渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ブッシュクラフト的着火

2021年01月21日 | open

着火用具一式。
燃料を使わずにアウトドアで着火させる。

麻紐の火口があると容易に点火から着火
が可能だ。


麻紐はほぐせば一発で火が付く。


但し、点火→着火→燃焼に持って行くに
は、「火を育てる」技術が必要。
いきなり木片に火は付かない。


火口として一番簡易で即誰でも着火させ
られるのはティッシュだ。


メタル棒の火花飛ばしの点火で簡単に一発
で着火させられる。




ただ、これもあくまで火口としての着火で
あるので、焚き付けの木材に火を移して
燃え盛るようにするには燃焼の理論通り
やらないと火は育たない。

この火を育てる事を「火熾し(ひおこし)」
と呼ぶ。
木材に火が移ってからも、プレファイア
から本燃焼に移行させるには正確な知識
と技術が要る。
簡単に理解する現象としては、いきなり
薪などの丸太にいくら火花を飛ばそうが、
丸太の薪が燃える事は無い。それの意味
を考えるのだ。
薪は小割りにして「焚き付け」を作らない
と燃えない。
焚き付けはさらに「焚き付けと火口」を
持たないと燃えない。
その火口の役目をさせるのがフェザーで
あったり麻紐であったりティッシュ等で
あるのだ。チャコールコットンなどもそ
う。
それらに点火によって着火させて、いわ
ゆる「火種」を作るのだ。

火種への着火は誰でも簡単にできる。
問題は、薪を完全に燃やす本燃焼まで火を
育てる事が簡単ではない、ということだ。
点火→着火は簡単。
「燃焼」を得るのは難易。
これが定式としてあるので、フェザーに
のみいくら火花で火を付けても意味がな
い。
本燃焼の火を得ることが野外活動での目的
なので、その途中の一過程を目的と勘違い
すると、本当に得るべき目的を見失う。
バトニングでナイフ薪割りしたり、フェ
ザーを作ったり、それらは、あくまで、
薪の本燃焼を得る為の途中経過の「手段」
でしかない。
ここ、かなり大切。




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