「カエサルのものはカエサルに」
と言っているじゃありませんか。

忘れてはいけないのは、この地球に文明社会が登場し、その先進国は
中東、アフリカ諸国だったという事実だ。
あのローマ帝国すら新興国であったのだから。
それが今はイスラム国家となった国が多く、しかしその最古の文明国の
子孫であるという誇りは、米国などの新興国の思想には屈しないのでは
ないだろうか???
それぞれの主義主張を認め合いながらの共存ってできないものだろうかね~。
これ以上、どこの国の人であれ犠牲がでない事を祈らずにはいられない。

そして今回の事件は、日本が抱えるもう一つの大きな課題を
考えなくてはならない時期に来ていると教えてくれる。
避けては通れない自国の防衛、自国民の防衛。
それに対する機関が今はないに等しい。
しかしこの島国から国の使命を持った企業として飛び立っていく時に
彼らを守る事もまた国の使命だろうと思う。

そんな中、また米国では銃による悲劇が起こった。オバマは銃規制を
訴えたが、自由の国、米国では銃規制は銃を持つ自由な権利を
奪う行為だと愛好家のデモが起きた。なんなんだアメリカ・・・
自由が行き過ぎた国、アメリカとイスラムは対極をなすのに、
その対極の思想で対極を封じようとしている。

絶対安全などという事はこの世の中にはありえない事だ。
しかしながら、それに近づく努力を続ける事が国の使命だろう。
このような海外での大事件が民主党政権の下で起きなかったことが
せめてもの幸いだと感じた。