かわティブログ 「発達と教育」と「生徒指導概論」

  平成24年度後期のシラバスは10月3日にあります。

質問と回答(1027) 「①学校って何だろう―教育の社会学入門 」 後半

2007年10月27日 | Weblog
1.三項随伴性について「先行要因」と「繰り返されるある振る舞い」そして「その直後に起こる環境の変化」の互いの関係性があまり理解できていません。具体的な事例のこの部分はこれというところがあまりわからなかったので教えてください。
 答:これは、授業でもう一度説明したいと思いますが、「先行要因」とはその行動が起こるきっかけ、「繰り返されるある振る舞い」とは、その対象となる行動、そして「その直後に起こる環境の変化」とは、行動が起きた後の、教師や友達の対応などのことです。環境という言葉は心理学では、物理的心理的な事象すべてを指します。ポイントは、「対象となる行動がそのきっかけによっての次に起きる確立が増える」ということです。

2.生徒は生徒としての演技をしているだけだと考えると、生徒が何かよいことをしてもそれは演技に過ぎないから本当は教師によく見られたいだけなのかもしれない、と生徒を疑ってしまうことも起きるのではないかと思うのですが、それは生徒が演技しているなどと思わずに素直に褒めるべきなのでしょうか。
 答:生徒としての役割という考え方は、社会学的に状態を説明しているにすぎません。実際の行動では演技をしていると考える必要もないし、状況から判断して、いわゆる演技(ウソ:心や気持ちと違う)とは違うかどうかが判ると思います。そして、人間はほんの微妙な表情などから読み取れる能力があります。でも、よく間違えることがありますがね。

3.年上の人に敬語を使うようになったのはいつ頃からですか、またいつからそうあるべきだと考えますか?学校での人間関係に悩んだことはありますか?またそれはいつ頃ですか?
 答:自分ではよく憶えていないのですが、敬語の使用は一般的には小学校の高学年くらいでしょう。私は学校の人間関係にはあまり悩みませんでした。人間関係の悩みというのは、一言で言うと、「他の人を信じられなくなる」あるいは「自分が信頼されていないと感じる」ことです。ですから、少なくとも自分からは相手を信じることができれば、ずいぶん楽になるはずですが・・・でも、何も考えずに、犬や猫などの動物のように生きるのが一番楽かもしれません。というより、今日の食べ物をどうやって手に入れようと思っている人は人間関係では悩んでいる暇はありません。人間関係で悩める人は幸せな人ですね。いわゆるテンネンは、うらやましい。

4.作者は少年犯罪が増えているとはいえないと言っていましたが、ではどうしてマスコミなどで、少年犯罪はまるで増えているかのように大きく取り上げられているのですか?
 答:マスコミはそう言わないと、ニュースにならないからでしょうね。

46.教師の多忙化の問題の解決方法はあるのでしょうか?
5.最近の学校の先生は周りからの期待が大きく、仕事量が増え、とても忙しくなっています。最近では自殺者も出ました。このような自殺者を出さないためにも、先生の忙しさを緩和するにはどうすればいいのですか?
 答:学校が、個人のもの、生徒はお客様という意識でなく、社会全体のものなのだから、親やマスコミも協力して子どもを育てようと言う意識にならない限り無理でしょうね。


40.なぜ学歴は実力とは違ったものとして定義されているのでしょうか。実力ではない学歴とは何なのでしょうか。
12.学歴社会は無くなると思いますか?
6.これからの日本では「学歴」は重視されていくのか、それとも学歴は関係なくなっていくのか。少子化が進み、誰もが(お金さえあれば)大学に入れるような時代になってきたこの世の中では、学歴はほとんど関係なくなっていくような気もするが・・・?
 答:社会の中で、その人の実力というものが要因が多すぎて数字では言いあらわせないものなので、会社や社会全体が何を基にして、採用して良いかわからないので、大学の善し悪しや、学歴を手がかりにするのだと思います。私たちも、あの人は灯台出ているんだって・・などと言いますよね。

7.「なかまはずれの恐怖」から抜け出せるような、何かいい方法はありますか。
 答:仲間はずれになっても、自分には、○○(親や恋人、親友)が居ると考えれば仲間はずれになっても怖くないですよね。それに仲間という意識の範囲が狭くて、その人間関係しか自分は生活できないと考えてしまうからです。いじめは、そのような閉じた人間関係を持ったグループで起きるものです。宗教団体などの暴力行為なども閉じた社会で起きるのです。もっと、広い視野を持って、世界中には友達になれる人はたくさん居ると考えると、他の人とも仲良くなれると思うのですが・・

28.川島先生は、中学生のこどもたちは、どのように「ひとりひとり」の原則と「みんないっしょ」の原則を両立していけると思いますか?
8.「ひとりひとり」の原則と「みんないっしょ」の原則、しかも個性も重視していくことをうまく学校に機能させるにはどうしていく必要がありますか。
 答:学校についての意見と同じで、社会の中の一員なのだから守らなければならないことがある、みんなの社会という意識と、個人の欲求や希望のバランスの問題だと思います。私は、現在の状態は、個人の欲求が重視されすぎていると思います。逆に、軍国主義や独裁国家では、個人の欲求や希望が最小限になりますよね。

9.かくれたカリキュラムの章では、忍耐力社会性を養い、ルールの知識を習得するなど、教師が教えようとしていないことまで自ずと身につく無作為のカリキュラムが紹介されていました。隠れたカリキュラムではいいことばかりが身につくのでしょうか?
 答:いいことかどのようなことかわかりませんが、その社会が作ってきた習慣や慣習が身につくと思います。

10.最近急に寒くなってきましたが、炬燵を出すタイミングがよくわかりません。先生の家ではもう炬燵を出しましたか?
 答:もちろん、こたつです。研究室もこたつになりました。遊びに来てください。

11.川島先生は、前期、教師になるつもりはなくても免許は取っておいたほうがいい、とおっしゃっていましたね。でも、教員免許が更新制になると意味がなくなってしまうのではないでしょうか。それなら、教採のために勉強するより自分の関心のあることをしたいとも思うのですが・・・。
 答:そうですね。ここは教育学部なのでそう言いました。それに、学校や教師について知ることのできるいいチャンスだと思うのですが、こんな場面は一生のうち滅多にあることではありません。自分の関心のあることは後でも学べる可能性があります。

13.先生は教員の質が低下していると思いますか?また、低下しているのであればどのような点が顕著であると思いますか?
 答:確かに、10年単位でみると変化はしていると思います。でも、いま就職している学生たちは、40年前に先生になっていった学生より優秀であるような気がしているのですが・・・周りが認めなくなったと言うことはあるかもしれませんが、先生の質は上がっていると思っています。

22.川島先生は校則についてどのような考えをお持ちですか?もしよろしかったら聞かせてください。
14.前半に関わる質問なのですが、先生は校則についてどう思いますか?
 答:あってもいいと思います。公立と私立は違うと思いますが、その地域社会や父兄が認めているのであれば、それを子どもたちに教えたいと考えているのであればいいと思います。ただ、学校が自分たちの都合いいように校則を作るのはおかしいと思いますが・・

15.今テレビ等で何かあれば学校がたたかれたり、現在の教育に対して様々な人が意見しますが、私は教育というものは全員が納得できるような明確な方法やシステムというものは存在せずに、永遠に論じられていくものだと思うのですが、先生はどう思われますか?
 答:確かにそうですね。スパルタ教育も立派な教育の方法ですからね。教育を論じると言うことは、未来の自分たちの社会を考えると言う作業だと思っています。

16.最近日本酒が美味しいと思えるようになりました。先生はどんなお酒が好きですか?教えていただけると嬉しいです。
 答:うれしい質問ですね。お酒は大好きです。日本酒は、その時の食事によって、純米酒で甘口、辛口、中間、それに吟醸系、芳香系と選んで飲みます。ものによっては、混ぜで楽しんだりもします。ですので、あまり外で飲むことはありません。というのは、外で飲むと限られた種類のお酒しかないからです。自分で食事(つまみ?)を作って楽しみます。これからは、日本酒にナベですね。

17.先生に質問です。本の中では、近年に、劇的に少年犯罪が増えたわけではない、とかいてありましたが、最近のテレビの中ではたびたび少年犯罪のニュースを耳にします。コメンテーターの人たちも、「また少年か」といった反応をしています。このような事件はここ最近増えたものなのでしょうか?また、少年犯罪について、先生はどう考えるのですか?
 答:私の若い頃の方が少年犯罪は多かったような気がします。やはり、マスコミの取り上げ方だと思います。

18.先生は学校では性別役割分担をどう教えるべきだと思いますか?
 答:役割ではなくて、得意な部分を協力するという方法が必要だと思います。

19.いじめは原因をいつか掴む日がやってきていつかなくなるのでしょうか。私はなくならないように思えてしまい、最近はこのような議論を聞くと気が滅入ってしまいます。先生はどうお考えですか?
 答:確かに、無くならないでしょう。

20.教科書28、29ページについてですが、フェインディングも対人スキルの変容を支えるための基本技術のひとつとなるのですか?それとも社会的スキル訓練としてのもので基本技術とは違うのですか?
 答:基本と言えば基本です。それは、強化が無くても行動が生ずるようにするためには必要な技術です。

21.先生は、「ニート」や「フリーター」を減らすためにはどのような改善策があると思いますか。
 答:これは2つの側面があると思います。一つは個人の意識で、それでも食べていけると考えているからなのか、失業率というかそれぞれの会社が安く人を使うために本採用を控えているのか。うーん。浪人は武士の時代から居たのだろうし。難しいね。


23.今さらですが、レポートはですます調ではないほうがいいですか?
 答:いや、どちらでもいいよ。ですます調の方が柔らかくはなるけど、文章の言葉遣いが難しくなると言われているよ。

24.炊飯器が友人宅に拉致・監禁されました。どうやって生きていったらよいでしょう?ちなみに新しい炊飯器を買うお金はありません・・・
 答:私は、鍋やフライパンでお米を炊きます。こんど、研究室でパエリアを作るので参考に見に来てもいいですよ。

25.第5章において、社会の授業を学ぶことで、私達は、「日本人としての自分」を意識していくと、ここでも隠れたカリキュラムについて言及されている。けれども、生徒に「日本人としての自分」を意識させるために、学習指導要領にも、「国を愛する・・・」と元から書かれているので、教師側から見れば、隠されたものではなく、意図されたものであると考えます。よくわからないので教えてください。
 答:両方あると思います。政府や政治家からすると「国を愛する・・」といって自分たちが作ったものと考えて、統治に利用したいと考えるのでしょう。一方、個人としては「日本人として、うまく生きて行くために必要な要素としての自分・・・」ということになるのだと思います。

26.「隠れたカリキュラム」呼ばれているものは、すべて意図されずにできたものなのですか?特に男女の区別や上下関係の場合について知りたいです。
 答:歴史的な流れの中では、両方があると思います。

27.受験によって今の中学生はストレスが溜まっているということが書いてありましたが、私はその受験のプレッシャーも1つの隠されたカリキュラムではないかと思います。どうでしょうか?
 答:そうですね。ただ、ネガティブな方向で隠れたカリキュラムという言葉は使わないと思います。結果としてマイナスの方向にになることはあったとしても・・

29.博士課程を卒業しても研究者としての道が開けていない現状を如何お考えでしょうか。
 答:そうですね。教育学部を卒業しても教師になれない人がいるのも問題かもしれませんが・・・

30.生徒のわがままや自分勝手を個性とみなすのは正しい考えか。
 答:正しいかどうかわかりませんが、教師や親は、自分の都合の悪い生徒の欲求は、わがままとしてきました。わがままを個性であるといういう以上は、それを認めるのでしょうね。しかし、表向きは個性と言いながら結局、都合が悪くなると抑えるしかなくなると思いますが・・逆に個性として受け入れられる範囲であれば、かまわないと思いますが・・

31.教育の民主化による体罰の禁止は教師の権威の失堕と関係があるのではないか。
 答:そうですね。私は、一人の教師が5年に一度くらいは体罰をしてもしょうがないし、子どもが襲ってきたら戦うしかないでしょうしね。ただし、ケガをさせたり殺したりしないで欲しいと思います。

32.第2章第5項を書いていて疑問に思いました。教師は学校からお金をもらうのですよね? では学校はどこからお金をもらっているんですか?
 答:国が半分、県が半分、あるいは町や村が半分

34.私はレポートを書く前に、軽く一杯やると捗ります。先生もイケるクチですか?
 答:いけるクチですが、仕事をするときは飲みません。

35.教師と生徒。双方がわかりあう方法は何だと思いますか?
 答:お互いに知る、コミュニケーションをたくさんとる。偏見をなくす方法と同じですね。

36.先生は社会人になってから何冊くらい本を読みましたか?
 答:そんなのわからん。一冊の本を一ヶ月かかって読むこともあるし、2時間で読むこともあります。何度も読むこともあるし、途中でやめてしまうこともあります。特に内容が無くて、著者の自慢で終わっているようなばかばかしい本は途中で、ゴミ箱に捨てることもありました。

37.本の中に教師と言う職業は130人に1人がなる一般的な職業であると書いてあった。質問です。川島先生は気楽にできる職業はある、と思いますか。
 答:そりゃ、最高なのは芸術家ですよ。好きなことをやって生きて行けるんですから。この学部にも、そういう先生がいらっしゃいますよ。美術や音楽や・・・僕も、芸術家になりたかった(とうてい無理だったけれどね)。

39.「アメリカの学校にはカウンセラーのような生徒の相談相手を専門にする人が必ずいま  す。」(第7章p196)とありますが、日本の学校にも「相談室」と言う教室とそこの先生がその役割にあたると思っていたのですが、スクールカウンセラーとは違うのでしょうか?
 答:スクールカウンセラーと学校の先生とは違います。先生の方は教師との兼任です。スクールカウンセラーは客観性を保つため(利害関係を生じさせないため)に、外部からくるのが基本です。


41.私が受けてきた教育は、間違ってもいい、試行錯誤することはよいことだと言うことを知らず知らずのうちに教え込んでくれるような教育だったと書きました。私たちが受けてきた教育とは教科の学力のほかにどのようなことを身につけさせてくれたのでしょうか。
 答:それは人間関係の持ち方が中心です。それに、趣味の領域もあります。それ以外にもたくさんあると思います・・・

42.p108に「議論はされたけれど、導入はしなかったアメリカのような例もあります」とありますが、アメリカは州ごとにカリキュラムが違うと言うことですか?アメリカのそれぞれのカリキュラムに不平等な内容はないのですか?
 答:アメリカは州によって学校のカリキュラムが違います。宗教も違う州(ユタ)もあるのですから当然でしょうが。また、州によって人種意識も違うし、歴史も違います。イギリス系の州もあるしスペイン系の州もあるし、フランス系の州もあるし・・

43.勉強したくない子どもがいたときどう対応すればよいのですか?
 答:しなくていいんじゃないでしょうか。他になにかおもしろいことがあればね。何も興味がないというのが一番困るけど。

44.音楽を聞きながら勉強していたり、隠れてテレビゲームをしたりする子どもにどう対応しますか?
 答:なぜ、そう考えるのに、それを取り上げてしまうことができないのでしょうか。わからんなあ。約束をして、守らなければ取り上げるのは当然だと思います。教育は約束が基本です。

45.うちの弟は勉強が大嫌いで、母がとても困っています。暗記が得意なので、教科書などほとんど覚えているので勉強をしたことがなく、今大学受験のため生まれて始めて勉強しているので、気違いです。もしこんな生徒がいたらどう対応すればよいですか?
 答:子どもによって、それぞれ勉強の仕方が違うのでしょうね。私も、授業中にはノートをとるような普通の勉強はできませんでした。

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