いろんな面で完敗だった準決勝のドイツ戦。
キックオフ前に円陣を組んだ後、ニコニコ笑いながらヤングなでしこジャパンのメンバーはハイタッチを繰り返していた。
キックオフまで1分足らず、そんなに簡単にスイッチが入るものなのだろうか。
そこがヤングなでしこジャパンの強みなのかなあ?
しかし、今日の相手は今までとはまったく違う強豪。
もういい加減、集中力へのスイッチを入れた方がいいんじゃないのだろうかと思っているうちにキックオフ。
瞬く間にゴールを奪われた。
ドイツは本当に日本のことを研究しているようだった。
ドイツの基本システムは、中盤がフラットの4・4・2。とてもコンパクト。
マイボールになると、両サイドハーフがトップの位置まであがり4・2・4に。
日本にボールを奪われると、サイドハーフが下がってきて、ボランチとサイドバックで日本の選手を挟み込みボールを奪い素早く攻める。
とにかくボールへの寄せが速い。
開始早々、猶本も餌食になりボールを奪われディフェンスラインの裏にスルーパスを通され失点。
日本の中盤はドイツの素早い寄せで機能せず。
猶本は前半、ほとんど何もできなかった。
失点場面(1点目、2点目)はパスの出所を押さえられなかった面はあるものの、いずれもDFラインで食い止めるべきもの。
明らかなDFのミスでもあった。
1点目は走りこんでくる選手にサイドバックもセンターバックも気付かず、後手にまわった。
2点目はクリアミス。
3点目はCKからボールウオッチャーになり、フリーにさせてしまった。
これだけミスが続くと勝つことはできない。
なでしこジャパンであれば、例えば五輪のフラジル戦のように押し込まれながらも、耐える時間は耐えてしのぐということができるが、Uー20には難しいようだ。
後半はかなり気持ちのこもったプレーを見せてくれた。
例えば猶本は積極的に攻め上がってボールをつなぎ、体も張った。
柴田も走り回ってチャンスを作り出した。
今後につながるプレーでもあった。
しかし、ゴールは奪えなかった。
吉田監督は選手の自主性を重んじ個を伸ばす指導方針でここまでこられたようだ。
方針は間違っていなかったと思う。
しかし当然どこかで大きな壁にぶち当たることは想像できた。
そしてドイツ戦が大きな壁となった。
だとすれば壁を乗り越えるしかない。
日本の選手たちは、自分に足りないもの、自分たちに足りないものを突きつけらた。
根本から鍛え直さなければ、誰もなでしこジャパンで躍動することはできないだろう。
猶本選手は自分の良さを失わずに、徹底的に鍛えなおして好守の切り替えの遅さを克服してほしい。
そして遠藤やピルロを越える存在になってほしい。
他の選手達もこの試合を忘れずに脱皮していってほしい。
土光選手なんかまだ16歳だ。
3位決定戦の相手はナイジェリア。
選手間で事前にとことん話し合って試合に臨んでほしい。
ナイジェリアは前線の選手はかなりのスピード、17番なんか。
9番はシュート力があるし。
攻める人と守る人が完全に分かれている印象もありますが。
15番なんて完全にスイーパーという感じだし、14番も1ボランチというより守備的MFという感じ。左SBでキャプテンの3番はかなり攻撃にも絡んできますが。
まあでも、ナイジェリアで最高なのはサポーター!
ご機嫌な音楽に合わせて踊りながら応援してるぞ。
その数150人~200人?
おそらく日本に次ぐサポーターの多さ。
ドイツ対アメリカ戦の決勝も注目。
地力ではかなりドイツの方が強そうですが。