2021のGWも過ぎて、青葉の森の林床にアヤメ科のヒメシャガの淡紫の花が開き始めた。若葉が繁り、林床が薄暗くなるころに、アヤメ科にしてはすこし渇いた土に生え、少し湿った林下にさくなかまのシャガと対照的だが、「姫」という名が「小さい」という意味をあらわすようにシャガよりやや小さく、少し愁いを帯びた淡い紫色なので心が引かれる初夏の花である。
シャガは3倍体でタネをつけない(だけど株が増えている)とのことだが、ヒメシャガさんはどうなんだろう。観察してみよう。
4月に咲き誇っていたスプリング・エフェメラルのカタクリのお花は、青い実を膨らませたら茶色になって、口を開けたらアリの大好きなアイスをつけタネをこぼして、それをアリに運ばせるのだという。まだ、目撃してはいないのだが、そんなことを済ましおわった花の残影のような茎とタネ袋がまだ青い柔らかな葉っぱの上に横たわっていた。たのしい夢を見ているようだ。小さなアリがやってきたが、目当てのタネがないとわかると立ち去って行った。もうすぐ、葉っぱのフトンとともに、地上から消えていくのだろう。
先週から、耳をすましてオオルリさんさんの鳴き声を拾おうとしているが、まだ出会えていないし、キビタキさんにも再会できていない。
青葉の森にほんの少しだけ生えているブナの尾根を下っていくと、「ツキヒホシ(月・日・星)ホイホイホイ」という高らかに澄んだ声。声の主はサンコウチョウ(三光鳥)さんだ。もうやってきたんだ。じいっと立ち止まって、その姿を確認しようと頑張ったがかなわず。
まだまだ、この森から離れられない。
東北の森の王様ブナは数少ないが、白い滑らかな幹の上はもうアオバアオバ・・
5月7日、青葉の森で出会った花や木の実
赤いめしべが可愛すぎるスイカズラ科オトコヨウゾメ
スイカズラ科のツクバネウツギは図鑑では白っぽいのだが、黄色と薄紅色のもの。 変種か別種か、まだまだ分からないことが多い。
なんの実かあれこれ図鑑を調べたら、あのキブシの雌花だと分かった。
キンポウゲ科のハンショウヅルなのだろうか、これも図鑑だと赤紫色の花なのだが、 白い花だ。森に入れば入るほど分からないことだらけ。
青葉の森の主とも言っていいモミの花も滋味ながら咲いていた。
仙台のまん延防止措置は来週火曜日で解除なのだそうだ。県外への移動自粛要請も終わるのだろうか。もちろん緊急事態宣言エリアには行くなということだろうが、岩手と山形の県境をまたいでみたい。考えた見たら、昨年11月以来、県内でうずうずしていた。
コロナ変異種の拡大で、全国的に収束とはいかず、またまた移動自粛要請となることも大いに予想されるが、解除の間に動いてみたい。つかの間の晴れ間に出かけるみたいだ。