日本の映画やドラマに多いダメなシーン。
多くあるのが無反動で銃を撃つ役者
のホゲタラぶりだが、こうした未発砲
の新しい弾を装填するシーンは小道具
や演出屋のポカだ。
なんだこれ?
撮影に使用しているのは実弾の飾り弾
ではあるのだが、雷管が一つも無い。
これは日本刀を鞘から抜いたが刀身が
ありません、というのに等しい。
こんな物を映すのならば、このカット
などは無いほうがまだいい。
反動をきちんと演技で表現する稀有な
役者フジタツこと藤竜也(1981)。
1981年時点で銃の反動をちゃんと再現
する役者は極めて少なかった。40年経つ
今でも少ない。
例えば、.38SPLならそれなりに、あるいは
9ミリオートならばビシッっと来るあの
反応を、.45ACPならばドンと上に上がる
あの反動を演技で再現することはできる
んだよね。たとえステージガンだろうと。
.308のライフル弾と5.56ミリの高速弾の
小銃の反動の違いとかも、表現できる。
クリント・イーストウッドなどはかなり
こだわりマンだったので、その銃なりの
反動をきちんと演技者として表現して
いた。演技のプロだからだ。
.45ACP実弾の反動をガスガンで再現
.45ACP弾は.22LR弾のようにタタタタタン
と連射することは、たとえゴリラのよう
な海兵隊員でも絶対にできない。
どんなに速く連射してもタンタンタンと
なる。
映画『ホワイトアウト』では、松嶋菜々子
がAK47を光線銃のように無反動でフル
オート射撃しているのには驚いた。
AK47は例えるならばグラインダーを片手
で持ってスイッチを入れた時のように
右上に持って行かれる。それを抑え込む
ようにしないと連射は不能だ。
肩当てと頬付けをしないならば脇に強く
挟み込んでの連射になるが、それとて、
マズルはそうとう暴れる。
松嶋さんは、演劇界における「演技」と
いうものを舐め切った役者だと思った。
知らないでは表現者のプロならば済ませ
られない。クネクネ。