渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

源氏物語の時代の朝廷の国防意識

2024年09月09日 | open

 

平安時代最大の対外危機「刀伊の入寇」…平和ボケの朝廷に代わり、力を発揮した「さがな者」藤原隆家

平安時代最大の対外危機「刀伊の入寇」…平和ボケの朝廷に代わり、力を発揮した「さがな者」藤原隆家

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紫式部と清少納言の確執は、
平安時代の朝廷中央の実質
権力を掌握した藤原道長と
道長に反目する中関白家の
藤原道隆の子の藤原隆家の
対立に背景があった。
道長勢力の娘彰子(しょうし)
に仕えた紫式部と隆家の姉
定子(ていし)に仕えた清
少納言という関係だったか
らだ。
(紫式部と清少納言の本名は
誰であるのかはここでは割愛)

この記事は私とも縁遠からぬ
人物の名が
出て来たので興味
深く読んだ。

貴族が国を支配した平安時代、
貴族による朝廷の平
和ボケを
指摘する卓見を筆者に見る

ができる。

日本はたびたび大陸半島から

の侵略襲撃を受けていた。
それを跳ね返せたのは中央貴
族の歌詠み族たちの力ではな
い。「武」を以て真と成す種
族たちによって国が守られた。
源氏物語の時代、まだ専業武
門血脈としての武士は発生し
ていない。武士の登場は10世
紀からだ。
貴族政治が国を実質的に全く
治められなかったゆえに国内
は無法状態となり、武装自衛
集団として武士が発生した。
だが、武士発生以前にも実質
的に国土を守ったのは武を以
て生きる種族の功績によって
である。
遠く離れた朝廷の殿上で歌を
詠み、蹴鞠をしていて国が
守れる道理は無い。これは
天の理として。
この理は時代の如何を問わな
い。それは現代にもあてはま
る。
自分らのみ安全地帯にいて人
民を支配して自己防衛と保身
のみに生きる貴族という特権
階級とその人
員などは、すべ
て消えて無くなれば
よい。
国と国土と国民を真に愛する
ならば、日本の歴史の中で今
でも続くその悪しき権力支配
の社会構造を爆砕する視点を
持たずば、日本人としての真
の愛国精神などは生まれない。
特定特権階級や現権力掌握勢
力に阿る事で愛国を掲げる勢
力は、全員すべて贋物である。

なお、日本文学は日本の史学
および社会学と切り離して
文学作品単体で独立している
事は無い。
詩歌一つにしても、その時代
背景やそれらに規定される人
の心が詠まれている。
ただし、和歌で国防もできな
ければ、人民の暮らしが成立
する訳でもない。
若い日本文学研究者たちは、
そこを見誤って勘違いしては
ならない。単なるお花畑頭に
なってしまうからだ。それこ
そ時世に果てしなく昏く、堕
落しきった暗愚な平安貴族の
ように。
時代を読まず、社会性と乖離
した日本文学研究などは、ア
カデミズムの立場からも社会
的な貢献などとは無縁の勝手
な私人の自慰行為と同じなの
だ。
学術とは地球規模での人類社
会の発展の為に存在するので
あり、一私人の趣味的満足を
満たす為になど存在していな
いからだ。

  

 
 
 


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