出張で久しぶりに朝の通勤電車に乗った。駅まで10分ほど歩く。前を歩いていた女性が小走りにかけだした。利用している駅は単線で、利用者は皆同じ方向を目指している。走りだした女性が乗る電車と私が乗るのは同じはずだと思い、早足になる。
私の計算では余裕を持って駅に着くはずであった。しかし、駅に着くと間髪を入れずに、電車の到着を知らせる踏切の警報音が鳴り出した。「あれ、早いなぁ」と一瞬思ったが、人の流れに任せてドアが開くと同時に乗り込み、吊り革を掴んだ。
これまでと同じように、三駅程過ぎると降りる客が多いので座ることができた。しばらくすると終点に着き乗り換えだ。一斉に降りた乗客の殆どが、同じ電車に乗り換える。座席を確保するために競うように小走りになる。これまでは、先頭の車両まで行かないと空席は見つからなかった。今日は、そこまで行かなくても空席が見つかった。「ラッキー」と思い、車両の真ん中付近の一つに腰を下ろした。
これで、暫くゆっくり本が読めると思い、新聞広告で作ったカバーをかけた本を取り出した。読み出した本の内容に集中しそうになったその時、「終点○○駅」の車内アナウンス。「えっ、どういうこと。」と、アナウンスされた内容の理解が追いつかない。
まだ目的の駅までには四駅ほどある。数秒後に乗り換えのアナウンスが続いた。「しまった。間違えた。」と思うと同時に、余裕もって家を出たはずだったのにギリギリだった理由、乗り換えた電車がいつもより空いていた理由、それらが瞬時にして理解できた。
結局、再度乗り換えて、本をしまい四つの駅を立ったまま通過すことになった。
私の計算では余裕を持って駅に着くはずであった。しかし、駅に着くと間髪を入れずに、電車の到着を知らせる踏切の警報音が鳴り出した。「あれ、早いなぁ」と一瞬思ったが、人の流れに任せてドアが開くと同時に乗り込み、吊り革を掴んだ。
これまでと同じように、三駅程過ぎると降りる客が多いので座ることができた。しばらくすると終点に着き乗り換えだ。一斉に降りた乗客の殆どが、同じ電車に乗り換える。座席を確保するために競うように小走りになる。これまでは、先頭の車両まで行かないと空席は見つからなかった。今日は、そこまで行かなくても空席が見つかった。「ラッキー」と思い、車両の真ん中付近の一つに腰を下ろした。
これで、暫くゆっくり本が読めると思い、新聞広告で作ったカバーをかけた本を取り出した。読み出した本の内容に集中しそうになったその時、「終点○○駅」の車内アナウンス。「えっ、どういうこと。」と、アナウンスされた内容の理解が追いつかない。
まだ目的の駅までには四駅ほどある。数秒後に乗り換えのアナウンスが続いた。「しまった。間違えた。」と思うと同時に、余裕もって家を出たはずだったのにギリギリだった理由、乗り換えた電車がいつもより空いていた理由、それらが瞬時にして理解できた。
結局、再度乗り換えて、本をしまい四つの駅を立ったまま通過すことになった。