渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

昨夜のテーマ「殺し玉」

2022年04月16日 | open
テーマ「殺し玉」

昨夜の研究テーマは「殺し玉」。
いろいろな方法がある。
ロングの場合は下を撞いて的玉に
ヒットの時に手玉の回転が死んで
無回転衝突となり、的玉は手玉か
ら加えた慣性のみで前進する。
近距離の場合は、撞点真ん中で
ストロークのみのさばきで手玉を
無回転ヒットさせて的玉の勢いを
殺す。
中距離では真ん中若しくはやや下
を撞いて手玉を無回転滑走させて
的玉にヒットさせて的玉を走らせる。
他には逆ヒネリによる分離角度
に対して抵抗を持たせての手玉の
殺しがある。
この場合はポケットインでポケット
内部クッションへの接触の際に的
玉のスピンによる弾かれ出されが
あるのでそこも考察して、的玉が
吸い込まれるような現象になるよ
うな撞き出しのプランを立てる。
これは手玉の下を撞いて的玉にヒ
ットさせると、的玉は即座に前進
のフォロー回転をするので安定す
る原理と同じファクターを使う。
斜めの回転で。

「殺し玉」は、手玉の操作により
的玉をどのような動きにさせるか
というところがポイントになる。
絶対にチョン撞きの転がし玉など
にはしない。
そんな突っつき方で勢いを殺す事
はしない。
それは玉撞きではなく玉転がしだ
からだ。

転がし玉はあるにはあるし、使い
もする。
的玉がレール密着の「流し込み」
の時などに使う。
ただし、そこでもチョン突きの
ソフトゆるゆるの突っつきなどは
やらない。しっかりとキューは出
して「撞く」のである。
エフレン・レイエスも他の世界
チャンピオンも日本人の世界ラン
カーたちも、全員玉転がしなど
誰もやっていない。しっかりと
「撞いて」いる。トーナメント
プレーヤーで、そろり玉のみの
玉転がしをやる撞球者はいない。

動画は、4番から5番の出しで出し
過ぎてのミス。
ゆえに、5を入れながら逆ヒネリ
しで短短の2クッション往復で
6に出した。
そして、6番の撞きが殺し玉。

相方「要注意ってやつ」
私「要注意だね」(撞く)
相方「OK!」

という会話が収録されている。
昨夜相互確認の「殺し玉」の場面
がゲーム中に何度も出て来たが、
都度、互いにその日のテーマを
確認のために告げる。
そして、ショット後やゲーム後に
寸評し合う。
良いショットも悪い結果のショット
も、客観的に指摘し合う。
そこで得るものは、一人練習より
もずっと効果がある。
ゆえにコーチングはどんな上級者
でも必要なのだ。
一人合点の一人稽古は限界がある。
現実の指摘は効果大だ。

実はこれ、神奈川のうちの刀術の
道場でのやり方。
かなりの効果を獲得できる。
押しつけ頭ごなしの「指導」では
なく、事実の「現象」を指摘する
のだ。段位や長幼関係なく。見た
者が見たままに。ヘッドが動いた
とか、今は肘をこじったとか。軸
線が揺れたとか。
結果、勿論本人の努力もあろうが、
後輩は全日本大会で六段の部で昨
優勝、日本一になった。

この動画でも、4番サイドの最初の
玉の入れのショットでは、私は頭
は撞く時に動いていない。
これが正しいショットの仕方。
手も柔らかく、キューを力で握り
締めていない。
ヘッドアップしたり身体が動いた
りするとよくない事が起きるので
私も気をつけている。よく動いた
りする事もあるので。
奥村さんやエフレンでさえ動いた
時には外したりしている。

室内がどんどんクーラーが効いて
来ていてラシャが乾燥して走り出
しているのを掴み切れずに手玉を
数センチ走らせ過ぎてしまった。
これはシュートは良いが判断ミス
のミスショット。
そのため、次の5を入れてから6
への出しアングルが逆振りになっ
てしまい、逆ヒネリでの短短クッ
ション往復バタバタの玉出しを
せざるを得なくなった。
ミスショットのリカバリーと6番
の殺し玉の動画だ。
殺し玉はそーっと当てての転がし
玉ではない。しっかりと撞いて、
かつ手玉と的玉の勢いを殺す玉だ。
技術が必要。チェンジアップのよ
うなもの。普通のストロークの腕
の振りの速度なのに玉は技法で減
衰させられている、という。
観ている時の見分け方は、手玉の
速度と的玉の速度が違う現象を見
る。転がし玉は手玉と的玉が同速
度になる。


こんな感じで1回で8時間程練習
試合で稽古する。

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