先月27日、チャレンジしていた世界第二の高峰K2西壁登攀中に、相棒の中島健郎さんとともに一本のロープ(昔のわれらはザイルと称す)につながったまま滑落遭難した平出和也さんの遺書ともいえるビデオメッセージが今Youtubeに公開されている。
20代ではじめてた眺めたパキスタン・カラコラムの7000メートル峰シスパーレの鋭鋒に魅せられて、15年ほどの歳月を要し4度のチャレンジで成功したとのこと。
人生の目的は、この世界で人がまだ辿ったことのないルートを登ってみたいこと。
そしてそこからの風景は、まだ人類が見たことのない風景であり、その風景をすべての人に届けたいこと。
一つの未踏峰に登れば、その山頂から新たなより高く美しい頂を眼にすることができ、そこの未踏ルートにさらに挑もうとしていたのだろうし、それがK2西壁だったのだろう。
そのルートから見えたまだ人類が見たこともない風景をたくさんカメラに収めていただろうに、平出さんと中島さんとともにその記録はK2の雪の中に埋もれているというのか、それともそこまでの過程は転送されて我々に届けられるのか・・・
いずれにしても、平出さんは決して世界的な賞や自己の栄誉のために生きていた人ではなく、「誰かのために」一生懸命生きていた人なんだと、つくづく思い知らされた。このビデオをを見て。(涙・・・合掌)
Youtube (Pen magazin さん提供ビデオ)
同ビデオから