かわティブログ 「発達と教育」と「生徒指導概論」

  平成24年度後期のシラバスは10月3日にあります。

質問と回答:生徒指導概論A(木)101125 日本の子どもと自尊心―自己主張をどう育むか 討論

2010年11月26日 | Weblog
1. 先生が授業中に飲んでいる飲み物は何ですか?とても美味しそうです。
  答:面白い質問ですね。いろいろありますが、たいていは紅茶です。今日はマンゴティーでした。アールグレィのことが多いです。

2. 川島先生は、初対面の人に対し、どれくらい自己開示をしますか?
  答:私は、もちろん、相手の様子をうかがいますが、どちらかというと、すぐに自己開示する方だと思います。それと、あまり場面によってキャラを変えることができません。

3. 川島先生の授業のレポートは、ゼミ生が読んでいるということでした。かなり私的なことまで、ぶっちゃけて書いてしまっているのですが、大丈夫でしょうか。私のプライベートが公になるといったことはないですよね?
  答:どこからそんな話が出たのですか。それはないと思います。もちろん、TAの人が、採点を転記するときに見ることはできますが・・今のTAの人は、レポートに興味がないようです。

4. 私の意見としては、普段日本語では言いにくいことでも、一度日本語を英語という別の言葉に置き換え、それを相手に発しているため、日本語で話すほど言葉の意味に感情を移入することなく言葉を発することが出来るからではないかということだ。これについて川島先生はどう考えますか。
  答:そうですね。感情移入ができないというのもあると思います。また、それは英語かどうかというだけでなく、どうしても母国語に比べて語彙が少ないので、単純な言い回ししかできないので、感情の表現も単純になるのだと思います。

5. 何かの本で、「男性は一般的にあまり自分のことを話したがらない」という記述を見たことがあるのですが、先生はこの意見をどう思われますか?
  答:そうですね。男性は、すぐに他人の言葉に傷つきやすいので、それを恐れて話さない傾向があるような気がします。しかし、女性に比べて傷つきやすいのですが、後を引かないで忘れてしまう傾向もあります。



質問と回答:生徒指導概論A(木)101125 発達障害の子どもたち  杉山 登志郎 前半

2010年11月26日 | Weblog

高橋先生に訊いてみました。
1. 発達障害のこどもと、そうではない子の接し方の違いはどのようなものですか。
  答: 高橋先生:直接的で具体的なコミュニケーション、できて当たり前という態度ではなく本人の努力を認めることなどです。そして「障害のある子」という意識でなく、「個性のある子」という意識で接することです。

2. 発達障害の子どもに対しての注意の仕方について
  答: 高橋先生:その子に関わる人たちが一貫した態度でのぞむということが重要です。また、頭ごなしに注意するのでなく、どうすべきか、望ましい行動について、きちんと伝えるということです。

3. 発達障害の子どもが普通学級で生活しやすい雰囲気を作る為には
  答:やはり、クラスの他の子どもたちに、その発達障がいの説明をして、理解を得ることでしょうね。これも、高橋先生に訊いてみました。

  高橋先生:まずは、教師が発達障害のある子を特別視しないということです。そして、個性を認めながら、うまくいけないことはさりげなく支援します。他の生徒達は、教師の関わり方をモデルとして関わる部分もありますので、教師の関わり方は重要です。一人ひとりの個性を大切にする姿勢を忘れずに。



4. 「障害」という言葉のニュアンスについて、先生はなにかいいと思うような提案はありますか。
5 . 先生は「障害」という言葉を使うことについてどうお考えですか?
6 . 先生は「しょうがい」を「障害」、「障碍」、「障がい」のうち、どの表記が良いと考えていますか?理由がありましたら一緒にお答えください。
  答:確かに、字を見ると、害を受けているということになりますが、気にする人は気にするのだと思います。ですから、それを気にしている人のことを考えると、「障がい」がいいのかもしれません。私は、あまり気にする方ではありません。しかし、どのような感じを使うかと言うことよりも、例えば「嫁」(現在では、家と家の結婚はないので、「嫁」という立場はない)ということばが、現在ではあり得ないのに、気軽に使われていることの方が気になります。

7. 先生は自分の子どもが特別学級に通ったほうがよいといわれたら、すぐに納得することができますか。
  答:それはそうですね。たぶん子どもにとって、その方がいいと思うので特別支援学級に通わせると思います。それでけでなく、普通学級では受けることのできない個別指導と個別のカリキュラムを作ってもらえるだけでもありがたいので、そうするとおもいます。

8. 自閉症者の自伝でおススメの本などはありますか?
  答:すみません。いろいろ出ていますが、私は、ドナ ウィリアムズの「自閉症だったわたしへ」しか読んだことがありません。おススメかどうかわかりません。

9. 川島先生が考える通常学級と特殊学級のプラスの点、マイナスの点を教えてください。お願いします。
  答:プラスであるかマイナスであるかは、子どもによって異なるので答えにくいですが、基本的に特殊学級では、その子ども個人に合ったカリキュラムを作りますが、普通学級では、もっとも多いであろうと考えるレベルの子どもに基準をあわせます。そう考えると、その基準に合っている子どもにとっては良いのですが、その基準からはずれている子どもは特殊学級の方がいいと思います。ですから、すべての子どもにとか、特殊学級がプスかマイナスかと考えることはできないと思います。

10. 川島先生はどれくらいの発達障害の方と関わったことがありますか?
  答:以前、附属養護学校に関わっていたことがあったので、その時に、いろいろな子どもに会いました。また、今でも時々ADHDやアスペルガーの子どもと遊ぶことがあります。また、弟の幼稚園では、いろいろな子どもに出会います。

11. 母の会社の上司が「僕は発達障害だから」と言っていたそうです。自分自身で発達障害を自覚することは可能ですか?
  答:本気で言っているのであれば、たぶんアスペルガーの診断を受けているのではないかと思います。アスペルガーの人は、この大学にもいるのではないでしょうか。そのくらい実際には仕事もできるので、社会にとけ込んでいます。

12. クラスの中で発達障害の子どもたちの存在に気づいた時、教師としてまず何をすべきですか?
  答:まず、その子どもの障がいについて知識を深めることで、2次障害に気をつけることだとおもいます。

13. 最近は、妊娠中にお酒を飲んだりタバコを吸う方が多いと聞きますが、実際にそういう方を見たことはありますか?
  答:それは、町を歩いていると、良く出会いますよ。お腹が大きいのにタバコを吸っていたり、お酒を飲んでいる人に・・・

14. IQは、以前テレビ放送されていた「IQサプリ」のようなクイズ形式でも正確に図れるのですか?
  答:そりゃ、無理でしょう。心理学で一生懸命研究して作られた知能テストでさえ、性格に計れているかどうかもわかりません。

15. 好きなお酒は何ですか?
  答:以前にも、同じ質問があったので再掲です。お酒は、つまみによって、何でも飲みます。食事の時の飲酒が主で、食事以外の時にはあまり飲みませんが、時々飲みます。飲むものは、食事の時は、焼き肉や焼き鳥なら生ビール、生牡蠣や刺身なら日本酒度が3以下の日本酒、しかし、トロやハマチのような油分が多いのなら辛めの日本酒、鶏肉の鍋なら焼酎それも乙類の焼酎がいいです。ビーフシチューやトマト味の洋風料理なら赤ワイン、バターを使った魚料理や牡蠣などは白ワイン、中華料理は紹興酒でお燗をした方が好きです。というように、なんでも飲みます。その他に、食後にはウイスキーやブランデーを飲みます。昨年行ったアイルランドの「コネマラ」というアイリッシュウイスキーは最高でした。また、食前や食事を作りながらは甘いリキュールを飲むことも多いです。9月に行ったエストニアの「バナタリン」はおいしいリキュールです。ラトビアの「ブラックバルサム」もいいですよ。(再掲)

16. 第二章くらいから使われている「そだち」はなぜ平仮名なのですか。何か意味があるのでしょうか。
  答:なんだろう。よくわかりません。もしかすると「育ち」とすると、意図的に育てられたというニュアンスを持つからなのだろうか。しかし、両方ともよく使われると思います。


17. 海外では自閉症やADHDなどの児童生徒をどのように指導しているのでしょうか?特別支援学級のようなものがあるのでしょうか?
  答:もちろんありますよ。ネットで調べてください。

18. 発達障害の子どもにとって、通常学級に通うのと特別支援学級に通うのだったら、どちらの方が良いのでしょうか。
  答:子どもに、よるかもしれませんが、

19. 先生は、「やっぱり自分に合わないな」と思ったことをやめたり新しいものに変えたりするのは「ずるい」ことだと思われますか?私自身は、バイトや部活なども含め自分のためにならないと思ったことは時間がもったいないのでやめても良いと思うのですが、続けることで何かが得られるという考え方も納得できます。どのように考えたら良いのでしょうか?
  答:「ずるい」と言うことはないと思います。それが、その人の生き方なのだと思います。でも、人間は波があるので、続けるということで得られるものもあると思います。

20. 以前ある場面で、ある人に「どんな教師になりたい?」と問われ、悩んでしまいました。
こんな教師を目指すというなんとなくのイメージがあるのですがでうまく言えません。先
生の希望として、私たちにどんな教師になっていってほしいですか?本の内容とまったく
関係のない質問ですが、回答よろしくお願いします。
  答:それは、人によって違ってもいいと思います。というより、それしかないかも。もし、言うとすれば、ロジャースの言う「自己一致(純粋性)」を持った教師かな。


21. 前回、前々回のレポートは、提出出来ませんでした。その理由として、生協で課題の本が売り切れてしまっているという状況でした。何人もの友人に借りることを試みましたが、みな自分自身の課題で精一杯で貸す事が困難とのことで、本を入手することが出来ず、やむなくレポートを提出することが出来ませんでした。本を読むことができなかったので討論できませんでした。
  答:そうですか。一応、生協では、そのようなことがないように配慮していると言っていました。ただ、学期が始まって、一ヶ月くらいすると版元に返却してしまうようです。買えないことが無いようにするには、学期の始めに全部買う方がいいと思います。でも、一度に買うと金額が大きくなるので大変ですよね。

22. 川島先生は障害を持った子供に教授をしたことはありますか?あるのならどのような対応をしましたか?教えていただけるとありがたいです。
  答:教授はしたことがありませんが、遊んだことはあります。対応と言うほどのことは考えずに遊んでいました。ただ、ADHDの子どもは見ていないとすぐにどこかへ行ってしまうので追いかけるのが大変です。自閉の子は気分を損ねないようにつかず離れずという感じでした。


23. 私が経験したような障害を持った子は、人の感情や考えを察するような能力はあるのでしょうか。どの程度の障害の重さで対人関係をうまく築けなくなってしますのでしようか。
  答:障がいの重さは、子どもによって異なります。ですので、対人関係がうまくできるかどうかは、決められません。しかし、適切な対応を受けることで、その子なりのレベルの人間関係を築けるようになると考えられます。


質問と回答:発達と教育A (水) 101124 世界一の子ども教育モンテッソーリ 後半

2010年11月24日 | Weblog
1. 血液型性格診断についてどう思われますか?
  答:えっ?そんな質問?という感じです。血液型で性格がわかるという前に、性格とは何かと言うことを考えると、性格とは、その場面でのその人の特徴的な行動様式と思考だといえます。そして実際の行動や思考は、性格によってよりも、いろいろな場面や状況で影響されて異なった行動様式をとります。また、人間の性格は4つに分けることは出来ません。多くの人は、血液型で4つに分けられる性格の、どの性格の部分も同じように持っています。ですので、性格を血液型の4つに分けることは意味がありません。さらに、血液型の比率は人種や民族で異なりますが、民族による国民性も4つには分けられません。

2. 先生は、女性が化粧をすることについてどう思われますか?
  答:私の感覚では、お化粧は、洋服や髪の毛と同じようにオシャレをすることと同じではないかと思います。洋服や髪の毛を気にする人がいるのと同じように、化粧をする人もしない人もいるのでしょうね。最近は男性も化粧をするし、私もヒゲの手入れをします(笑い)

3. 川島先生は、幼稚園と保育園どちらに通っていましたか。
  答:私は、どちらも通っていません。祖母が一日中連れて歩いていたようです。また、私が小学校に入る年に母親が園長として幼稚園を創設しました。ですので、私は幼稚園のことをよく知っているのですが私自身は幼稚園に行っていません。

4. 先生が経験した「子育て」の失敗談とその改善策を教えてください。
  答:そうですね。いろいろあったけど、まず、長男が3歳の時に幼稚園から帰ってきて、親指の爪を剥いだ後があったので問いただすと、友達に剥がされたと言われ、そのまま担任の先生にクレームをつけてしまったことがあります。もちろん、長男は自分で爪を咬んだのが事実でした。つい親は自分の子どもの言うことを信じてしまいますが、小さな子どもは、よくウソをつくと言うことを思い知りました。それと、長男が高校2年生で長女が中学3年の夏休みに一ヶ月間家族でヨーロッパを回りました。私が自分で一緒に旅行をしたかったために出かけてのですが、今考えると、子ども達にとってはいい迷惑だったのだろうなあと思います。せっかくの休みに友達とも遊べないし、勉強や宿題も遅れたのだろうなあと。


5. 旅に絶対必要なものを3つ挙げていただきたいです。
  答:絶対に?持って行くもとしては、パスポート、クレジットカード、飛行機の予約確認表(あたりまえだ!)。あまり、ふつうでは持っていかないものでは、パスポートのコピー(紛失用)、日本の免許、おなかの中に入れる腹巻き状のケースかな。

6. 大人が語彙を増やす方法として、読書以外にに何が有効だと思いますか。
  答:人と話すこと。レポートや論文を書くこと・・

7. 今度ロスに行くのですがおすすめなところありますか。
  答:おすすめは、ユニバーサルスタジオかな。園内を回るバスツアーがおすすめです。日本にもあるのかな。

8. 私は幼稚園出身のにせいか?保育園の子ども達は、集団の中でもまれていて、逞しく見えますが、どう思われますか?
  答:同じ印象を持っています。しかし、実際は、県や都市部かどうかによって異なりますが(都市部以外は幼稚園は少ない)、幼稚園は、専業主婦の母親が多いような気がします。保育園では、早くから時間的に母親から多く離れるために、そのような印象を持っているのでしょうね。


9. かわティに講義を聞いていて医学の先生じゃないのに知識がすごいなあと思ったので質問します。先生は脳のことはどこかで習ったのですか?もしや独学ですか?
  答:えっ?そんなにすごいとは思いませんよ。いま、心理学を勉強している人は、ほとんどの人が脳のことに詳しいです。私は特に詳しい方ではありません。でも、脳関係の本はよく読みますが・・・ラマチャンドランなんて面白いですよ。

10. モンテッソーリ教育を受けて育った子とそうでなかった子の脳の賢さの違いとかは顕著に出ているのでしょうか。幼稚園でだけモンテッソーリ教育を受けてもやはりそんな意味ないんですかね…。モンテッソーリ教育を受けた人はみんな賢くなれるのか気になりました。
  答:まあ、そうかもしれないし、そうでないかもしれません。というのは、それを測ることが難しいからです。もし、モンテッソーリ教育で賢くなったとしても、大人になって、それぞれの子どもが異なった場面で生きて行くのですから、どのようにも測ることはできません。一方、日本のように偏差値の高い大学に入ることが賢いことの証拠であるとすれば、始めから日本で行われているような受験対策やお受験対策をした方がいいと思います。
 そのために、皆さんの中にも、モンテッソーリのようなことは特にやる必要がないという意見も出るのです。教育についての理念は、どのような大人をつくりたいか、子どもにどのような人生を生きて欲しいかという願いが含まれています。その意味では、確かに、偏差値の高い大学と一流企業を目指し、それが目標であるような価値観を持った人には、モンテッソーリのような教育は意味のないことだと思いますが・・・


質問と回答:生徒指導概論A(木)101118 日本の子どもと自尊心―自己主張をどう育むか 後半

2010年11月18日 | Weblog
しかし、皆さんも、よく頑張ってレポートを書きますね。上手なレポートが多いです。私もきちんと回答をしなくては、・・・

1. 私は女3姉妹のため、男兄弟がいません。母親になり、男の子を育てることになった時、女の子を育てるように育ててしまうということはあるのでしょうか。
  答:この問題は、男の子の母親になった女性は誰でもが悩むようですね。しかし、私の意見としては子どもは母親が一人で育てるわけではないと言うことです。すなわち、子どもには父親がいて、それは男性です。ですから、夫婦でじっくりと相談し分からないことは男性の先輩である夫(父親)に」聞くのがいいのです。どうも、女性は子どものことになると、全てが自分で理解しなければならないと思っているようですね。


2. 学校の中でバランスのよい自己主張を育むための教材は何かあるのか。
  答:この本にも書いてありましたが、まず知識を得る、問題を考える、ロールプレイなどで身体で覚える、という方法をとればどのような教材でも学ぶことができます。バランスについては、その基準は文化や地方、学校によって異なるので、教師のアドバイスや、周りの人間を観察することで討論で自分なりの基準を作って行くしかないと思います。


3. いじめを無くすためには、教師はどのような対応をしていけばよいと思いますか?
  答:これは、第6章で扱いますが、概略を述べます。いじめは基本的に対人関係についての視野の狭さから生ずることが多いのです。特に友人関係について、そのグループで認められないという感情がいじめを受けたという感情につながります。ですから、教師は、まず、子どもの対人関係の視野を広げるための方策をとること(例えば、認知療法を学ぶ)、次に、子どもの対人関係に気を配り、子どもが特定のグループだけに関与してしまうことをさけるよう考慮する・・ことが必要だと思います。次の次の討論でも扱います。


4. 川島先生は最近旅行はどこに行きましたか?教えてください。
  答:9月にエストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランドに旅をしました。バルト3国なんてどこも一緒だろうと思っていたら、言葉は違うし、雰囲気も違うし、宗教も違うし、経済力も異なっていてびっくりしました。


5. 先生は子どもの時発言が得意な方でしたか、それとも苦手な方でしたか。
  答:高校までは、あまり上手に自分の意見を言うことができませんでした。しかし、大学の時に学生紛争があり、多くの人と討論や大衆団交などを経験したことで、話すことになれてきて、うまくなりました。


6. 先生の周りに虐待をした知り合いや受けた知り合いはいますか。
  答:私の周りというか、家の近くに毎日のように子どもを怒鳴ってぶったりしている音の聞こえる家がありました。しかし、児童相談所への通報があったらしく、最近では、全くと言っていいほど、怒鳴り声は聞こえなくなりました。


7. 教師は自分の子どもがいじめられているという親が訴えてきても、あまり深く対応しようとしないのはなぜですか?
  答:それは、2つの方向の解釈があります。一つは、親の言うことを鵜呑みにできないと言うこと、2つめは、そのまま信用して教師がなにか動いたときに、その結果がどのようなことになるか明白でないことだと思います。実際、私の知っているケースでも、子どもが親に自分の都合のいいことだけを言っていたケースがありました。また、教師が、いじめているという子どもを正したところ、いじめているわけではないという返答の方が多く、証拠が掴みにくく、さらには、正した生徒がそれを親に報告し、逆に教師が不利な立場になったという話もあります。いじめは、その背後の状況を正しく理解することがとても難しいのだと思います。なにしろ、子どもは自分に都合の良い嘘をつくのが得意なのです。ただし、これは小学校低学年までです。中学校のいじめは、さらに扱いにくくなります。

8. 川島先生は、子どもを育てるときには、「誉めて伸ばす」タイプ、「叱って伸ばす」タイプどちらでしたか?
  答:たぶん、「誉めて伸ばす」タイプだったと思いますが、ただ、褒めようと考えて褒めていたわけではありません。というより、良くできたと思ったときには褒めましたが、わざわざ意図的に褒めようとは考えたことはありません。たまたま、あまり叱る必要がなかっただけだと思っています。子どもにはじめにルールを決めて、それを守っていれば叱る必要がないと思っていたからです。私は、学生や他の人に対して、誰に対しても同じスタンスをとっています。自分の子どもも、他の友人や知り合いに対しても同じような態度だったと思います。


9. 先生だったら、授業でわかっていてもなかなか手を挙げない子へはどう対応しますか。
  答:まず、手を挙げることだけを目標せずに、その子どもと仲良くなろうとします。そして、授業の中で、「あなたは、手を挙げて答えを間違えても決して、非難はしないし、友達から非難されたら助けてあげるよ」・・・という雰囲気をつくってから、「さあ、○○ちゃん、答えられるかな、できなくても間違えても、考えて答えることが大切なんだよ」と言ってから、回答を求めるというのがいいと思います。。でも、中学生にまでなると、そうはいかないでしょうね。


10. セルフ・エスティームと母親との関係性が挙げられていたが、父親との関係性はないのか?
  答:いえ、この本の中では、父親についてのデータがとりづらかったので、母親についてしか扱っていないのだと思います。実際は、特に、男児にとっては、セルフエスティームのモデルになるのは父親です。まあ、著者が女性なので、男性の立場から言及することができなかったのだと思います。同じような、父親についてのデータも見てみたいものです。


11. 川島先生が他者と「かかわったことで知ることができた自分」とは、どのようなものでしたか?
  答:それは、あまりにも多すぎてわかりません。と言うより、いつも、今でも皆さんのレポートを通してでさえ、「かかわったことで知ることができた自分」の部分を持っています。しかし、一番、私が自分を振り返ることのきっかけになっているのは、ワイフだと思います。


12. 今の教育制度で、先生が一番問題だなと感じることがあれば教えてください。
  答:制度と言うより、日本の子どもについての価値観が西洋の価値観に影響されて、一貫性の無いものになっていることが問題だと思っています。教育は、親子3代くらい(50年)が、多少に違いはあっても同じような価値観を持っていて、初めてその文化での教育観が成立するものだと思っています。こんなに、コロコロと子どもの教育観が変わるようでは、何が正しい教育なのか分からなくなる人が多くなります。


13. 先生は最近とにかく人気のあるAKB48についてどうみますか?
  答:いいですね。僕もファンです(冗談です)。すみません。私は、テレビを見ないので、まったく、わかりません。でも、20年前くらいまでは、毎週のようにAKihaBaraに通っていた時代がありました(でも、ジャンクやさん巡りでしたが)。


14. 子どもの自己主張の重視のしすぎがただのわがままにつながってしまう可能性もあると感じるのですが、先生はどのように思っていらっしゃるでしょうか。
  答:確かに、そうだと思います。自己主張は、そのままワガママになる可能性があります。しかし、ワガママにならないためには、自己主張は意見を言うことができると言うことで、その意見が通らなかったときでも、それなりの理由をつけて納得できるかどうかです。その意味で、ここでの自己主張とは、意見をきちんと言えることができるかどうかと言うことを問題にしているのであって、何が何でも自分の言うことを聞かせようというものではないと思います。


15. 先生が自身の子どもから注意して見られているなと感じる場面、こんな姿を見られていたのかと気付いた場面はありますか。ありましたらお答えください。
  答:あまり、意識したことがありませんが、息子が私の博士の学位をうらやましいと思っていたようで、何が何でも博士号をとりたいと考えて目標にしていたようです。今は、なんとかとったようですが・・・


16. 明らかに相手が間違っていて,理不尽なことを言われたとして,でも自分の意見を言ったらこれから先,この場所でとても居づらくなってしまうとしたら,それは言うべきなのでしょうか?それともその時は間違っていると思っても言わないことが正しいのでしょうか.
  答:私は、その場所に居づらくなることが耐えられると考えれば言うかもしれませんが、全体の雰囲気を崩して居づらくなるようならいいません。ケースバイケースです。


17. 子どもを褒めたり意見を尊重したりして、自尊心を育てるのは大切なことですが、自尊心の育成は行き過ぎると自己中心的な考え方の育成につながってしまう危険性があります。それを避けるためにはどうしたらよいのでしょうか?どの程度まで褒めたり意見を尊重したりすればよいのでしょうか?
  答:そうですね。私もそういう傾向があって、酔っぱらうと「なるちゃん(ナルシスト、我が褒め)」になると、いつも言われています。酔っぱらって我が褒めになって、そのたびに反省をしています。でも、人間は、そんなもんでしょう。自己中心的であっても、何とか社会で適応して生きていければいいのですが、それが、行き過ぎて周りから嫌がられると問題ですね。ですから、前の回答と似てきますが、自己主張をすることを褒めるのであって、その意見を通すことを褒めないようにすればいいと思います。意見が正しいかどうかでなく、よく意見が言えたね・・と褒めるのです。


18. いつも質問にお答えいただき、ありがとうございます。最近話題になっている、モンスターペアレントのような方々を見ていると、自己主張を誤った形で行っているように私には感じられますが、先生はどう感じますか?
  答:モンスターペアレントは、意見を言うと言うよりも、自分の意見を通すことでストレスを解消したり、間違った達成感を感じているのだと思います。ですから、正しい自己主張とは言えません。自己主張をしたら、それがどのくらい正しいのかを周りを見て、セルフモニターができないと自己主張ができているとは言えません。相手の話を聞かない、一方通行の自己主張は、自己主張とは言えません。


質問と回答:発達と教育A (水) 101117 世界一の子ども教育モンテッソーリ 前半

2010年11月17日 | Weblog
1. 先生のお孫さんが、できるようになることが段々と増えていくのを見て、どのように思いますか。
  答:確かに、おもしろいですね。しかし、孫がというよりも、いつも赤ちゃんや子どもを見ていて感じることは「えっ、こんなことも出来るんだ」、「こんな風に、反応して、こんなことに興味を持つんだ」「すごいなあ!」と感心することが多いです。授業で見たビデオでも、生まれたその日から赤ちゃんは、いろいろな経験と外界への興味をもって反応しているのがわかります。子どもは、毎日進歩し変わって行くのだなあという気がしています。私も毎日少しでも進歩することができたらなあと思います。


2. 先生は、外国に行く時、これだけは見よう、行こうと決めて、旅をしますか。それとも、行ってみてから、どこに行くかを考えますか。
  答:私は、あまり、前もって行くところを決めていません。まあ世界遺産のようなものは見ることにしようと考えて出かけて行きますが、実際には、いろいろな都合や事情で他の場所を見ることもよくあります。また、宿泊地を決めて行かないので、現地で知った面白そうなところに出かけることが多いです(旅をする方向も決めていないので、北に行くか南に行くかは朝になってきまることもあります)。例えば、9月に行ったエストニアでも、出かけていったら民族舞踊をやっていたとか、その地域のお祭りに出会ったとか、などということが多いです。その方が面白い気がします。しかし、マルディグラやオクトバーフェストに行った時のように、始めからある場所に行こうと決めて行くこともあります。しかし、個人旅行はハプニングばかりです。

3. 先生が子育てで大変だったことを教えてください。
  答:子育てとは言えないかもしれませんが、やはり、高校生くらいの子どもは難しい気がします。当然、親の思うとおりにはいきません。それを、何とか上手くやろうとすると反発をくらいました。

4. かわティは心はどこにあると思いますか?脳以外でお願いします。わたしは手にあるんじゃないかな、と思っていますが…
  答:身体の部分として、感情が一番現れるは、目だと思いますが、心は、どこにあるのかはわかりません。たぶん、心なんて無いんじゃないかな。脳の中にも無いと思っています。「心」という言葉は定義が曖昧で、思考(考え・意志)なのか感情(気分・気持ち)なのか、認知(知識)なのか混じっていろと思っています。なので、心は、どこにもありません。あるのは、記憶(運動能力のような非陳述記憶も含めた)と経験です。人間は、基本的に、その場限りで反応して生きている部分が多いのです。自己も自分についての記憶です。

5. 先生は、臨界期の存在を確信した経験はありますか。
  答:あまり無いけど、スノーボードを練習しようとして挫折した時に、もう、臨界期を過ぎているのかな?という経験をしました・・・こういう意味の質問じゃないよね。・・・


6. 好きな作家はだれですか?
  答:最近は、小説のようなフィクションものを読まないのですが、高校生の頃はSF小説が好きでした。大学生になって、古典や宗教ものを読みました。SFでは光瀬龍や栗本薫、源氏物語は5人くらい読んでいます。でも、今では好きかどうかわかりません。


7. モンテッソーリ教育が適用されるのは幼稚園までなのでしょうか。
  答:いえ、次の授業で話そうと思っていますが、日本では、幼児教育の段階でしかモンテッソーリは話題になりませんが、アメリカやヨーロッパでは、シュタイナー教育と同じように、モンテッソーリの中学校もあります。モンテッソーリの思想に従って、大人になるまで教育するのがモンテッソーリ教育だと思っています。どうも、自由教育やニール、ペスタロッチなど、日本では幼稚園やせいぜい小学校までで教育の理論が盛んで(実際はやりやすいからに過ぎない・信大の附属小学校も同じです)、中学校以降は、理論も何も無くなってしまうために、子どもの教育に一貫性が無くなるのだとおもいます。

8. 先生はモンテッソーリ教育についてこれから取り入れていくべきだとおもいますか?
  答:さあ、どうだろう。しかし、モンテッソーリでなくとも、乳幼児期からの子どもの身体的な技能も含めた、総合的な発達を目指すという方向は正しい気がします。


9. 最近毎日、寝ても寝ても眠くて仕方がありません。短時間でも質の良い睡眠をとることで眠気はとれるという話を聞いたので、早めの就寝を心がけてはいるのですが、やはり眠いままです。かわてい先生はどうしても眠くなった時、どうやって眠気を覚ましていますか?授業中に眠くなった時に使える眠気覚まし法があったらぜひ教えてください!
  答:私は、仕事をしていたり車の運転をしていて眠くなった時は、新鮮な空気を取り入れることと姿勢を正しくするということをします。教室でも窓側にいて窓を開けてみたら堂でしょうか。

10. この間、臨床演習のリフレクションを長野市の10年研修でいらっしゃった現職の先生と一緒に行いました。そのときその先生が「自分が教師になったときこれだけは譲れない、一本通したいことは何か」という質問をされました。私はまだ抽象的な考えで、正直具体的にこうしたいというものがありません。川島先生は何か教師としてやっていく上でこれだけは譲れないといったような信念はありますか?
  答:へえ、すごい先生ですね、どんな一本を持っているんだろう(皮肉です)。僕には一本だけ通したいことなどありません。しかし、実際は、場面によっては譲ってしまうことが多いし、時によっては何本も(10本くらい)通したいことがあるというのが現実です。また、私は教師としてというよりも私としてという意識が強いので、教師として・・という気持ちは持っていません。皆さんにも、教師としてというよりも、私という人間として接しているという意識の方が大きいです。


11. 子どもは自然とのかかわりの中で育つ、という言葉が本文の中にありました。しかし、最近は自然の中で子どもが育つ機会が失われているように感じます。自然の中で育つことができない子どもは、どうしたらよいのでしょうか?
  答:たしかに、そうですね。私の子どもの頃は東京でも、ザリガニやツチグモをとって遊んでいましたし、トムソーヤにあこがれて、木の上に上って小屋をつくろうとしていました。しかし、現在では、そうはいかないので子どもに必要なのは、現実の自然だけでなく、子どもが自由に操ったり、組み替えたりすることのできる広い環境が必要なのだと思います。ですから、広い広場での大きな遊具などで自然と同じようにとはいかないけれど、ある程度は解消できると思います。


12. 大きな怪我を一回もしたことがない私が、怪我をして苦しみ続けている人の気持ちやつらさを理解してあげることは不可能なのでしょうか。どのように、接してあげればいいのでしょうか。…この7カ月、私もつらかった…。
  答:よく文脈と、あなたとその人の関係がわからないので何とも言えませんが、それだけ、相手をわかろうとしている気持ちを持っていることが相手に伝われば、人間関係としては十分な関係だと思います。いくら辛くても自分のことは自分で解決しなければならないのです。それぞれの人にそれぞれの人生があるのです。いくら好きだからといって、他人のために自分のやるべきことを犠牲にするのは、美しいことのようで間違っていることもあると思います・・・・「自分は自分、人は人、だけど仲良し」

質問と回答:発達と教育A (水) 101117 発達障害とことばの相談 討論

2010年11月17日 | Weblog
1. 先生が子どもの時にはどんな遊びがありましたか。
  答:私の子どもの頃は、いわゆるふつうの遊びばかりだったと思います。未就学の年齢では、大人とのしりとりや鬼ごっこ、シャボン玉などで、小学校に入ってからは、近所の年上のお兄さんお姉さんが集団遊び(幼稚園の子どもから中学生までがいる集団でした、しかし、中学生はオブザーバーみたいな存在でした)のリーダーとなって、遊んでくれました。クチク・スイライ・グンカン(駆逐・水雷・軍艦)は、いまでも楽しかった思い出があります。その他に相撲をしたり、ベーゴマやビー玉で遊びました。一日おきくくる紙芝居や、その時に買うソース・センベイも楽しみでした。その他にも、ツチグモ取りやタカラ探しなど、近所の子ども達が20人くらいは毎日集まって遊んでくれました。縦割りの集団による遊びを経験した気がします。

2. 先生にとって、「ことば」とはどのような存在ですか。
  答:なんだろう。いろいろな意味があるけど、やはり一番重要なのは、自分の気持ちや感情を伝える道具としての「ことば」かな。

3. 今回の本の内容とは少しずれますが、最近、MIXIなどのプログを公開しあう(…というんでしょうか)サイトが流行っていますが、自分の日記を不特定多数の人に公開する、ということについて、川島先生はどのようにお考えですか?
  答:心理療法の一つに、エクスポージャー(曝露法)とも言われるものがあります。困ったことや嫌なことに、わざとさらされることで、不適応反応や嫌悪感情を低減するという行動療法のひとつです。ちょっと、それと似ているのかなと思いました。しかし、不幸な状況は耐えなければならないことも多くあります。それについてまでも、エクスポーズするというのは、逆効果になることもあります。

4. 今回、討論の中で『現代の子どもはゲームを介して遊んでいるから、自分から進んで作る、外の遊びを知らない』という意見が出ました。この意見について、先生はどう思われますか?
  答:わたしも、わかる気がします。確かに遊びというのは自分から、何か面白いことを考え出してする方が、いわゆる自発的な動機づけが高くなるような気がするからです。しかし、実際は、他の人が作ったゲームであっても、それを行う中で、いろいろと工夫をして独自の方法を考え出したりすることもあるので、あまり問題にならない気もします。

質問と回答:生徒指導概論A(木)101111 日本の子どもと自尊心―自己主張をどう育むか 前半

2010年11月12日 | Weblog
今回の質問は、答えるのが難しいのが多かった。

1. 先生は自己主張するのが得意ですか。自己主張が得意でないと先生に向いていないのでしょうか。
  答:あなたが、どんな人か、わから無いと何とも言えませんが、自己主張ができるかどうかだけでは先生に向いているかどうかは分かりません。というのは、いつも、自己主張ができるかどうかよりも、適切な場面で少しだけ自己主張ができればいいのです。普段は黙っていても、大切な場面で一言言える方が信用されます。自己主張も時によりけりで、必要のない自己主張はマイナスの印象を与えるのです。ですから、自己主張はできるかどうかよりも、どんな場面でどのような自己主張をするかの方が大切だと思っています。この本の中では、その部分について曖昧だと思いますが・・・。


2. 幼い幼児のときからセルフ・エスティームは育てていくべきなのですか?
  答:そうですね。というのは、幼児期といっても、それが年齢が低いから影響がないと考えるのは誤りだと思います。乳幼児の段階から、セルフエスティームは形成されるからです。

3. 自分のセルフ・エスティームのタイプを判断する調査をすることは可能であるか。
  答:帰属理論の研究を中心にいろいろな、自己の状態を測定する研究や測定方法が考えられています。しかし、これで決まりだというような測定方法はありません。ですから、可能といえば可能ですが、あまり当てにならないというのが現実です。まあ、心理学というのはそんな程度だと思います。また、セルフ・エスティームは影響する要因が多いために、これでセルフ・エスティームの程度がはかれたとしても、内容ははかるのが難しいと思います。


4. 先生は海外に旅行によく行かれていますが、海外の方の強い自己主張をする場面などを見た経験がありましたら教えてください。
  答:それは、いつもです。9月にエストニ・アラトビア・リトアニアを旅行したときも、私が日本人だと分かると出会う人が日本について知っていることを話してくれました。自己主張というのは、自分のためだけでなく、相手とのコミュニケーションをとるために、自分の知っていることを話すという形で、自己主張をすることもあるのだなと思いました。


5. 「自己主張」についてなので、失礼だと思いますが聞いてみます。川島先生が、ワイフに告白したのですか?
  答:いえ、告白はしていません。5年以上つきあっていたので、告白することなく、当たり前で、結婚式の日程を決めました。告白というのは、それまで友達のような状態である場合に限るのではないでしょうか。私の経験では、友人も含めて告白をしなくても、当然のように分かり合うことが出きる関係の方が多かったです。

6. 子どもの自己評価を高くするためにはどんな教育が必要だと思いますか。
  答:子どもの立場と認めること、子どもを尊敬することだと思います。教育ということばを使うと、どうしても上下の関係ができてしまいますが、子どもと一緒に生活して行くと考えると自然に対等の関係が作れると思います。


7. 前回の本でのメディアという題材でしたが最近の話題の尖閣諸島沖の衝突映像がyoutubeで流出したことについて先生はどうお考えでしょうか?
  答:たいしたことではないと思っています。それをマスコミがこんなに大きな問題だと取り上げていることに疑問を感じます。

8. 子どもを褒めてばかりではそれも良くないと思います。叱ることも大切だと思いますが、先生はどうお考えですか。
  答:確かにそうですね。叱ることと褒めることをうまく組み合わせる必要があります。叱るだけでは、何かを教えることにならないので、褒めることと組み合わせて使う必要があります。叱ったら、褒めるというのが、ただしいい方法です。


9. 幼児期の自己主張というものはどのようなものがあるのでしょうか。
  答:それは、いくらでもありますよ。幼児を見てみれば分かります。いつも自己主張をしていますよ。それをつぶして押さえて行くのが小・中学校の段階です。

10. 先生は自己評価は高いですか。低いですか。
  答:うーん。どうだろう。自分自身についての評価は低くても、私と関係する周りの状況が自慢できることが多いので、相対的な自己評価が高いような気がします。


11. 課題図書はどのような基準で選ばれているのですか?今後の読書の参考にさせてください。
  答:春休みと夏休みに何冊か、いろいろと読んでみて、それを並べて、今学期は、これにしようと決めています。一応いろいろと読んで、皆さんが読んで役に立つだろうなあと思うものを選んでいますが、あまり自信はありません。おもしろくなかったら、すみません。


12. 自尊感情について、筆者の方が「定まった定義はない」と言われていて、とても驚きました。先生は「自尊感情」という言葉をどういう意味で使っていますか?
  答:そうですね。実際、私自身が、自尊感情を持っているかどうかと問われると分かりません。というのは、私の自尊感情の多くの部分が、私を取り巻く他の人間のすばらしさに関わっているからです。例えば、ワイフがすばらしい(すてきなワイフがいる)とか、自慢の子どもがいる(優秀な子どもたちである)とか、いろいろと外国を旅行した(いろいろな人のおかげで外国でおもしろい体験をすることができた)というように、私の自尊心は、そこに影響するあまりにも多くの要因があるからです。私の自尊感情は、多く人ののおかげだと言うことだけは分かりまが・・・


13. いつから日本人は謙遜することが美徳として捉えられてしまったのか。
  答:うーん。おもしろい質問ですね。いつ頃からなんだろう。源氏物語の中では、すでに見られる気がするから、その前なのでしょうね。すみません。今度考えてみよう。。


14. 最近ニュースでも報じられていますが、教師の問題行動について、先生はどうお考えですか?
  答:私は、マスコミが取り上げるような教師の問題行動は、あまり問題にしていません。というのは、何しろ、小・中・高の教員の数は、全国で100万人もいるのですから、数人、数十人の特別な行動をする人がいても当然、誤差の範囲だと思っているからです。教員だから、特別だと考えるマスコミの取り上げ方が問題だと思っていますよ。


15. 先生の“プライド”とは何ですか?
  答:場面によって、相手によって変わります。人間は、人を殺さないと生きてゆけない状況になったら殺すかもしれません。そんなときはプライドもなにもありません。いま、アンノンに平和に暮らしているので、何となく、他の人より優越だと思えることをプライドだと思って生きている気がします。大学の教員であることにプライドを持っていても退官すれば、なくなります。そう考えると、私のプライドは、私であることしかなくなります。私が私であることをプライドにしなくては・・・。


16. 先生はこの本で述べていることで、どういった考えがいいと感じましたか?
  答:一応、いろいろなデータを示していることです。それを基に論じているところがいいですね。元にまあ、そのデータが適切であるかは別としてですが・・・


17. 川島先生に質問:私たち日本人は,文化として「遠慮」というものが大きいと思いますが,これから日本がイギリスやアメリカの文化を取り入れたとして,今より開放的に自分を誇りに思うことが認められる国になると思いますか?
  答:それは、なるかもしれません。でも、それが正しいかどうかは分かりません。また、それが良いかどうかもわかりません。


18. ゼロサム社会とはどのような社会のことを言うのですか?
  答:ゼロサムゲームは、なんらかのゲームのような状況で、勝つ人がいると負ける人が必ずいる状況を言います。競馬やパチンコのような状況です。そう考えると、ゼロサム社会は、競争社会のような、勝ち組がいると負け組もいるような社会です。みんなが勝つということがない社会だとも言えます。


19. 日本では「あなたは幸せか」という問に対して「とても幸せ」答える子どもが少ないのは何故だと思いますか?
  答:競争社会では、勝ち組にならないと幸せとは言えません。そのために、少数の勝ち組になる確率が低い社会では、子どもが幸せになれる確率が低いと答えるのは当たり前だと思います。


20. 中学生ぐらいになると授業中の発言が減ります。特に手を挙げる人はかなり減ってきます。発言を促す、手を挙げられるようにしていくためにはどういった取り組みがあるでしょうか。何か案があるようでしたら教えていただけると幸いです。
  答:基本的には、生徒が「間違ったら恥ずかしい」という気持ちをなくす方向で教師が接することだと思います。そのためには、まず、①間違ってもかまわないから手を挙げましょうと言語化し、間違ったとしても手を挙げたことを②褒めることを地道に続けるしかないと思います。他の行動もそうですが、行動としては小学校の段階で教える内容だと思います。しかし、それができていないのであれば、中学校でスモールステップでの強化を続けるしかないとお思います。


21. 前半で書いた「彼」についてですが、今後どうやって付き合っていけばいいでしょうか。わたしたちとしては、彼自身の今後も考えて、少し考え方を広げてほしいと思っていまず。もう少し「自分」ばっかりにならずに他のことにも目を向けられるように、しかも彼のセルフ・エスティームをそこまで傷つけないようにしたいのですが、どんな話をすればよいでしょうか。それとも、今思っていることをそのままぶちまけでも良いのでしょうか。内輪もめの話で申し訳ないですが、よろしくお願いします。
  答:大人になってから性格のようなものを変えようとするのはとても大変です。問題を指摘されると人間は誰でも傷つきます。ですので、傷つかないように相手の欠点を指摘するのはとても難しいことです。しかし、少しずつ柔らかく言うことはできます。一度にその人に忠告したり、指摘するのでなく、ケースに応じてその場面で、「そうね、だけど、それは、ちょっと~・・・私は、思うんだけど」などのように、少しずつ、言うことと、その人が尊敬している人がモデルとなって、「○○先輩なら、こう言うかも」というような言い方をするしかないと思います。大人を変えるのは、それを身につけてきたくらいの時間かかります。


22. 最後の最後に州島先生に質問だが、自分がどうしても理解ができないような文章で構成された本があり、それを読まなければならないという状況に出くわしたら、どう対処されるかお聞かせいただけるとありがたいです。
  答:うーん。授業の課題のような本なら、しょうがないので、とばし読みをして、読みこなしている人の意見を聞いたり、関連書を調べたりするのがいいと思います。
他の場合も同じように、その著者のことを調べたり、関連する本を読むのがいいと思います。

23. 今回述べたのはあくまで例の一つに過ぎないが、このような実践のなかで理想のセルフ・エスティームを構成できれば素晴らしいと思います。ただ、全てのセルフ・エステームが均一化された場合、個性化という側面は無くなってしまうのではないか?という疑問が最終的に生まれた。この疑問を解決する能力を私は現在持ち合わせていないが、カワティ先生がこの疑問に答えてくれればと思う。
  答:全てのセルフ・エステームが均一化された場合、確かに、個性が少なくなることはあっても、個性化という側面は無くなってしまうことは、無いと思います。というのは、セルフエスティームか均一化され、誰もが同じことを同じように自慢に思っていても、一人一人の出会う状況過去となるので、全く同じにはならないからです。それが、積み重なって個性化が起きると思います。まあ、実際は、セルフエスティームが均一になることはないと思いますが、価値観が同じ方向に向く(戦争のようなとき)ことはあるかもしれません。

質問と回答:発達と教育A (水) 101110 発達障害とことばの相談 後半

2010年11月10日 | Weblog
1. 先生は、なぜ海外に興味を持つようになりましたか?きっかけを教えてください。
  答:始めて海外に行ったのは、留学でイギリスでした。その時にカルチャーショックをうけました。その後、子ども達を連れて、アメリカに2週間(長男が中学生)、ヨーロッパに1ヶ月(長男が高校2年生)の車で、その日の宿を決めずに放浪した旅をしてから外国旅行にはまりました。その後、家族だけでなく、学生を連れて同じような旅をするようになりました。

2. た、年を重ねるにつれて海外で「感じる」、「思う」ことに何か変わりはありますか?
  答:それはありますが、歳をとったからと言うよりは、経験によってのような気がします。特に、最近は食事が肉料理が多くて困ります。出来るだけ、魚料理や脂っぽくないものを探して食事をします。その他に感じるというより思うことは、リタイアしてからどこで過ごそうかを考えることがあります。今は、リタイアしたら、とりあえずポルトガルかカナリア諸島に何ヶ月かは以降と考えています。


3. 先生が心理学に興味を持ち始めたきっかけは何ですか。
  答:私は、父と母が幼稚園をやっていたので、乳幼児・児童心理学を勉強したいと考えて大学院に行きました。そこから、大学に就職しより広い分野での興味を持つようになりました。

4. 日本ではまだ言語聴覚士(ST)はまだあまりなじみのない職業ですが他の国ではどうなのでしょうか?
  答:さあ、どうでしょうか。しかし、アメリカでは特別支援学校では、言語療法をする人がいることは聞いています。


5. P.S.先生、僕のマインドマップと日記についての自己肯定感を育てる、という案に対する意見ほしいです。先生は、これで自己肯定感を育てられると思いますか。
  答:いいですねえ。心理学では、50年くらい前から、セルフカウンセリングの一つとして日記による方法を主張している人がいます。あなたのマインドマップは、それを一歩進めたような形ですね。また、交換日記のような形で、カウンセリングを行っている人もいます。今なら、携帯のメールでも出来るかもしれませんね。


6. この本を選んだ理由はなんですか?
  答:何冊か読んだ、発達と発達障がいに関する本の中で、わりと読みやすく皆さんに役に立ちそうだと思ったからです。

7. 学校現場で発達障害の子どもが居たとして、他の子どもたちにどのようにその子のことを説明しますか?
  答:それは、子どもと母親の対応の仕方によります。私の知っているADHDの子どもでは、小学生の高学年になった時に、「あなたは脳の病気で、そのために、目に入ったことや気がついたことをすぐやってしまうの、だから、ゆっくり考えてみましょうね」などと母親が言っているのを聞いたことがあります。その他にも、いろいろな言い方がありますが、子どもが何らかの形で、自分の特別な状況を知ることは大切だと思います。

8. 言葉を使う練習としても、いい人間関係を構築するための手段としても、会話ってとても大切だなあと思ったのですが、川島先生が普段会話する中でなにかこれだけは気をつけようなどと思ってらっしゃることはありますか?あったら教えてください。
  答:私は、あまり気をつかっていません。というより「正直が最高の策略である」と思っている部分があるからです。しかし、時々、余計なことを言ってしまったなあ、と後悔することもあります。できれば、余計なことを言わない人間になりたいと思っています。

9. ところで。私は競技の関係でヨーロッパや北アメリカの田舎に毎年行っていたのですが、先生もご旅行なされると言うことで、次に行きたい国はどこですか?また、今まで行った国でこの国は良かったというところはありますか?またそれはなぜですか?読書レポートとは全然関係なくてすみません。ちなみに、私は行ってみたい国はスペインで、良かったなと思う国はオーストリアですかね。いやどの国も結構好きなんですけど、オーストリアはドイツよりもおおらかで明るい人が多くて、他の国よりも天気の良い日が多いから。また晴れた日の山と空のコントラストが最高にきれいだからです。
  答:オーストリアもスペインもいいですね。オーストリアは、確かに、ウイーンはヨーロッパで一番落ち着いていて生活がしやすい気がします。町中も、あまり危ない場所がないし(これが一番重要かも)歴史的にもきれいなところが多いし人々が安定して暮らしている雰囲気がありますね。私も、また行きたいです。ドイツは、やはり昔の西側と東ドイツとでは、今でも差があるような気がしますが、もう3年前にいったきりなのでわかりません。最初にドイツに行った時は西ドイツからベルリンまでトランジットでドライブをしたのですが(1989年)いろいろひどい目に遭いました。スペインは、南と北と東では、とても異なっています。日本の人は南地方しか行かないことが多いし、スペインは暖かいところだと思っていますが、北側の大西洋側は8月にヒョウにあったことがあります。また、サンティエゴデコンポステーラに向かう巡礼の道にそったところやサンタンデールなどは避暑地であり、とてもヨーロッパ的なきれいなところです。前にも書きましたが、私は、リタイアしたらポルトガルに行こうかと思っていますよ。あの素朴さが好きです。


10. ここでかわティに質問があります。かわティは「自分、変わらなきゃダメだな」って思ったことはありますか。それはいつですか。また、どんなことをして変えてがきましたか。
  答:私は、あまり~しなきゃいけないと思うことが少ないです。だから、だらしないのかもしれませんが・・・~しようとを思って生きていることの方が多いです。でも、熱中しやすくさめやすいので、いろいろなことに興味があります。

11. 先生は、海外に旅行に行ったとき、食べ物が合わなくて困ったという経験はありますか?
  答:ありますあります。フランスの田舎ではレストランのメニューが手書きのことが多いので、適当に頼むとなんだろうと思うような味付けのものが出てきます。後は、お酒で流し込んで我慢をします。でも、一応は、牛肉か鶏肉かサカナかなどは、辞書を引きながら注文するので何とかなることが多いです。

12. また、今まで行ったことがある国で、一番お勧めの国はどこですか?
  答:これは、いつもですが、あなたがどんな人かがわからないとオススメもできません。しかし、まあ、始めは英語の国の方が無難でしょうね。

13. 提出レポートは、裏表の両方に印刷してもよろしいですか?
  答:もちろん、いいですよ。

14. 障害というのは生まれつきのものだけなのでしょうか。育て方のせいで発症してしまう障害というのはあるのでしょうか。高熱を出したとかいう場合のほかに、です。おじいちやんの介護のために子どもと話さずにきてしまって気付いたら全く話さない子になっていたという話がありましたが、これは赤ちゃんの頃に話さなかったから発症してしまった自閉症だったのでしょうか…?
  答:いや、それは自閉症ではありません。しかし、自閉症に似たような症状になることは考えられます。遺伝と環境は、そのどちらが大きく影響するかですが、状況によっては環境だけでもかなり社会的に困難な状況になることもあります。

質問と回答:生徒指導概論A(木)101104 メディアに心を蝕まれる子どもたち 後半

2010年11月04日 | Weblog
1. 今後予想されるメディアの危険性
  答:今後の方向としては、テレビが双方向性になったりといように、現在以上にインターネットを多くの人が使うという状況になるとおもいます。双方向性になると、悪意のある情報も、より容易く広く流れると言うことになります。現在のメディアの危険性も、多数の人間に一度に情報が広まることの欠点です。

2. 子どもにパソコンを使わせる時期は、いつ頃がベストでしょうか?
  答:使う内容と状況によります。何か調べるためやゲームをするのであれば小学生でもいいと思います。ただ、その場合でも親ができるだけ、関わり一緒にすることが望ましいと思います。保護者や教育者として一番まずいのは、物や機械だけを与えて、あとは自分でやりなさいと言う態度がいけないのだと思います。関わっていれば、危険なサイトなども教えたり禁止することが可能だと思います。


3. 好きなアーティストは誰ですか?
  答:今、好きなアーティストは、ディープフォレスト、エニグマです。ヘイリーなどの女性歌手も好きです。若い頃は、ビートルズやビリー・ジョエル、スティービー・ワンダーが好きでした。その後は、イエスやキング・クリムゾン、エマーソン・レイク&パーマーなどのプログレッシブ・ロックにはまっていた時代もありました。

4. 小中学生に携帯やパソコンを持たせることについてどのように思っていらっしゃるでしょうか。自分はいらないと思います。
5. 小学校の授業では、インターネットを利用した授業がありますが、川島先生は、児童にとってインターネットを経験させる時期として適切だと思いますか?・先生は携帯電話をどのようにお考えですか。
6. 子どもが携帯電話を持つことについて、どうお考えですか?
  答:授業中にも話をしましたが、インターネットも形態も、いらない子どもの状況であればいらないと思います。しかし、どの子どもも必要がないと決めてしまうのはおかしいと思います。というのは、携帯は遠くの学校に通っている場合などは、親としては心配なので連絡がほしいと思います。ただ、その場合でも、親はその使用状況をチェックする必要があると思います。そして、個別に利用しても良い内容をルールとして約束する必要があると思います。また、登下校が時間のかかる子どもや障害などを持つ場合などは、どこか途中で居場所を確認したい気もします。そのように、まとめて決めてしまうのでなく、個別に対応する必要があるのではないでしょうか。私の知り合いは、中学校に登下校が遠いので例外を認めてもらおうとしましたが、一切認めないとのことでした。すべての子どもをそのように疑ってかかる必要はないと思います。

7. 最近、寒いですが、先生はどうやってこの寒さを乗り切っていますか?
  答:私は、部屋で起きている時はストーブと加湿器をかけますが、寝るときのために、毎日布団乾燥機をかけます。寝る時に、ほっかほっかで暖かいですう。

8. 日本から少年犯罪はなくなると思いますか。
  答:大人の犯罪が無くならなければ、無くならないと思います。子どもはその時代の子どもが悪いのではなくて、その時代の大人が問題だと思っています。

9. 川島先生は、ご自身のブログの活用の仕方について、どう思われますか?
  答:このブログは、いわゆるブログではないと思っています。私は、他にも個人的なブログを持っています。しかし、たまにしか更新しません。というか、他の人が読んで役に立つ可能性があるような内容を書くことにしています。活用としては、旅行記などは、自分自身でどこへ行ったのかの記録のようなものです。基本的に内容は自分の覚え書きのようなものになっています。あまり、他の人とのコミュニケーションを求めることはありません。


10. 授業でインターネットを使用するシステムをどう思いますか。
  答:いいと思いますよ。大人が使用して便利であれば、子どもにも教えて当然だと思います。教育場面とは、子どもを大人にするために過程だと思っています。ですから、子どもが内容を理解し、ついていけるのであればかまわないと思います。


11. ネットには「フィルタリング」というものがありますが、どの程度閲覧をブロックできるのかご存じですか?
  答:フィルタリングのソフトと使用する場面で異なると思います。例えば家庭での使用であれば、開いては困るホームページを登録しておいて開かせないようにしたり、逆に、特定のホームページしか開かないように設定することができます。さらに、そのページを検索して特定の言葉や映像(例えば、アダルト、殺人、麻薬、裸の映像:肌色が多いなど)を含んでいた場合にブロックすることも可能です。しかし、子どもの方も、何とか見ようと考えるでしょうね。


12. 先生は”インターネット社会”と聞いてプラスのイメージを持っていますか?マイナスのイメージを持っていますか?
  答:もちろん、プラスのイメージです。

13. 普通の学校にはどれくらい、何らかの特別ルールが学校生活に影響を与える宗教に属している生徒がいるのでしょうか。
  答:さあ、どうなんだろう。しかし、かなり多いのではないかと思います。エホバの証人は、日本の中だけで20万人以上いるそうです。

14. フィルタリングソフトは、世界中で活用されているものか?そのソフトは、インターネットの普及に合わせて早期に活用できなかったのか?
  答:それは、無理でしょう。世界中には、いろいろな価値観を持った人がいるのですから、


15. 乳幼児期に2種類以上の言語を聞いていた場合、どのような言語能力が身につくのでしょうか。P57での「一般的な言語の獲得」から疑問に思いました。
  答:日常的に2言語以上を10歳近くまで使用するという完全なバイリンガルの子どもは、同一の脳の部位を両方の言語し使用するときに使い、10歳以降に2種類以上の言語を覚えた場合は、別の場所を使うという研究があります。乳幼児期だけに(5歳くらいまで)2種類以上の言語を聞いていても、表面的には、あまり影響がないような気がします。しかし、言語の問題よりも内容や与えられ方によっては影響すると思います。


16. 先生は「インターネットコミュニケーション」を利用することについて賛成ですか?
  答:もちろん、賛成です。危険性は危険性として、それを防ぐ方法を大人が知らないというのが問題なのではないかと思います。


17. 先生は1日どれくらいインターネットを使いますか?
  答:使わない日もあるけど、平均して、2時間から3時間かな。

18. 先生はご自分のお子さんにはどのようなメディア対策をしましたか。
  答:私の子どもが小さな頃は、まだインターネットがなかったのです。中学生からはパソコンを与えました。しかし、インターネットにつながったのは、子どもたちが大学生以降だったので、特に何も考えませ、んでした。

18. 〈質問…というかお願いです〉毎回の講義で行われる小テストがありますが、これから授業中ではなく自宅での宿題ということにしていただけないでしょうか?
講義の最後の10分程度でプリントを埋めるように慌てて書いても、何も頭に残らないと思います。授業中は先生のお話を聞くこととノートを取ることにしっかりと集中し、自宅でじっくりと教科書や資料、ノートと向き合いながら考えて取り組みたいです。ぜひご検討をお願いします。
  答:確かに、そうですね。私としても、その状況によってと思っています。20分以上テスト時間がとれる場合は、その場での解答をしてもらいたいと思います。章によっては、内容的に説明の時間が余りかからない章もありますから・・それと、私としては、その場で提出してもらうことで出席も兼ねようと考えているのです。


19. メディアの広がりによって、失われたものについて書かれていますが、テレビやインターネットの広がりによって子どもたちが得たものはあると思いますか?
  答:直接的な影響よりも間接的な部分が多いと思います。メディアの広がりが、大人に影響を与え、そこから子どもが影響されると言うことです。親が興味を持っている内容(例えば、音楽や俳優)には、子どもも興味を持ちます。さらに、メディアによって、よりおもしろい歌や遊び、さらには、「ことば」については、かなり大きな影響を持つのではないでしょうか。この本では、悪い影響しか書いていませんが、テレビの内容の言葉を最初に話したからと言って、悪いとは決められません。問題はテレビに子守をさせるなどのメディアへの依存のしすぎが問題なのです。母親と一緒にテレビを見て、楽しく、ことばを覚えるのはいいことだと思っています。まあ、この本は、自分の主張を通すために、悪い部分を強調しすぎているところがありますね。

19. 日本にはオウム真理教のようなカルト教団は多く存在するのですか?
  答:もちろん、かなり多いと思いますよ。実態はわかりませんが、仏教系、神道系、キリスト教系、その他などにに分けると仏教系の方が圧倒的に多いのでしょうが、どちらの宗教なのかわからないようなものもあります。授業中も言いましたが、教祖や創始者(その宗派の)が生きている場合は、強引な場合が多いのではないかと思っています。


20. 、とても想像できないようなおかしな事件が毎日のように起こっています。そういったことをメディアで多きく取り上げることによって子どもたちの心を蝕んでいく、とありますが世の中で起きている凶悪な事件を知ることは、子どもにとっても必要なことだと思いますか?
  答:心理学の研究で、凶悪な犯罪は伝染すると言われています。ですから、子どもが凶悪な犯罪を知ることは、かなり状況によると考えられます。それはメディアが発達していない時代でもいろいろな凶悪な犯罪がありましたが、一時的ものだったと考えられるからです。子どもの教育では、子どもの年齢や性別などの内的な条件と、それが与えられる外的な条件によって、適切な環境(情報やおもちゃなどの道具)があると思います。ですから、常に何でも与えればよいと言うわけではないと思います。


21. 毎回お答いただきありがとうございます。先生がプログを運営していらっしゃいますが、運営をしていて大変だと思うことはどのようなことですか?またこの著書の後半では筆者と五十嵐さんが居酒屋で飲みながらネットについて語っていますが、先生はお酒が好きですか?また好きでありましたら何を飲むか教えてください。
  答:このブログは、なにも大変なことはありません。回答するのにちょっと時間がかかることだけです。また、皆さんのレポートは、けっこう読んで楽しんでします。お酒は、つまみによって、何でも飲みます。よく訊いてくれました。食事の時の飲酒が主で、食事以外の時にはあまり飲みませんが、時々飲みます。飲むものは、食事の時は、焼き肉や焼き鳥なら生ビール、生牡蠣や刺身なら日本酒度が3以下の日本酒、しかし、トロやハマチのような油分が多いのなら辛めの日本酒、鶏肉の鍋なら焼酎それも乙類の焼酎がいいです。ビーフシチューやトマト味の洋風料理なら赤ワイン、バターを使った魚料理や牡蠣などは白ワイン、中華料理は紹興酒でお燗をした方が好きです。というように、なんでも飲みます。その他に、食後にはウイスキーやブランデーを飲みます。昨年行ったアイルランドの「コネマラ」というアイリッシュウイスキーは最高でした。また、食前や食事を作りながらは甘いリキュールを飲むことも多いです。9月に行ったエストニアの「バナタリン」はおいしいリキュールです。ラトビアの「ブラックバルサム」もいいですよ。


22. 近の報道は編集されていたり、報道する人や局の主義・主張が述べられていたりして事実をありのまま報道されていないと思う。編集については時間内に報道するなどの都合があることは承知しているし、個人の主義・主張を述べることによって国民的な議論を喚起できる可能性もあるかもしれない。しかし、このような姿勢は事実を伝えるという意味で、正しい姿勢であるのかどうか。
  答:正しいかどうかは、それを読む人、情報を受け取る人の問題でもあります。それらの情報を自分と反対の意見や嫌な報道がされたときには無視したり怒ったりします。例えば、赤○新聞と朝○新聞では信用度が違うかもしれません。受け取る側が、その発信者を無条件で信じることが間違っているのかもしれません。ですから、メディアリテラシーのように、常にメディアを批判的に見ることを学ぶ必要があるかもしれません。そして、この授業でもそうですが、多くの知識を学ぶことでより客観的な情報についての判断ができるようになると考えられます。私は、学校教育、特に義務教育の役割の一つとして、与えられた情報を客観的に判断する態度を学ぶことの重要性を感じます。


23. 8章が良く理解できませんでした。ミハイル・バフチンの"対話的感受性に満ちた存在"という言葉。五十嵐さんの「自己テキストを毎日つづる行為によって自分を振り返ることができ生きる根拠を問い直す」というのがどうも、しっくりこないです。全体の流れとしても、何故最後は対話で終わってしまうのか、しかも大人とネットコミュニケーションの関わりのまま。少し疑問が残ります。もっと考えて読めば、関連性がわかったのかも知れませんが。
  答:確かに、わかりにくいですね。バフチンは読んだことがないのですが、ドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟における作者と主人公の対話をいっているのではないかと思います。ネット上で、自分とは何なのかを考えた時に、どこに自分がいるのかを問い続けないとわからなくなることがあるような気がします。我々は自分自身との対話の中で生きているとも言えるかもしれません。よく、わからなくてすみません。