かわティブログ 「発達と教育」と「生徒指導概論」

  平成24年度後期のシラバスは10月3日にあります。

質問と回答:生徒指導概論B(水) 20130123 子ども虐待 討論

2013年01月23日 | Weblog

 これで,生徒指導概論Bの受講生は,すべての課題が終わりました.お疲れ様でした.
 皆さんは,これから,採用試験や面接などで,何度も討論や面接をすることになると思います.その時は,この授業での討論の内容をもう一度読み直してみるといいと思います.面接に対しても課題の本を読み直して行くと役に立つと思います。また、集団討論などでは、この授業の内容をもう一度復習することをお勧めします。


1. 好きな人に嫌われるのが怖いです。どうしたらいいですか。
   答:そうですね.私も怖かった時期もありました。でも,逆に別れてしまえば、その人のこと考えてしまうという束縛から逃れられるということにもなります.心理学の実験で,嫌われるのが怖いと考えている人は嫌われる,というのがあります.また,特定の人との関係を気にしたり,嫌われるのが嫌だと思わない人ほど,好かれる傾向があるという研究もあります.さらに,その人が,しっかりと自分のやるべきことをしていたり,楽しそうに毎日を暮らしている人は、嫌われることが少ないという研究のあります.そう考えると、嫌われたくない人は,自分のやるべき仕事をやり,楽しそうに暮らしている様子を相手に示すことが必要だということになります. 確かに,充実していて,楽しそうにしている人には近づきたくなりますよね.嫌われたら怖いのであれば、あなたが楽しい毎日を送っていることが、相手の人にわかるような生活をしましょう。そうすると、きっと向こうから近づいて来てくれますよ。


2. 初対面の人と仲良くなる方法を教えてください。
   答:初対面はあんまり大切ではないですよ.初対面でうまくいきすぎて,その後に,会ったときに,なんだ,実はこんな人だったのだとがっかりされると逆効果ですからね.初対面では,適度に自分らしい様子を見せられればそれでいいと思います.仲良くなるということを心理学で分析すると,自分のこと,プライバシーなどを話せるようになるということになります.ですから,仲良くなるためには,適度に,相手に自分のことをいやがられない程度に話をすることが大切です.でも,自己開示をしすぎると逆に嫌われます.あくまでも,適度に,自分の話をさらっとすることが大事です.


3. 直接手をあげていなくとも、体罰だといわれることをどう思いますか。
  答:虐待と同じで、心理的な体罰とも言えるものがあると思います。嫌みを言ったり、竹刀を持って脅したり、直接に身体に触れなくても十分体罰はあり得ると思います。結局、子どもを扱うのに、体罰だけでなく、脅しなどの圧力をかけるのは、間違いだと思います。何度も、、いっているように、悪いことをやめさせることは、何も教えることになっていません。悪いことをしないことが良いことだということを、褒めたり、認めたりして教えるのが正しいのです。そう考えると、体罰だけでなく、叱ったり、おこったりすることも必要ありません。

4. 川島先生は、体罰はあっていいと思いますか。また、体罰を肯定することにおいてどのように考えますか。
  答:なんで、こんな質問が何度も来るのでしょうか。授業中にも話したこととこのブログを遡ってみてください。でも、答えます。人間は、ついつい、目の前の困ったこと、悪いことをやめさせることが子どもを教育することだと考えてしまいますが、それは、教育しているのでなく、大人のいうことをきかせているにしか過ぎません。いうことをきくことが正しいかどうかは、わかりません。大人や教師が常に正しいことをしたり、言ったりしているとは思えませんから・・・


5. 先生はご自分のどんなところがお好きですか?嫌いなところもあったら聞きたいです。
  答:好きも、嫌いもありません。自分の性格や行動には、そんなに自信がありません。でも、これが自分なのだという部分は持っています。


6. 4月になったら先ずしたいことはなんでしょうか。
  答:新しい、職場での仕事のための、新しい形式での授業の準備をしたいと思っています。


7. 日本での幼児に対する性的虐待の存在を認めていくためにはそれに対する考え方の変化が必要だと思いますが、そのための手立てとしてどのような方法が有効か、先生のお考えをお聴かせ下さい。
   答:結論から言うと,子どもについての考え方が変わらないと・・・ということだと思います.一人一人の子どもが,その親のものであるという,ミーイズム(プライバタゼーション)のような,個人が勝手に子どもを教育しているのだという考え方がある以上,虐待はなくなりません.これは,性的虐待についても同じことが言えると思います.自分の欲求から出た行為を社会の宝である子どもを対象としてしていることへの罪悪感が生じないと無くならないと思います.ただ単に,子どもの将来を考えていないとか,子どもを傷つけているということに気がつかないということではなく,子どもについての価値観や偏見が無くならないと解決できないと思っています.


8. 春休みに兄の住んでいる北海道へ行こうと思っています。どうせ行くなら、と思い、1週間ほど北海道を1人旅しようと考えているのですが、もし川島先生のおすすめの場所があるのなら教えていただきたいです。
   答:いいですねえ。私も、北海道に行きたいです。北海道のどこへ行くのでしょうか。お兄さんは札幌なのでしょうか。北海道は広いですからね。一週間だと、南か北か、東か、中央かのどれかでしょうね。私は、冬なら釧路や知床半島、網走の流氷を見に行ってみたいですね。でも、春休みで3月だと、まだ、どこも雪だらけですね。そうそう、長野の人は、カニは全て冬のものだと思っているようですが、北海道の毛ガニは、3月くらいから7月くらいが旬ですよ。春の毛ガニは安くておいしいですよ。


9. 川島先生は今年で定年ということで、今後はいろんな所に旅行に行くと聞きましたが、具体的にはどんなところに行くつもりですか?
  答:それが、だめになったのですよ。と言うのは、結局、定年後の再就職をすることになってしまい、当分、今までとほとんど変わらない生活をすることになったのです。でも、大学なので休み期間があると思うので、今年は、マディラ島かアゾーラス島に生きたいと思っています。



 ●全ての討論が終わりました。お疲れ様でした。以下は、生徒指導概論Bの皆さんの感想の抜粋です。

1. 討論すべてを終えての感想としてはグループの人ほとんどが喋ったこともないような人なので初めは緊張したが徐々に慣れてきてみんないろいろな意見を出していけるようになった。このようなグループ討論は将来教採などでも役に立っと先輩から教えてもらったので実に有効的に活用できたように思う。他の人の意見が自分の身になればこの討論が本当に意味のあるものへと変わったと言えると思う。これからも努力していきたい。お疲れ様でした。


2. たった6回の討論だったが、この討論で得られたものは数多くあった。私は2年から4年生という学年を超えた形で討論をしたことが一度もなかったので最初のうちはとても緊張した。しかし先輩方の支えもあって回を重ねるごとに自分の意見を言えるようになった。また先輩方の意見の話し方、討論の進め方もとても上手で、勉強になった。例えば、「○○さんの意見に付け加えて、」など、相手の意見を:尊重しっっ、自分の意見を言うことである。私は自分の意見を言うので精いっぱいだったのもあって、相手の意見を聞いて付け加えたり、反論したり、疑問点を挙げるなどといったことがあまりできていなかったように思われる。これからの課題として、一方的に発信するのではなく、相手の話も聞き入れてそこから話を広げるような話術を身につけることを挙げたい。そのためには討論など人と話し合う機会を数多く経験することが大切だと考えられる。


3. 6冊の本を読み、6回の討論を行った中で、教育に関する諸問題にっいて今までよりも知識的に深く理解することができたように思う。また討論ということを行う中で、自分にはない考え方や見方を知ることができたのは非常に有意義であったように感じる。しかし、残念ながら私は自分の意見というものをしっかりと持ってそれを発表するようなことがあまり得意ではなく、この授業の中で行われてきた討論の中でもそこまで積極的に発言を行うことができたわけではないように思う。ただ、全く自分の意見を述べないのではなく、多少は自分なりの意見を考えて発現できたことは前進だったのではないかと感じている。これからもこのように討論やディスカッションを行うような機会は教育実習や採用試験など非常に多くあるだろうと思う。今回の経験を踏まえて、そのような活動により積極的に参加していくような姿勢を作っていきたいと思う。


4. 後期にわたり、固定化されたメンバーで討論を行ってきたが、本当に私にとってためになる機会であった、自身の実体験や育ってきた環境がそれぞれ異なるから様々な意見が出た。その意外性も感じたし、「こんな考え方もあるんだ」と驚きや感心したこともたくさんあった。最後、みんなひとり一人感想を言ったが、いろんな考えを持つ人と意見を共有できることで自分の考え方が刺激されたとされる人や、自分の意見をみんなに伝えることの難しさを痛感したといった人も言った。私も、一つの題目に対してみんなが「なるほど」と思える発言にするにはどうしたらいいかという自分の課題にもぶち当たったし、話下手だなと知ることができた。いろいろな意味ですごく価値のあった討論であったし、仲間も最高であったので、この授業をとって本当に良かったなという思いでいっぱいである。ありがとうございました.


5. 最後に、すべての討論を終えての感想を述べます。生徒指導概論の講義を受け、本を読んでみて、私は教育についてまだ知らない事だらけなのだと感じました。発達障害やいじめ、虐待、教育格差の問題など、教育の現場はそう甘くはないようです。本を読んだ後に討論をすることで、自分の中で整理しきれていなかったことを噛み砕いて理解することができ、また新しい考え方を得ることができ、一回一回の討論が新鮮でした。本の内容とは別に、違う専攻の先輩とも交流することができ、教育実習で得た経験談や柔軟な考え方など見習いたいと思うこともいくつか感じることのできる有意義な時間になりました。後期の一番初めは5冊も読んで何千字も書いて討論もするなんて私にはできないと思っていましたが、終わってみると早いものでした。この講義は今まで受けた講義の中で一番今後のためになったと感じています。同じ教育者を目指す仲間と教育について語ることができて本当に有意義な時間を過ごせました。


6. 率直、私は討論は苦手である。しかし、この講義の時間の討論はとても面白かった。なぜなら、自分の頭だけでは考えられないような意見を沢山聞くことができたからである。一人で考えていても、どうしても偏った考えしか浮かんでこない。しかし他の人の意見等を聞くことで、また違った視点から物事を捉えることが出来た。そして、自分の思ったことを言葉で相手にわかりやすいように伝える練習にもなった。とても楽しかった。


7. 長く討論をしてきて、一番思うことは様々な視点から物事を考えられるようになったことです。今までいじめ問題や数多くの教育問題について私は、人と話し合う機会がなく自分の考えのみで生きてきた。しかし、討論をしてみて「そんな考えもあるんだな」、「そういう捉え方も出来るんだ」など多くの発見がありました。この経験を大切に、これからも様々なことについてたくさんの人と話し合いたいと思いました。そして、柔軟な考えと色んな視点から物事を見っめることができる教師になりたいと思いました。


8. 本を読み、その意見を交換するのを最初はあまり賛成できなかった。別に自分の思ったことを人にいう意味がないと感じたからだ。しかし、実際に意見を交換すると、自分の違う観点から本を理解している人がほとんどでとても感動した。知識があまり無い分、少し知識のある人からの発言であったり、さまざまな体験談であったりその内容は様々であれ私にとってとても貴重な討論の場であったなと感じている。ありがとうございました。

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