しろつめ・楚々・くちかずこ姫のお部屋 goo

安易に清水の舞台から飛び降りるが、意外に用心深い。極めて自己中心的だが、意識がない部分で情が深かったりもする。

消化管NET診療の新しい展開  NETの権威、今村正之先生の講演

2016年03月08日 16時23分57秒 | 膵神経内分泌腫瘍 p...

神経内分泌腫瘍についての記事です。

興味の無い人はスルーしてくださいね。

 

3/6(日)京都、第16回しまうまサークル@関西 患者交流会主催の講演に行ってきました。

http://netkansai.blog.so-net.ne.jp/

自分の為の備忘録的メモ起こしですので、文責は負えません!

 

・以前は十万人に一人と言われていた神経内分泌腫瘍(NET)も、今は十万人に3~5人とのこと、増えたなあ。

 →それだけ、誤診が減っただけかも・・・(ずっと違う病名で治療を受け続けた人が多いから・・・お気の毒に)

 

 →九大 伊藤先生の集計だと、2005年  p-NET   10万人に 1.01人  2010年1.50人

               2005年消化管NET 10万人に   2.10人  2010年3.30人

 →現在、NETの登録症例は三百数十例、実際は、その3~4倍?

   登録は任意だし、医師も業診に追われているからなあ。。。


・NETの発症部位は、消化管が58%。

 →その内の49%が膵臓(くちこ)、13%が大腸。

 

・通常の膵臓癌よりも、膵臓のNET(p-NET)は、随分おとなしい。(顔つきが良い)

 →p-NETの肝転移であれば、転移細胞もおとなしい。(筈?個人差大きいよなあ)

 →最低でも2年、通常5,6年は生存可。(問題はQOLと常々考えるくちこです)

 

・直腸NETは、大腸癌と同じ程度の悪性度。

 

・子宮原発のNETも消化管のNETと同じ性質とみなして治療する。

 →子宮、卵巣のNETに対しては専門家がいないので応用していくしかない。(専門家いるかも)

 →京大に多臓器癌として受診O.K

 

・NETにも、いろんな性質のものがあり、転移性、未分化、高分化、緩慢な成長、局所の留まる性質等々・・・

 →この違いについては研究中(遺伝子によるもの?)

 

・Ki67の数値は、腫瘍細胞の分裂準備段階の細胞の数を染色することによって数えたもの。

 →数が多いほど、増殖する勢いがあり、悪性度が高い。

 →G1 < G2 < G3     

 →  G3については、突出して悪性度が高く、G1  G2 の悪性度の違いは小さい。

 ※くちこは、生検でG1、術後の組織全体を見たらG2。

 

・MEN1については遺伝性疾患であり、治療法が異なる。

 

・ソマトスタチンシンチグラフィーは、NET細胞の描出に優れている。

 →ソマトスタチンシンチグラフィー(SRS)111Inとは、ソマトスタチン(ホルモン分泌を抑制するホルモンであり、すぐに分解されてしまう)に放射性物質 111Inを特化した類似物質(一ヶ月分解されない)を作り、それを取り込んだ部位を腫瘍とみなす画像ができる。

   →1cm以下の腫瘍に弱い。

 →取ってすぐのリンパ節転移は解らない。

 →生検無しで確定できることもある。

 →PRRTの前処置としても行われる。

 

・DOTATOC(京大臨床研究)は前日に院内で造影物質を合成している。

※くちこは術後4ヶ月で京大で検査したが転移像は無かった。

 

・NETの99%はソマトスタチン受容体をもっている。

 →CTより診断に適している。

※くちこも、受容体を持っていることが確認済み。

 三田病院の結果では、SSTR2、SSTR5に陽性像あり。

 全体的に膜に強陽性(Score3)オクトレオタイドの効果が期待できますとのこと。

 自主的に知らない間に調べてくれていた愛しの外科医長の感謝!

 

・NECは、ソマトスタチン受容体を持っていないので、通常のFDーPETで描出される。(ソマトスタチンでは不可)

 →FDで描出され、DOTA、SRSで描出されないのはNECと言える。

 

・NSE(腫瘍マーカー)は、NECで上昇。(え?本当?じゃ、毎度調べているくちこは何?)

 

・クロモグラニンA (choromoguraninA)はNETの診断で有効であるが、胃酸抑制剤でも反応する(要内服中止)。

 →実際には胃酸抑制剤を内服したままでも検査結果は良いと今村医師。

 

・副甲状腺過形成は94%でみられる。(びっくり!偶然くちこは先月循環器で調べて大丈夫だった。)

 →10代、20代でも発症。

 

・肝切除しても、ほぼ100%が再発する。(だよなあ。。。そこが問題と思うくちこ)

 →肝切除と抗がん剤の併用が好ましい(どちらを先にするかはケースによる)

 →小さいうちは、なるべく早めに肝切除を。

 →分子標的薬で頑張るのが主流になりつつある。(切除しても再発するので)

 →肝転移三個とリンパ節転移の患者で、アフィニトールと塞栓術で根治した例も(京大)

 

・効く療法を長く続けることが肝要。

 →効かなくなったら次の療法を。

 

・サンドスタチンは医師が機能性とコメントを入れたら使用可。(?)

 →使い始めたら一生。

 →抗がん剤の下痢の副作用に対してサンドスタチンを増量することも。(?)

 

・免疫チェックは膵癌には無効(治験されていない)

 

・免疫チェックポイント阻害剤については小野薬品が臨床研究中(京大は入れなかった)

 

・今村先生の意見では、自己免疫療法は効果が無いとのこと。

 →でも、出席者の中で、肝臓の血流が悪く手術不能な人が金沢大学で自己免疫療法で治療中。

 

・10種の希少がん対象 免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ペムブロリズマブの第2相試験については今村先生は知らないとのこと。

 http://オンコロジー.com/ct/clinical-trials/basketstudy02

 

・SRSは心膜等、思いがけないところで見つかる。

 

・ソマトスタチンの分解を遅くしてオクトレオスキャンに。

 

・オクトレオスキャンは、半年→半年→異常無ければ一年後。

 

・膵頭十二指腸切除術(PD)オペ後の人は肝動脈塞栓術に対してリスクが大きい?

 →手術法による。(で、私は???)

 

・NETから転移した組織がNECである例も希にある。

 →先ずは病理で最初から詳細な組織診、ガストリン染色を。

 →生検で採れる組織は限られているので、確実な診断とはならない。

 

・NEC → IP療法。

 

・幽門輪を残す手術法(PPPD)のメリット、デメリットは?

 (胃の出口三分の一を切除し幽門輪を残さない手術法はPD)

  →リンパ節の郭清がしやすい。

 →1cm以上の腫瘍に適している。

 →今の医学ではどちらでも良い。


※因みに、くちこの手術法は、亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPD)

  更に詳しく言うと SSPPD-Ⅱ A1-D2 child法(膵臓・胆管・胃の順に吻合・端側膵空腸吻合)

 

・胃NET Ⅰ型、Ⅱ型は良性。

 →高ガストリン血症。

 →内視鏡手術で大丈夫。

 

 

以上。

しつこいようですが、くちこはアホなので、上記が正しいとは限りません!

 

気分直しに、患者会後の打ち上げ風景でも・・・

 

          

 

          

 

魅惑的なメニュー

 

          

 

          

 

くちこは・・・

白葱のクリームパスタ全部と、ボリューム満点の京野菜ごろごろピザ2切れと、京風だし五目オムライス湯葉あんかけ(写真無し、メニュー参照)を半分食べました。

美味しかったあ

サメ氏の行いについては、後日とします

コメント (24)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする