かわティブログ 「発達と教育」と「生徒指導概論」

  平成24年度後期のシラバスは10月3日にあります。

質問と回答(生徒指導A 081126)メディアに心を蝕まれる子どもたち 後半+遅れたレポート

2008年11月28日 | Weblog
1. 先生はこの本をなぜ選んだのですか?
 答:生徒指導の中で、考えなくてはならない題材でありながら、なかなかこれが正解というような答えのない課題が含まれていると考えたからです。しかし、実際は、メディアだけの問題でないことが判りますね。

2. 私は、どうして○○は起こったかのような結果に対するいろいろな原因を探るのではなく、このような、原因が何かあって様々な結果をそこに起因させるような書き方は、みんなそれだけが原因であると言われているようで基本的に好きではないのですが、先生はこの本をどのように捉えましたか。
 答:確かに、先に原因を持ってくると、こじつけになることが多いと思います。そして、実際には、一つの結果に多様な要因が影響しているのが現実でしょう。私は、メディアの問題も含めて、家庭でのしつけや親子関係全体を考えることが出来たらと思っています。

3. 子どもに携帯電話を持たせるということについて、先生はどう考えますか?
4. 最近では、子どもは小学校から自分の携帯を持っていたりしますが、先生はそのことについてどう考えていますか?
 答:他にも書いていますが、携帯を持つことがすべていけないとか良いとかは言えないと思います。子どもの環境や親子関係によって、違うのだと思います。

5. 子どもたちのインターネットの利用法についてどう思いますか。
6. 先生は、子どもたちのインターネットの使い方に対してどのような意見をお持ちですか。
 答:これも、子どもや家庭の状況によると思っています。親がそれを材料に子どもとどのように関わるかで意味が違ってくると思います。

7. 先生もネット上に悪意のある言葉を書き込まれたりした経験はありますか?またもしあれば、そのときどのような対応をしましたか?
 答:以前、車のことで、自分の車の状況を情報として故障した時のことを書いたところ、そんななはずはない、この車はそんな簡単には壊れないと言って、お前は嘘つきだと書かれたことがあります。人間は、自分の経験以外のことを肯定することがなかなか出来ないようです。その外にも、ルーマニアのホテルをトルコの旅行会社に直接予約をして、予約を取り消したのにクレジットカードが落ちてしまい英語とドイツ語で書き込みをしたことをネットに書いたら、日本の旅行会社に頼まないから、お前が悪いと書かれたことがあります。それも日本の旅行会社で、できなかったのでトルコの旅行会社に頼んだのです。その時も、自分の範囲内でしかものを言わない人が多いのだなあ、と感じました。

8. 先生が考えるネットコミュニケーションのメリットとデメリットは何ですか?
 答:ネットのメリットとデメリットは、ちょうど車に似ています。使うと便利だけど、健康に悪いし排ガスも出ます。しかし、身障者や地方での母親にとっては、無くてはならないものだし・・・・ネットも、ネットに頼りすぎるとデメリットが生ずるけど、便利なことは確かです。ネットコミュニケーションも、頼りすぎるとマイナスの側面が出てくる気がします。


9. 学校現場に身を置く教師が、家庭における子どものメディアと接する時間を制限したりする働きかけは可能でしょうか。効果的であると思いますか。
 答:情報として、テレビを見過ぎると、悪影響があるなどのことは伝えることが出来ると思いますが、家庭のルールに口を挟むのは難しいですが、あくまでも教師は情報として伝え、親に判断を任せることになります。


10. 先生は一日何時間テレビを見ますか?
 答:私がテレビを見るのは、一週間に1時間くらいです。でも、この2週間は全く見ていないです。

11. 先生は自分の子どものテレビ視聴に関して、制限を設けていましたか。
  答:(再掲)子ども達に対しては、テレビ番組表を見て、見たい番組を決めて、一日1時間程度で、その番組を見終わったら消すということを決めていました。一つの番組をみて、続いてだらだらと見ることがよくないと考えていました。すべてのテレビ番組ががいけないとは思いませんでした。単なる、時間つぶしになっていることが良くないのではないかと考えていました。子ども達は、どの番組を見ようかと考えていましたよ。そして、兄弟で協定を結んで協力していました。


12. テレビが視聴率主義の傾向に走っている現在、それを抑止する方法はあると思いますか。私は正直視聴率なんて気にすることの意味が分からないのです。全世帯に設置しているわけでもないし、数値の変動なんて当てにならないと思います。
 答:視聴率は統計的に推測されるデータです。統計的には正しいのかもしれません。しかし、それを基準に内容まで決めてゆくことが間違っているとは思います。

13. 価値観は共有することができますか?
 答:どのような価値観が判りませんが、例えば、宗教の教えのような形で共有することは可能だと思います。

14. 高機能PDDの行動特徴としてコミュニケーションの障害が挙げられていましたが、他人と関わりたい、良い関係を築きたいという願望はあるのでしょうか。私は当然あるのだと思っていますが、それだと他者との関係が悪くなったら本人も傷ついてしまうと思います。それでは悲しいので、なんとかしたいと思いますが、どうすれば良いのでしょうか。
 答:高機能PDDは、他人と関わりたい、良い関係を築きたいという願望が無いのが特徴だと思います。ですから、あまり傷つくことがないのだと思います。その代わり、それがきっかけとなり、他者からのいじめなどの2次的な問題が生ずことが問題となるのです。


15. 最近異様に肩が凝って仕方ないのですが、肩こり解消になる運動みたいなものを教えてください。
 答:私も肩こりがひどい時期があったのですが、枕の高さが問題だと聴いて、座布団とタオルで微妙に調整したら、意外に一週間くらいで直りました。後は、肩の運動かなあ。


16. 新興宗教についてどう考えますか?興味を持ったことはありますか?
 答:私は、宗教は、教祖が生きている宗教は、教祖の利益のために存在するものだと思っています。ですから、新興宗教には興味がありません。


17. イルミネーションがきれいな季節になりました。先生はクリスマスをどのように過ごしますか?
 答:先日、南長野運動公園に行ったら、ひっそりと、イルミネーションがあって、なかなか良かった。私のクリスマスは、24日から26日まで、東京農工大学で集中講義です。世の中が浮かれているときに、ちょっと、つらいかも。


18. 女の子だけでヨーロッパを旅するとしたら、どこがいいと思いますか。また、滞在日数はどのくらいがいいですか。
 答:そうですね、複数で行くなら、どこでもいいと思いますよ。危険なのは、大都市です。田舎へ行くほど、安全度は高くなります。また、旅の仕方によってどこが良いかも決まります。重要なのは、どこに宿泊するかです。宿を決めて旅をするのか、行き当たりばったりに旅をするのか、レンタカーを借りるのか、ツアーなのかなどで異なります。私のお薦めは、「コンチキツアー」です。
http://www.jstgroup.com/contiki/index.html
娘も、15年くらい前にヨーロッパ2週間に行きました。ヨーロッパに行くための航空券は別ですが、それ以外は安いと思います。

19. 川島先生が好きな俳優(女優)さんは誰ですか?また、どこが好きですか?
 答:そうですね。「プリティ・プリンセス」や『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイかな。背が高くて長い髪の毛の女性が好きです。


20. テレビにしてもネットにしても、多くの情報を手に入れるだけでなく、受け入れた情報の真偽性を確かめる、取捨選択する、批判的目線で見ることが必要だと思うんです。ネット右翼が増えた原因も、戦後の偏向思想の(反戦だとか…)ばかりしてきたことの反動だと(実経験的に)思ってしましまいます。教育にしても、今までのような片方の思想に偏る教育ではなくて、常に(子供達に)問題意識を持たせることが必要だと思うんですけど、どうでしょう?
 答:確かに、そう思います。子どもに答えを教えるのでなく、答えがいくつもある課題を与えるのがいいと思います。しかし、その一方で、子どもには、しっかりとした価値観を教える必要があります。麻薬はいけない、売春もいけないというような、理由無しに教えることも必要です。そして、なによりも大切なのは、大人が、多様な価値観を受け入れる知識と経験を身につけて、子どもに接することが一番です。


21. 長野に戻る「特急しなの」の車内メロディを聞くと、嫌な現実に引き戻されるかのように凄く哀しくなります。帰阪するときに聞く地下鉄のメロディは「ああようやく帰ってきた」と涙がこぼれて来ます。先生はそんな経験ありますか?
 答:私も、東京で育ったので、始めは同じような気持ちを持ったことがあります。しかし、現在では、長野に帰ってくると、やっと帰ってきたという気になります。まあ、慣れですよね。


22. この前の、方向感覚に関するアンケート調査で、ふと思ったんですけど、京阪神の人間は基本的に道案内するときに、地名や道路名(国道*号線、中央環状線など…)さらには東西南北をきちっと認識して説明しますが、長野の子に道案内されると東西南北や地名が分からないらしく、聞いている方にしても説明されても分からないんです。(のぼる・くだるという表現も、上ガル=北に行く、下ル=南に行く、という今日と方言とは中身が違うようですし…)こういうのって地域だとか文化だとか地勢的理由もあると思うんですけど、どうでしょう。
 答:確かに、のぼる、くだるは、坂を山の方に向かうという意味に使われることが多いですね。まあ、洗練されていないというか、それで通じてしまうというか、人が少ないというか、田舎というか・・・


遅れたレポート  メディアに心を蝕まれる子どもたち 前半
1. 先生は、学生の携帯電話の依存について異常さを感じていますか。
 答:異常だとは思っていません。人間は、その環境になるとそれに慣れます。あるから使うのです。たぶん携帯が壊れても、お金が無ければ使わないですよ(使えないか)。

2. 貧乏学生で海外旅行をするならどこの国がよいですが
 答:どこでも同じです。でも、出来るだけ安全な所へ行ってください。貧乏な学生は、ユースホステルが充実しているドイツ、イギリスはどうでしょうか。しかし飛行機代金はヨ-ロッパの方が高いですね。そう考えるとアメリカかな、安いモーテルがたくさんある。しかし車がないと旅しにくいですね。航空券が安いのは東南アジアだから、それも良いと思います。いずれにしろ、ある程度は金がかかりますね。



質問と回答(生徒指導B 081126)メディアに心を蝕まれる子どもたち 有田 芳生 前半

2008年11月26日 | Weblog
1. 少年犯罪とメディアの影響についてはどのくらい研究が進んでいるのですか?
  答:すみません、よく知りません。たぶん研究と言っても、この本に載っているような調査がほとんどで疫学的な調査が中心だと思います。



2. 私の家では小さい頃、夜7時以降はビデオを見ない、9時以降はテレビを見るのを禁止していました。先生の家では、テレビに関して何か決めごとを作っていましたか?
3. 川島先生が子供を育ててきた時に、子供とテレビやビデオといったメディアとの関わりはどのようにしてきましたか?
4. 先生は子育ての際に、子どもがテレビを見る時間やゲームをしていい時間を決めていましたか。
5. 先生は自分の子どもを育てるとき、テレビやゲームなどに関して何か気をつけたことはありましたか。
6. 川島先生は自分の子供がテレビを見ることを気にしましたか?
7. 先生は、お子さんが小さい頃テレビを見せていましたか?
8. 先生は子供を育てる時に、テレビをよく見させたりしましたか?それとも見せないようにしていましたか?
9. 先生は子どもを育てる際に、メディアの制限などを行いましたか?
  答:子ども達に対しては、テレビ番組を見て、見たい番組を決めて、一日1時間程度で、その番組を見終わったら消すということを決めていました。一つの番組をみて、続いてだらだらと見ることがよくないと考えていました。すべてのテレビ番組ががいけないとは思いませんでした。単なる、時間つぶしになっていることが良くないのではないかと考えていました。子ども達は、どの番組を見ようかと考えていましたよ。そして、兄弟で協定を結んで協力していました。



10. 先生はメディアの過激な情報などから子どもを守るために、何か対策をしましたか?教えて下さい。
  答:過激な情報だと思うものは、見せないようにした方がいいと思います。いずれにしろ、どのようなメディアに対しても、親や保護者がチェックできる状況にしておくことが必要です。また、子どもとの話し合いや、家庭でのルールを決めておくことも必要です。


11. 携帯電話の所持について、何歳以上なら許可しても良いと考えますか?
  答:何歳以上と言うことは言えないと思います。子どもの状況によって、子どもの態度によって、また、必要性に応じて決める方がいいと思います。しかし、無条件で、何歳になったから与えるというのでは無く、親子で話し合って、きちんとルールを決めて与えるのがいいと思います。


12. 先生はいつ頃から子どもにゲームや携帯電話を持たせましたか?
  答:私が子どもを育てている時には、携帯電話はありませんでした。テレビゲームは、任天堂のファミコンでした。マリオブラザーズの全盛期でした。ファミコンは、一日1時間と決めていました。


13. 先生は親が子どもの見る番組を規制することをどう思いますか?
  答:ある程度、選択の余地を残しながら、規制するのがいいと思います。親が、子どもの番組を規制するのは当然だと思います。小学生くらいまでに、正しいテレビの見方を教えておけば、中学生以上になってからは自分で考えるようになります。


14. 先生はテレビで放送する番組に関して、神戸市の事件のように影響を与えかねない情報は規制すべきだと思いますか?
  答:規制するべきだと思います。模倣犯は伝染します。また、自立も判断もできない子ども達(大人もですが)が、自殺や殺人など、世の中はこんなことも有りなのかと言うことを教えることになります。

15. 先生は子供に一日何時間ぐらいのテレビなら発達に問題ないと思いますか。
  答:何時間なら、問題がないかどうかはわかりませんが、テレビゲームと併せて、2時間くらいが適当だと思います。それ以上だと、他の行動(読書や宿題、睡眠、食事、家族で話したりする時間など)に影響してしまいます。


16. 「ノーテレビデー」等の取り組みは、実施されている地域では、どれ位の割合で家庭がこの取り組みを実施している(できている)のでしょうか。
  答:いろいろなところで、NPOなどで宣伝して、行っているようですが、テレビを見るかどうかの問題ではなく、親が子どもにどのくらい、本気で関与しているかによるのではないでしょうか。親子の関係がうまくいっていて、子どもがルールを守ることを知っていて、自制(時間や行動の)や判断が出来るならば、いくら見せてもいいと思いますよ。でも、そんな、子どもがいるわけはないでしょうね。


17. 「ノーケータイデー」は実現可能だと思いますか。
  答:うーん。これは難しいですね。しかし、私は、土日はほとんど携帯を使いません。と言うより、メールも電話もかかってきません。そう考えると、出来る人は出来るし、出来ない人は出来ないのでしょうね。


18. 先生は子どもたちにとってインターネットは必要だと思いますか。
  答:必要かどうかと言えば、必要だと思います。これも、親や保護者の態度がどのようなものかによります。


19. テレビメディアなしで生活することは可能かもしれませんが、ある生活とない生活、極端な選択かと思いますが、どちらを選びますか。
  答:うーん。ない方がいいかな。実際に私はこの2週間くらいテレビを見ていない。無くても、全く、支障ないですよ。無くしてみれば、それまでですよ。


20. 前回まで、発達障害について学びました。それらは、遺伝的な問題・虐待が原因だということを知ったのですが、今回、メディアについて学ぶ中で、メディアが発達障害を生むようなことがあるのではないかと思いました。川島先生は、どう思いますか?
  答:そうですね。可能性ですが、テレビが自閉症児を生み出しているという考えもあるくらいですから、可能性はあるのかもしれません。しかし、自閉症ではなく、自閉的な傾向を持った子どもということだと思います。

21. テレビが普及する前とした後では犯罪の件数はどのように変化しましたか?
  答:わかりません。どうなのでしょうか。しかし、模倣犯については、増加しているのでしょうね。


22. テレビの利点と欠点、どちらが多いと思われますか?
  答:使い方次第だと思います。だらだらと見るのは欠点になるけど、情報として番組を決めてみるのは、利点だと思います。情報としての天気予報やニュースは利点だと思います。それが終わったら、すぐに消す習慣さえ身につけばですが・・・


23. 先生は、最近の少年犯罪には、メディアの影響が関係していると思いますか。
  答:していると思います。特に、大々的に報道されるようなものは、俺もいっちょやったるか・・という気持ちを引き起こします。

24. テレビにもいいところと悪いところがあると思います。そこで、先生が今まで見た中でよいと思った番組とよくないと思った番組を教えてください。
  答:悪い番組はあまり見ないので、わかりません。良い番組は、情報が中心で、価値観の含まれていないものがいい番組だと思います。

25. 先生の好きなテレビ番組は何ですか?また、本文中にも出てきましたが、ポケットモンスターやドラえもんについて、どう思いますか?
  答:私は、一週間に見るとしても、「世界ふしぎ発見」くらいです。土曜日で夫婦でテレビを見るのに適している番組だからです。それと、旅が好きだから興味があるのです。

26. メディアの情報が正しいかどうかを判断するためにはどうしたらよいのでしょうか。
  答:これは、とてもむずかしい問題です。それは、論文にも、実験データの偽造などが起こるくらいですから・・・とりあえず、極端な主張があったり、アジるような強制感を感じるものには気をつけましょう。また、多くの人が賛同して、流行るようなものは危険です。大衆は簡単にだまされます。ヒトラーや日本の軍国主義だけでなく、小泉旋風や田中康夫など、すぐに乗せられる大衆の現象は、あげればキリがないくらいです。常に、無条件で信じるのではなく、適度な懐疑心は必要です。


27. 私は時間の使い方があまりうまくないのですが、時間をうまく使うコツがあったら教えてください。
  答:メモを使って、今日一日、①今日中にやらなければならないこと、②今日やった方がいいこと、③その内やればいいこと、の3つに分けて、順番に仕事をこなすというやり方がありますよ。私も使っています。


28. 僕は奈良出身なんですが、先生は「せんとくん」についてどう思いますか?
  答:よく知らないので調べてみよう。ふーん、これか。なんじゃこれは。
http://mainichi.jp/select/wadai/graph/20080415_2/index.html


29. 子供向け番組というものの存在意義が気になりました。テレビを見ることそのものに否定的な考え方を持つと、子ども番組自体必要なくなるのではないかと思いました。放送開始初期の「ポンキッキ」は専門家の心理学者によって考えられて作られた番組だということを聞いたことがあります。子どものためにはならないのでしょうか。
  答:ためになる子どもにはためになるでしょう。「ポンキッキ」の手本になっている、セサミストリートは、アメリカでの低所得者層の子どもたちを就学時までに教育しようとして出来たものですから・・・


30. 現在、学校現場では様々な間題があります。あまりこの本とは関係がありませんが、先生は「君が代」が正式に国歌となり、歌わない教師は解雇されてしまう事についてどう思われますか?(私は両親の影響で「君が代」についてあまり良い印象は持っていません。しかし音楽の教師を目指している為、おそらく将来子どもたちに対して「君が代」の指導をしなければならない立場になると思うので。
  答:私も、「日の丸」は好きですが、「君が代」は嫌いです。というのは、現代では歌詞が適切でないと考えるからです。そして、新しい国歌を考える必要があると思っています。


31. テレビは様々な影響を与える情報で溢れていますが、どのように子どもにテレビと付き合わせたらいいと考えますか。大人が一緒に観るなら、観てどうしたら子どもがテレビの情報を一方的に受けることがなくなるのですか。
  答:何度も言いますが、無条件にテレビを見せるのでなく、番組表の中から、選んで見るようにしたらいいと思います。そして、終わったら、消す習慣をつけさせましょう。


32. 先生は現在の少年犯罪をどのように思っていますか?また、どうすればこのような少年犯罪は減っていくと思いますか?
  答:いろいろな考え方が出来ると思います。例えば、シンガポールのような極端な厳罰主義、また、宗教を利用した道徳観の育成・・・しかし、まず、大人の犯罪が減らすようにしなければ、変わらないでしょうね。


33. 先生がここ十年で一番印象に残っている少年犯罪は何ですか?また、なぜその少年犯罪が一番印象に残っているのですか?
  答:確かに、「酒鬼薔薇聖斗」事件は、ショックでした。なぜ、一番印象に残っているのかは、強い情動(強い感情のゆさぶり)を受けたからです。強い情動体験は、強い記憶を作り出します。


34. 先生は近年の日本のメディアに対してどのような意見を持っていますか?
  答:視聴率や販売や宣伝力の強さ、など、商業主義になりすぎていると思います。メディアは常識と、独立性を保たないと社会全体がだめになると感じています。その意味では、日本が悪い方向に向かっているとすれば、メディアの影響は強いと思います。みんなが、テレビを見なければ、テレビはなくなります。


質問と回答(生徒指導B 081126)③発達障害の子どもたち  討論感想後 +遅れたレポート

2008年11月26日 | Weblog
1. どんなこどもなら些細なことで褒めるのが有効で、どんなこどもなら、できなかったことができるようになった時に褒めるのが有効なのでしょうか、その境目が知りたいです。
  答:これは、行動変容の理論から、誉めることの効果について基本的な考え方があります。それは、1.出来るだけ、その行動をしたらすぐに誉める、2.誉めるだけでなく、ご褒美になるようなものも考える、3.与える回数を考慮して、誉めすぎたり、誉めることが少なすぎたりしないようにする(始めは50%、次第に減らす)、4.いろいろなほめ方を考えてマンネリ化しないようにする、5.誉めすぎると逆効果になる、6.しかし、誉める回数は効果がある範囲で、回数は少ない方がいいなど・・・が原則です。これは、授業でやると半期かかるくらいの知見があります。


2. 発達障害は遺伝的なものがあると言われますが、どのような環境ではそれが発現しにくいのでしょうか?
  答:これも、子どもと環境(周りの大人)との相互作用です。しかし、一つだけ言えることは、社会的な規範(あいさつや態度など)をきちんと教えることで、適応する力が増えると思います。


3. 発達障害の子どもたちと接したことはありますか。また、接したとき、自分が持っている認識とは違っていたことはありますか。
  答:私は知識の方が先にあったので、それほど違和感はありませんでした。それと、私は、小さな頃から幼稚園のお兄ちゃんと言われて育っています。ですから子どもなら、どんな子どもでも好きで一緒に遊べると思っています。最近生まれた孫が、1ヶ月でほとんど、遊びなどということがないと見られているのですが、ゆっくりと顔の前で、顔を見せたり、急に動かしたりすると、視線を追ってくるという遊びをしました(子どもは1ヶ月では、ぼんやりと輪郭しか見えていないと言われていますが・・・)。この授業も、みなさんと遊んでいるようなものだと思っています(これは冗談)。


4. 障害を持つ子と健常の子が家庭にいる場合にどのような環境を与えるのが理想であると考えますか。
  答:あまり考えずに、その子どもの能力を特徴としてとらえて行くのがいいと思います。


5. 先生は自分の子供がもし生まれる前から障害を持っているとわかっているとしたら、どうしますか?
  答:場合によります。若い頃はいろいろな条件があるので、堕胎するかもしれません。今なら、そのまま育てると思います。絶対に堕胎がいけないとか、産むべきだと言うことは考えていません。夫婦や家族にはそれぞれの事情があると思いますので・・


6. どうしたら発達障害児をいじめ体験から守ることができると思いますか?
  答:これは、難しい。障害児以外でもいじめが無くなるようにすることが必要かもしれません。また、障害を持った子どもを特別扱いにして、クラスでお客様として扱うことでいじめられないようにすることが出来るかもしれませんが、大人になって、どこかで、いじめられないとは限りません。そんな時どうなるのでしょうか。


7. 先生が今の日本の教育で変えるべきだと思うことはなんですか?
  答:余計なことはやらない。必要最低限の教育をする。

8. 先生は教育の専門性を高めるためにどのようなことができると思いますか?
  答:いろいろな知識と経験をする。「本、会話、旅」

9. 前から思っていたのですが、討論の時に同じグループになった人の名前がわからないので、名札のようなものがあったらいいと感じました。
  答:そうですね。お互いの机の前に名前を書いた紙を置くとか、名札をつけるとかしてみたらいいと思います。


10. 人になってからの発達障害の判断、というテーマで感じたのですが、これは差別的な意味にもとれてしまうかもしれませんが、発達障害だと出来ない職業もあるのでしょうか?特に教員はどうなのでしょうか?(なんだか自分自身が不安になりました。)
  答:程度にもよりますが、アスペルガーで教員をしている人はたくさんいると思いますよ。というより、世の中、誰でもが、何か障害のようなものを持っているのではないでしょうか。完璧な人間なんてどこにもいないですよ。まして、教員はいろいろな人がいてこそ子どもの教育になるのだと思っています。


11. 最近家の中が寒くて仕方ありません。鍋を頻繁にやるようになったのですが、お勧めの鍋はありますか?
  答:予算によります。安くて最高なのが、魚のあらなべ、次に鶏の水炊き、予算があれば、あんこう鍋が好きです。

12. ◎高橋先生に質問です
発達障害は生まれる前に分かるかどうか、という質問に対して、「将来、分か> るようになるかもしれない」とおっしゃっていましたが、そのような研究が現在、 なされているということですか。また、もしそうであるなら、そのような研究に対してどう思われますか。
  答:自閉症の染色体異常の研究はかなり進んできているようです。
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2007/070323/index.html
http://www.sciencedaily.com/releases/2008/01/080117121518.htm
近い将来、出生前診断が可能になるかもしれません。しかし、出生前診断は「早期治療で効果が上がる」のでなければ、悩みを増やすだけ、というのが私の個人的意見です。
いろんな議論がありますので「出生前診断」とキーワードを入れて、ネットで調べてみてください。自閉症に関しては早期集中介入によってかなり成果が上がるとの報告もあります。現実にはコストの問題でなかなかすべての子供に実施するのは難しいと思います。
http://www.tsumiki.org/souki.htm
でも、可能性はゼロじゃない、っていう感じでしょうか。



遅れたレポートから  発達障害の子どもたち 後半
1. 障害を持った人の就職先にはどのようなものがあるのか。
  答:障害の程度によります。一般就労が可能であれば、どこにでも就職できます。また、程度が思い場合は、作業所が中心になると思います。

質問と回答(生徒指導A 081120)メディアに心を蝕まれる子どもたち 有田 芳生 前半

2008年11月21日 | Weblog
1. メディアの一つとして携帯電話がありますが小学生、中学生に持たせることについて良いと思いますか?
 答:基本的に、その子どもの学校での状況や家庭環境によって、どのくらい必要であるかが異なります。ただし、注意するべきことは、親が管理できる範囲で、始めに子どもとルールを決めてから持たせる方がいいと思います。

2. もし、30年前に携帯があったら、先生は、いつ頃から自分の子に携帯を持たせますか?
  答:いつ頃からと言うことは言えません。例えば、子どもの学校が遠いとか、親が仕事で変えるのが遅く、連絡が取りにくいとか、兄弟とのバランスなど、個人的な要因が大きく影響するからです。しかし、上にも書きましたが、基本的に、子どもとルールを決め、その範囲内で約束を守らせることを前提に使用させるのがいいと思います。


3. 先生は実際に子どもとテレビの関係(決まりなど)をどのようにしてきましたか?
  答:小学生の時は、一日、1時間と決めていました。テレビゲームも同様に時間制限をしていました。


4. 先生は過剰に報道するメディアから子供たちを保護するためにどんな実践を行ってきましたか。
  答:ほとんど、考えませんでした。私の子どもは、小さな頃から、家庭でのルールが厳しかったこともあると思いますが、あまりメディアから影響されているとは思いませんでした。


5. テレビやインターネットを子どもたちが使用することについて、先生はどのように考えますか?
  答:私は、基本的に、子どもと親の関係、そして親が子どもをどのように扱ってきたかで異なると思っています。ですから、子ども達が使用すると言っても、子どもや家庭によって異なると思います。

6. 先生は、テレビとかゲームの話題についていけなくて、みんなから取り残されていく子どもについてどう思いますか。
  答:それでもいいと思います。それよりも、しっかりとした信念を持った子どもであることの方が大切だと思っています。


7. テレビが悪影響を与えるのは子供だけだと思いますか?
  答:大人でも子どもでも、テレビでもインターネットでも、テレビゲームでも、何でもそうですが、全く与えないとか、与え過ぎなどの極端なものは悪影響になります。私は、テレビも悪影響だと決めつけてはいません。番組表を見て、時間を決めて、その時間だけスイッチを入れて見るのであれば、問題ないと思います。


8. 先生はメディアに子どもたちは支配されていると思いますか?
  答:支配されている子どもも多いとは思います。しかし、そうでない子どももいます。

9. 松本サリン事件が起きたとき、先生は長野にいらっしゃったのですか?その時の長野の様子を教えてもらいたいです。
  答:いました。長野だけでなく、日本全国が注目していました。始めは、個人の犯罪だと報道されていましたから、そうだと思っていました。


10. 先生は、このような凶悪だと言われる少年犯罪のニュースを聞くたびにどのようなことを思いますか。
  答:やはり、問題は周りの大人と親でしょう。


11. 先生は、どのように情報の取捨選択をしていますか。
  答:私は、テレビは一週間で1時間、見るか見ないかです。新聞もほとんど読みません。朝、新聞を読むと、他の本を読む意欲が減るからです。ニュースはインターネットで見ます。それでも生活に何の問題もありません。

12. もし、受け持ちのクラスに発達障害が疑われる子どもがいたとしたら、教員としてまず、どこに相談したらいいのでしょうか?特別支援教育の専門的な知識があるわけではないので、自分だけでは判断できないと思います。
  答:最初は、養護教諭や特別支援学級の教師に話してみるのがいいと思います。


13. 先生は映画がお好きですか? お薦めの映画があれば教えてください!
  答:映画は大好きです。特にラブコメディが好きです。最近は、「ホリデー」がおもしろかったです。「ベガスの恋に・・・」よりもいいです。ジブリも好きなのですが、最近のものはあまり??です。


14. 最近、親が自分の子どもを殺すという事件などが毎日のように起こります。そして、裁判になるとほとんどと言って良いほどに「当時、容疑者の精神状態は刑事責任能力がない」という診断結果のもと、刑が軽くなっていると思います。先生はこのことについてどのようにお考えですか。私は、精神状態が良くなく刑事責任能力がなくても人を殺してしまったことへの罪というのは大きいので、そのことを理由に刑が軽くなるのは、なんだか受け入れられません。
  答:そのような厳罰にあるべきだという、考え方もあります。そして、最近は、厳罰にするという方向が見えてきています。
 そう言えば、最近知ったある事件を思い出しました。それは、京都で、あるキリスト教の牧師(FH司祭)が、信徒の家の子どもの家庭教師をしていて、小学校4年から高校1年まで、密室で性的ないたずらをしていたというのです。その裁判での判決文の中で「口や手で○○させて・・・」とあり、また、「それが大人になるために必要なことだから秘密にしろ・・」とか、とてもショックでした。さらに、その子どもが大人になってからPTSDになって明らかになった事件であるために、時効(性的な被害は親告罪で時効は5年)で、刑事罰は問われないというのです。(時限爆弾を仕掛けて、時効の年数がたって爆発したら、罪に問われないのだろうか)。法律には矛盾がたくさんあります。


15. 何故同時多発テロの報道を目本のメディアは自粛しなかったのでしょう。アメリカでは心理学の専門家などの訴えからということですが、日本でもそうした動きはあったと思います。それなのに対応が異なったのは、結局日本のメディアの認織が甘かったからでしようか。
  答:日本は、基本的に、アメリカに比べると報道管制(自主規制)を行うことが少ないと聞いています。それは、日本という社会の土壌なのだと思います。しかし、特に子どもの自殺や、無差別殺人は報道規制をする方がいいと思います。


16. メディアが子どもたちに及ぼすマイナスの影響について、否定はできないと思うのですが、「蝕まれる」は言いすぎではないでしょうか。それとも、このように感じてしまうことが「蝕まれ」ているということなのでしょうか。
  答:私も、そう思います。しかし、このような本は、たくさん売るために、出版社がセンセーショナルな題名をつけるたがるのでしょうね。


質問と回答(生徒指導A 081120)③発達障害の子どもたち  討論感想後 +遅れたレポート

2008年11月21日 | Weblog
1. 現代の状況から見て、児童相談所や養護施設の数は少ないと思います。こうした状況を国はどうとらえているのでしょう。経済や国際の話ばかりが先だっていて、国は子どもたちのことを考えているとは思えません。
  答:確かに、そうだと思います。国の政策は、いつも目先のことを考えるだけでなく、弱者や将来の問題は後回しにされることが多いのです。


2. 10.のもんだいについて、「アスペルガーの子は他の子とあまり区別しにくいから、先生やクラスがその子を知ることが大切」という意見が出たのですが、「この子がアスペルガーという障害をもっている」とクラスに言っていいものなのでしょうか。どうやって子どもたちに説明したらよいのでしょう。
  答:これは、その子どもとクラスの雰囲気や人間関係、さらに担任の教師の態度によって異なると思います。また、学年によっても異なります。小学校低学年では、教師がその子どもをどう扱うかを見て子ども達の行動が決まります。高学年になると、うまく行くクラスもありますが、何人かの教師に反発するような子どもがいる場合は、逆効果になる可能性があると思います。


3. 介護等体験は、1週間で十分だと思いますか。政治家が机上で決めただけに思うのですが。
  答:これは、難しいですね。十分でないと言えばいくらでも十分でなくなります。また、そのために他の授業や勉強に影響が出るようでも困ります。

4. 先生のクリスマスの予定は何ですか。
  答:クリスマスは仕事です。他の大学で頼まれて、24~26日は東京で集中講義です。ちょっと、寂しいクリスマスになりそうです。


発達障害の子どもたち 後半
5. 以前テレビで「国境なき医師団」に所属している臨床心理士の女性が戦争によって心に傷を負った子供たちの心理的支援をしているという話を見ました。臨床心理士の資格を持っていれば、「国境なき医師団」に志願することは可能なのでしょうか。
  答:臨床心理士の資格は関係ありませんが、一応の目安になります。志願をして個別にメンバーになるのだと思います。

6. 発達障害の原因の一つとして、愛着行動が挙げられていました。発達障害が2%ちかくもいる理由として現在のライフスタイルも関係あると思いますか。
  答:関係あると思います。いろいろな要因が絡み合って生ずる可能性があります。


7. 受けるなら受けた方がいいというレベルの集中講義について、教師たちのためになっていると思いますか?また、これからも必要だと考えますか?
  答:人間の知識の可能性は、ためになるかどうかではなく、一生必要のない場合もあれば、重要なものになることもあります。ですから、時間的な余裕があるのであれば、受けてみたらいいと思います。


質問と回答(生徒指導B 081119)③発達障害の子どもたち 後半 遅れた分を含む

2008年11月19日 | Weblog
1.発達障害について理解を深めるためにはどうしたらよいですか?参考になる本などがありましたら教えていただきたいです。
2.発達障害を勉強していく上で、この本は読んだ方がいいよというお薦めの本はありますか?
3.私はこの本をきっかけに発達障害に興味を持ったのですが、この本のほかに、発達障害について詳しく論じている先生のお薦めの本はありますか?あれば教えてください。
  答:いろいろな立場の本を読むのがいいと思います。また、体験談や経験談は、理解を深くしてくれます。ただ、一方的な解釈での行動には気をつけましょう。本は、過去のシラバスを参考にしてください。


4.どうして二次的問題として、暴力的になるタイプと、逆に内面に抱え込むタイプの子に分かれるという現象がおこるのだろうか。
  答:高橋先生の説明では、個人差によるといっていました。私は生育歴や場面の状況が影響すると考えています。それらの要因は、分水嶺のように、どちらになるかはちょっとしたきっかけの場合もあります。さらに、暴力的と内向的は、同じ子どもが場面でも異なる場合も見られるので、反対の位置にあるものではないと考えられます。


5.先生は、「通常学級が駄目だったら特殊学級へ」という考えについてどう思いますか?
・先生は、発達障害の子どもを通常学級と特別支援学級のどちらに入れたほうがいいと思いますか?
  答:それは自閉症の子どもを持つ親の立場から考えると、直るかもしれないと言う期待の下に成り立つ発想だと思います。自分が当事者になると、そんなに冷静に物事を見ることが出来ないのが人間だと思っています。

6.自分は薬の使用に抵抗感を感じてしまっていましたが、先生は薬の使用に対してどう思いますか?
  答:症状や障害の内容によります。ADHDにコンサータを使うのは適切だと思っています。しかし、自閉症に向精神薬を使うのは、個人差や状況によって判断が難しい部分があります。それは、医者や親の判断によると思います。

7.附属の学校に発達障害の子はどれくらいいますか?
  答:普通学級の方は、一般の基準と同じようなもの(5~6%前後)だと思います。もちろん、附属養護は、その年によって割合は異なります。たぶん、半数は自閉症だと思います。


8.発達障害の子どもに対して、対応はそれぞれであると思う。学校に専門的な教師を入れる事が望ましいと思うが、どう思いますか?
  答:そうだと思います。ただし、専門的な教師の数と経済的な事情がありますので、実際には難しいものがあります。


9.先生は現代の学校や教員に対してどのような点が悪い、または良いと感じますか?
  答:私は、現代の学校や教員というように、まとめて見ることはしません。学校によって、教師によって、いろいろな人がいると考えているからです。


10.先生が今まで発達障害の子に接してきて、困った事があったら教えてください。
  答:特別にはありません。そんなものだと思って見ています。しかし、反対に、とてもよくしつけられた子どもにあったことがあります。知的には遅れているのですが、他の人の靴までそろえたり、愛想よく挨拶をしたり、ゴミがあると拾うなどの行動が出来ていました。

11.川島先生が考える「教育」とはなんですか?
  答:未来の社会で生きて行くための能力を教える。そのためにそれぞれの能力を使って社会生活が営めるように多様なことを教える・・・かな

12.大分寒くなってきましたが、体の調子を保つ秘策などはありますか?
  答:私は、朝起きて、柔軟体操などを行っています。また、12時前には、寝るようにしています・・・と言いつつ、この質問の回答は12時を過ぎている??・・


13先生は今までどんな発達障害の子どもと出会いましたか?
  答:どんなといっても、いろいろな場面で、たくさんの子どもと会ったので難しい質問です。今も、ADHDの子どもで仲のいい子がいます。


14.昔から発達障害はあったと思いますが、高機能広汎性発達障害の症例はこれだけと決まっていないと思います。今分かっている症例だけが全てなんですか?
  答:現在では、それを、高機能広汎性発達障害と操作的に定義をしているので(そう決めているので)、そうだとおもいます。しかし、他の症例が出てくれば、定義が変わると思います。

15.これは単純な私の疑問なんですが、先生は小・中学校の頃は、いじめる側にいましたか、それともいじめられる側にいましたか、教えて欲しいです。
  答:うーん。あまり、いじめられも、いじめも憶えていません。毎日が、友達と遊んで楽しかったことしか憶えていません。

16.最近なぜか気分的に力が入りません。どうしたらいいでしょうか?
  答:あまり、ものを考えずに、動物のように生きて行きましょう。そう言う時もあるし、人間は、ちょっとしたことで、すぐに気分は変化します。

  
17.先生が考える発達障害の子どもたちにとって適切な教育を行う際に一番大事だと思うことはなんでしょうか?
  答:二次障害を引き起こさないようにすること。


18.先生は、小学校免許を取得するものは、可能ならば一緒に特別支援の免許状も取得した方が望ましいと考えますか?
  答:その通りです。しかし、特別支援の実習は、人数が限られているので、運がよければとれます。

19.自分はこの本を読んで、発達障害の症状について自分にも当てはまるところがあってどきりとしたんですが、先生は当てはまるところなどありますか。
  答:はっきり言って、あります。

20.先生は、もし自分の子が発達障害をもっていたら、通常学級と特殊学級と養護学級のどこを選択なさいますか?
  答:子どもを見てから決めます。普通学級でも担任によりますし、通級などの可能性もあります。

21.最悪の想定しかできないのですが、どうしたらポジティブに生きられますか?
  答:あまり、物事を深く考えない。ポジティブでもネガティブでもない、どちらでもいいという気持ちがいいと思います。いつもポジティブでも困ります。

22.通常学級の特別支援クラスや通常指導は通常の教員免許で担当ができるというような状況についてどう思いますか?
  答:通常の教員免許しかない先生でも、特別支援についての知識と理解の深い先生もいます。制度だけの問題でなく、教員には、勉強をして欲しいと思っています。


23.最近パスタが家にたくさん余っていてどのように調理をしていいか困っています。安くてうまい調理法を先生はご存知ですか。
  答:パスタはいろいろ使えます。そのまま、スパゲッティにするのではなく、グラタンの基礎にしたり、固めて焼いてお好み焼きにしたり、オムレツの中身に入れたり、和風のめんつゆで食べたり、丸めてコロッケのようにしたり、鍋の中に入れたり、焼きそば風にしたり、細かく切ってお茶漬けのりをかけたり、ラーメンやソーメンとして食べたり、サラダの中に入れたり、あんこをのせて食べたり、生クリームでケーキにしたり、チーズと混ぜて焼いてみたり、・・・・うーん・・もうだめだ。


24.発達障害の子どもではなく、大人にはどのような支援が必要なのですか?
  答:知的な遅れの程度によって異なります。一般就労が可能ならばその方がいいですし、それが難しい場合は、何らかの補助(作業所のような)のある施設で生活することになります。

25.最近友達と良く鍋をします。先生は何鍋が好きですか?入れる具で、これだけはないとだめ、という具があったら教えてください。
  答:ポン酢に、「ゆず胡椒」、みそ味なら、「かんずり」


26.特別支援教育の免許を持つ教師が足りないというような話が出ていましたが、特別支援教育の学生募集を増やすなどの対応はできないのですか?
教員養成のカリキュラムで特別支援を必須にしてみてはどうでしょう?
  答:いいと思いますが、これも、教える教員が限られています。必修にするには、それなりの教員数が必要です。しかし、教員の全体数が限られていますので、どこかを減らさなければなりません。どこを減らしたらよいのでしょうか。


27.先生は、この本の事例で出てきたような子どもたちにあった事はありますか?
  答:あります。前にも書きましたが、附属養護学校で仕事をしたことがあります。


28.私の弟の学年で、小学校の時に学習の遅れや間題行動等で、クラス内で衝突することがあり、学校も特別支援教育への変更を提案していたが、親の考えは、みんなと同じ環境で学ぱせたいということがあった。先生は、このような状況で、どのように対処したらいいと思いますか。
先生は自分が担任するクラスの子どもの一人に明らかに発達障害だと思われる子がいた場合、その子の保護者がどうしても通常学級にいさせて欲しいと主張している場合はどのような対応を考えますか?
  答:子どもの状況によります。現実には、その保護者とじっくり話をして決めたいと思います。


29. 206ページで「日本の生徒は高校の中途退学のみならず、不登校、非行、殺人どれをとっても欧米のいわゆる先進諸国の数分の一か数十分の一である」とあり、私は驚きました。そのことは知りませんでした。日本での不登校や非行は近年増加傾向にあるし、少年犯罪も凶悪なものになっていると世間では騒がれています。日本が他の先進国に比べて、割合が低いとは信じられません。川島先生はどう思われますか?
  答:そりゃ、日本は犯罪率は低いですよ。自慢していいと思います。長い間、世界で一番安全な社会であると言われてきました。、


30.私の知り合いは、里親として、一人の男の子を育てていますが、先日、「このくそばばあ」と急に叫び暴れ始め、とても辛かったという話を聞きました。新聞の記事で、里親が成功した例を何度も見たことがありますが、実際には、このような間題が起こることも多いと思います。私は、里親制度は、とても良いものであるとともに必要なものであるとおもいます。しかし、里親への説明などが不足しているのではないかと感じます。先生は、里親について、どのようにお考えですか?
  答:このような問題は、里親だけでなく、生ずる問題です。反抗期をどのように乗り越えるかは、どの子どもでも同じ課題です。


31.アスペルガー症候群について、アスペルガーを持つ子が各学校にも何%かはいるという記述が本の中にありましたが、それはどういった調査の結果を根拠にしたものなのでしょうか。実際に日本全国の子ども達全員を診断するなどということは不可能だと思いますし、実際はどうなのでしょうか。
  答:いろいろな調査があります。多くは文科省による教員へのアンケートが中心です。しかし、アンケートの質問の仕方や、教員の受け取り方によっても、かなり数字が異なります。

32.少し調べると、発達障害の罹病率は男性の方が高いようなのですが、なこれには理由があるのでしょうか。また、当事者への配慮からか(暖昧にすることが配慮にはならない気もするが)、あまり明確に触れられていなかった気がするのですが、発達障害の発現に遺伝的素因が大きなウェイトを占めるということは、発達障害のある(またはあった)人の子どもは発達障害が発現する可能性が高いということなのでしょうか。
  答:男子の発症率は高いです。他のいろいろな病気を含めて、男子の方が遺伝的に弱いのです。そのために、男子は1%程度多く生まれて来ます。多少、死亡率が多くてもいいように出来ているのかもしれません。まあ、人間の基本はメスですからね。メスが複雑に変化したものがオスになっているのです。また、発達障害の何パーセントかは遺伝的な要因があると考えられています。

発達障害の子どもたち 前半
1. 自閉症の人がとても記憶力が良かったりするのはなぜなのでしょう?
  答:簡単に言うと、その部分に注意や脳の機能が集中するからです。

2. ここでは発達障害についてのべられています。しかし、ここに書かれている用語はかなり難しく、一般、もしくは教師をめざす私のようなものにもとても重要な知識だと思います。しかし、この知識は大学の学校教育教員養成課程の通常の授業選択ではまず出会うことのない単語だらけです。本来ならば必要であると感じた知識、または教師的教養であるはずなのですが実際には講義はなくこの講義を受けなければおそらくわからないまま教師職についていたかもしれません。現在の教師職にはさほど重要と思われていないのでしょうか。ぼくは風邪でもう二回も休んでいます。単位はでるのでしょうか。
  答:そうだと思いますが、前にも書いたように、教える先生が限られています。そして、普通の授業を教える方が重要だと考えられているのも確かです。授業は休んでも、レポートとテストを出しておいてください。そうすれば、たぶん平気です。



私塾のすすめ 討論
1.先生なら、「静かにしなさい」の代わりにどんな言葉をかけますか
  答:だまって立っている。言葉は必要ありません。態度だけです。


質問と回答(生徒指導A 081113)③発達障害の子どもたち 後半 遅れた分を含む

2008年11月13日 | Weblog
1.(虐待を受けている児童がいて)先生は、親元と施設・里子のどちらに子どもを渡しますか?
  答:これも、いつも同じようにケースバイケースなのですが、多くの場合、本当の親以外の施設・里子や養護施設がいいと思っています。しかし、本来ならば、親、特に母親に戻すのが基本です。

2.先生は特殊学級を受け持ったことはありますか?
  答:もちろん、ありません。大学以外の教師をしたことはありません。ただ、大学院の時に、2ヶ月間、父親の幼稚園で、担任として手伝ったことがあります。

3.先生は朝食はパン派ですか、ごはん派ですか。そのときの「おとも」もできたら教えてください。
  答:パン派です。おともは、毎日決まっていて、ソーセージ2本、目玉焼き(ただし裏も焼く)を一個、野菜(ブロッコリー、レタス、トマトなど)、ジュース(オレンジあるいはグレープフルーツ)、ヨーグルト、ミルクコーヒーあるいはミルク紅茶、食パンなら6枚切りで2枚あるいはフランスパン、そしてジャムです。よく食べるなあって、なぜ、こんなに食べるのかというと昼食を食べないからです。理由は、昼休みが忙しいからとダイエットです。そして、夕飯を出来るだけはやく食べます。

4.寒くなってきました。ガス代を節約する良い方法はありませんか?
  答:布団乾燥機で布団を暖めて、はやく布団にはいる。はやく学校に行って勉強する。

5.先生はなんで結婚するのだと思いますか?
  答:子どもを産んで育てるためです。これは人間も動物であることから、動物としての人間として基本です。人間の結婚の始まりは、メスが、相手のオスの子どもを産むと共に、オスに対して発情期なしに性的な行為を餌に子育てを手伝わせるためにできたシステムだといわれています(・・・こんな風に書くと、女の子は幻滅するだろうけど・・・)

6.教師になる上で、もっとも必要な、障害のある子どもたちに接するためのスキルはなんだと思いますか?
  答:スキルではないけれど、いろいろな障害についての知識を身につけること。適切な知識は、始めての経験をも助けてくれます。

7.先生がこの本に書かれていることに不満を持ったり、間違っているなと感じる部分はありますか?
  答:不満というよりも、この著者の考え方は書かれているようなものであり、もちろん、他の考え方もあることは知っています。

8.先生は実際に発達障害の子どもに出会ったことがありますか?
  答:前にも書きましたが、某附属養護学校の校長をしていた時に多くの自閉症の子どもに会いました。また、いろいろな場面で、ADHDやLDの子どもにも会います。

9.こういった本や友達からの話を聞くと身の回りに重かれ軽かれ何らかの障害や持病をもっている人がそこそこいることに最近気づきました。それなのに障害はごく普通に存在するという認識が広がらないのはなぜなのでしょうか。
  答:自分に直接関係のない人を注意してみることは、なかなか難しいことです。というより、人間は、自分とは関係のない人をよく見ることはしないのが一般的です。

10.最後に薬物療法についての記述がありましたが、私は何となく抵抗したいという気持ちがわからなくもありませんでした。先生は発達障害の治療法としての薬物療法についてどう考えていますか?
  答:これもケースによります。しかし、実際、ADHDへの対応は薬物とスキルトレーニングの併用が基本です。それはコンサータなどを服用しないと訓練を始めることが出来ないからです。しかし、自閉症やLDについては、子どもや医者の考え方によると思います。と言うように、すべての薬物を毛嫌いすることも間違っていますし、すぐに薬物に頼ろうとするのも間違っていると思います。


11.最近では発達障害や注意欠陥多動性障害などが、以前に比べて認識が高まってきていると思いますか?また、高まっていると感じるとしたら、それはいつ頃からだと思いますか?
  答:授業の中で高橋先生が言っていましたが、1998頃が境だそうです。

12.虐待による障害をなくすためにも、学校の教師にできることは何があると思いますか?
  答:虐待の可能性のある子どもに気をつけて、疑わしい場合は、児童相談所などに連絡することです。

13.先生は、今までに発達障害を持つ子どもに出会ったことがありますか?もしあれば、その時の第一印象を教えてください。
  答:第一印象かあ。ADHDの子どもは、見ていておもしろかったし、自閉の子どもも、場面によっては、おもしろかったという印象です。おもしろいというと語弊があるかもしれませんが、かわいいと言う意味です。


14.先生は、発達障害をどのように理解していますか?
  答:特別には、あまり考えていません。そういう、子ども達だということで素直に受け止めようと考えています。

15.先生は悩みがあるときはどのように対処していますか?
  答:これは、どういうコーピングをするかですよね。前も書いたけど、1.とりあえず忘れようとする、特に酒を飲んで寝る。2.修行だと思って我慢する。3.悩みとなるような場面から逃げる。

16.本に『薬物療法や精神療法より養生訓が最優先』と書いてあったのですが、やっばり無理強いしてでも仕事優先というか「健康(的な生活)は二の次」と考えしまう自分に、何か良い方向付けは無いでしょうか.どうも「無理強いしないと、結果を残せない」という観念(=自分は出来ない子)が自分の小さい頃からあるようで…..おかげで運動・体育なんかは吐き気がするくらい大嫌いです、.
 なんかやけに(何故かわからないけど)どうしても感想を書きたくないと思ってしまう箇所があったんですが、そういうところはスルーして感想を書いても大丈夫…ですよ
  答:まあ、人生、そんなに焦ってもしょうがないですよ。先は長いですよ。人生をうまくやっている人は、一生懸命そんなにがんばるというよりも自分のペースで、じっくりやっている人の方が多いです。また、レポートについて書きたくない部分は書かなくてもいいです。他のレポートも人によっては、ほとんどが自分の経験のものもありますよ。

【週遅れのレポートから】
17.川島先生が生徒指導概論という授業で発達障害について取り上げようと思ったのはどうしてですか?なにかきっかけがあったのですか?
  答:もちろん、発達障害の知識が、生徒指導のために必要だと思っているからです。

18.私は昔いた、特別学級の子どもに対して偏見を持って、遠くから噂したりとかしていた時期がありました。先生にも、そういった時期はありましたか。だとしたら、変わったきっかけなどありますか。
  答:ありました。大学院を出ることまでは、何か悪いなあとか後ろめたい気持ちがあって、障害を持った人に近づきたくなかったですよ。障害者を知ることがそのような気持ちが無くなる一番の方法です。

19.上記したように(問題を起こす、怪をおさせる)、小学校の頃の私は、何らかの発達が遅れていたのではないか、障害があったのではないかと感じるのですが、先生はどう思いますか。
  答:そう言う場合もあります。実際に出会ってみないと、そう言うしかありません。

20.発達障害の子どもの指導について、様々なケース、個人差があるとは思いますが、一番気をつけるべきことは何ですか
  答:1.二次障害を引き起こさないようにする、2.その子どもにあった環境を整えるです。一番じゃなくてごめん。

質問と回答(生徒指導B 081112)②教えることの復権 ちくま新書 大村はま他 討論感想後

2008年11月12日 | Weblog
先生は、教師の仕事は教えることだと思いますか?
  答:教え方によりますが、そうだと思っています。しかし、言葉で教えることだけが教えると考えていません。


先生が学生に学んで欲しいことや教えたいことはありますか?また、それはなんですか?
  答:たくさんあるけど、一番は、「教師」は素晴らしい職業だということかな。

いっぺんに話を聞くということに関して、これは年齢によっても指導できるかどうかが違ってくるものなのでしょうか?
  答:この言葉は、授業の中ではある程度、注意を集中し、緊張することが必要だといっているのだと思います。


私は地域社会と両親との関係が希薄になったことを教師の仕事の多角化につながったと思っていますが、川島先生はどうお考えでしょうか?
  答:確かにそうだと思います。しかし、学校が何でもやってしまうので、気迫になったと言うことも言えるかもしれません。そして、教師の仕事が多くなった。


最近めっきり寒くなってきて、おでんのおいしい季節の到来のようですが、おでんの具は何がナンバーワンですか?ちなみに私は大根です。
  答:いいですねえ。先日、静岡に行って、おでんを食べたら、大根が高さ10cm以上で、面取りがしてあって、すごくおいしかったです。それ以来、おでんの虜です。


なぜ討論のグループを毎回変えないのですか?せっかく多くの人がいるのだからいろいろな人と討論をした方がいいようにも思うのですが。最初のグループ分けのように毎回配られた紙に書いてあるグループに分かれれば時間もかからずに別れることができると思います。
  答:そうですね。以前は、途中で組み替えたり、毎回変えたりしていました。しかし、グループを変えないで欲しいという意見も多くありました。いろいろな意見があるものですね。


討論会というより意見交換会なので、相手の意見を聞くだけで話が発展しません。反対意見などが出て議論ができたらもっと話が深まって面白いと思うのですがこれについていかがお考えですか?
  答:そうですね。3回目くらいまでは、それでいいのです。慣れてくると、次第にいろいろなパターンが出来てきます。


「話をいっぺんで聞く」ことは重要だと思いますか。私は耳が悪いのかボーっとしているのか、なかなかいっぺんで聞き取れません。聞こえても理解するのに時間がかかるのですが…
  答:前に書いたように、いっぺんに聞くと言う言葉は、授業の中ではある程度、注意を集中し、緊張することが必要だといっているのだと思います。


質問と回答(生徒指導B 081112)③発達障害の子どもたち 講談社現代新書  杉山 登志郎 前半

2008年11月12日 | Weblog
1.IQ(知能指数)という言葉は最近テレビなどでもよく耳にしますが、実際そのIQという数値はどの程度の信頼性があるのでしょうか。また、健常者である人はIQが低いということが原因で勉強に支障が出ることがあるのでしょうか。(例:IQがOO以下だと東大の入試には対応できない...etC.)
  答:IQの問題は、どのような方法でIQをはかるかということと関連してきます(IQの定義は、知能テストで計られた知能です)。IQが低いということは、あくまでも、それを測定した方法でのIQが低いのです。ですのでIQが低いことが、そのまま社会で生活することの能力とは結びつきません。IQは低くても、絵がうまくて、みんなから尊敬されている人もいます。ただ、確かに、東大にはいるための入学試験などで計られる学力は、IQのはかり方と似ているので、質問にあるようになると考えられます。


2.この本の著者は「障害」ということばは「失調」と言った方が適切であると主張していました。また、信大教育学部のある先生は、「障害」ではなく「障碍」という字を使うべきだと言っていました。また最近では、「痴呆」が「認知症」に、「精神分裂病」がr統合失調症」に言い換えられたこともありました。差別的なニュアンスをなくそうという趣旨だと思うのですが、私はこのようにことばを言い換える動きは本質と違う気がしてあまり好きではありません。川島先生はどのようにお考えですか。
  答:確かにそうですね。この本では、あいまいな障害と言う言葉よりも、症状を基本にして考えるということで、失調という言葉を主張しているのだと思います。また、障碍という言葉も、社会一般的に広まったネガティブなイメージを取り払いたいのだと思います。このような言葉の置き換えは、数年もたつと同じことになるのですが、一時的にはいいかもしれません。

3.悩みを抱えているのか、何か不満があるのかどうかよく分からないのですが、最近友達がひどく落ち込んでいたり、ある時には不機嫌そうな顔をすることが多いように感じます。そんな様子の彼女にどう声をかけたり接すれば良いのか戸惑ってしまいます。どうすれぱ良いと先生は思いますか。
  答:基本点には、話を聞いてあげる。一緒に食事などをする。というのがいいでしょう。

4.前回の討論で「教え込み」とは一体何なのか、メンバーと話し合ったのですが、結局結論には至りませんでした。子どもに考えさせることをせず、何もかもを教師が教えてしまうということでしょうか。川島先生のご意見を伺いたいです。よろしくお願いいたします。
  答:たぶんですが、「教え込み」と言っているのは、考えさえることなく、単に、暗記を強制すると言うことをいっていると思います。しかし、実際は、教え込むと、子どもはそれを基に何かを考えるようになります。そこで、考えさせずに、さらに暗記だけを強要したりすることがマイナスの影響を与えると考えているのだと思います。前回の授業でもいいましたが、両方をバランスよく、使って教育をすることが大切だと思います。

5.最近鍋ばかりしています。お勧めの鍋はありますか?
  答:そうですね、今は、鍋にちょうどよい魚がないので、鶏がいいとおもいます。あるいは、おでん系の鍋もいいですよ。私は、先日、静岡に行って静岡おでんを食べてから、すっかり、おでんの虜になりました。

6.森進一は紅白で「おふくろさん」を歌うでしょうか?私は、紅白は時期尚早だと思います。
  答:ぜひ、歌って欲しいですね。これだけマスコミを騒がしたのですから。


7.発達障害については近年大きな問題になってきているように思いますが、現在教育現場ではどのような取り組みがされてきているのですか?
  答:20年ほど前から、発達障害についての諮問機関などが出来て、徐々に現場での理解も進んできています。しかし、皆さんが学んでいるような知識はまだ、あまり浸透していないと思います。大学を出てしまうと、なかなか学ぶ機会が無くなります。ぜひ、しっかりと大学で勉強していってください。

8.本の中に心理カウンセラーが障害に関しての知識が無く対応ができない事があるとでていましたが、心理カウンセラーの養成課程では障害に関する勉強はしないのですか?
  答:ある程度は、やります。また、この授業のように教育学部でも多少はやります。しかし、心理カウンセラーの養成課程というものがピンキリなので、一般化はできません。


9.「障害」という言葉に対して筆者は「失調」という言葉の方が好ましいと言っていますが、先生はどのような言葉が好ましいと思いますか?
  答:私は、あまり、言葉にこだわりません。きちんとした知識があり、それをどのように定義するかが出来れば気にする必要はないと思っています。

10.健常な子どもに発達教育の学習をさせている時、どのような方法でするのが良いと思いますか?
  答:この質問は、教育とは何かということに結びつきますよね。子どもに発達教育の学習というのは、子どもに発達と言う概念を教えることになります。ただし、性の発達などはその社会によって、教え方が異なると思います。


11.発達障害の子供たちのあり方についてどう思いますか?
  答:あいまいすぎて、答えられない。

12.検査法の重要性についてはこの本で非常によく分かりましたが同時に自分にできるかという不安が出てきました。川島先生は自信が無いことに対してどうやって乗り切っていますか?
  答:1.嫌なことははやく忘れる。2.不安があると言うことは自分が出来ないことなので、挑戦心を持って、修行だと思ってがんばる。3.逃げ出す。のどれかを場面によって使い分けます。


13.私が小学校のときの発達障害を持つ子どもは、障害を持つ子ども同士では仲が良かったのですが、それはその子ども達同士が長くいるからという理由からだけでしょうか?
  答:どのような障害なのかわからないので、はっきりとは言えませんが、似たもの同士が仲良くなるのは、一般的です。

14.先生の授業で本を読み、改めて本を読む事は大切だと感じていますが、この読書の秋にふさわしいような、何かお勧めの本ってありますか。
  答:このブログにのっている、過去の授業で使った本(シラバスにある)を眺めてみてください。

15.先生は自閉症の人が書いた自伝を読んだ事がありますか?
  答:この本に書いてある、ドナ・ウィリアムスの本を読んだのは憶えています。一番最近は、「自閉症の子を持って」(新潮新書)を読みました。また、違った立場を見ることが出来ます。


16.先生も知能検査をやることはあるのですか?
  答:よく、聞いてくれました。大学院生の頃、WISC,WIPPSI,田中ビネー、集団式の知能検査などをするアルバイトをしていました。毎日毎日知能検査を1ヶ月くらい続けたことがあります。一日、10人以上の個人検査をしていました。


17.発達障害にまつわる誤解や偏見を解くために、具体的にはどのような活動が効果的だと思いますか?
  答:これは、みんなが知識を持つこと以外無いと思います。偏見をなくすために出来ることは、「知ること」です。

18.障害者雇用促進法の良いところばかりが紹介されていたように感じたので、マイナス面があれば知りたいと思いました。
  答:確かに、アメリカのアファーマティブアクションのような考え方からすると、どうしても必要なのだと思います。もちろん、ヒットラーのような、優性主義(社会では優秀な人だけが必要だという考え方)の立場からすれば違うのかもしれませんが・・


19.発達障害についてお勧めの本はありますか?
  答:過去の川ティブログのシラバスを見てみてください。

20.川島先生は自閉症の子どものこだわりをなくす指導についてどうお考えですか?
  答:こりゃ、難しい。そんなことがすぐに出来るのならやってみたいですが、たぶん、無いでしょう。自閉症の子どもの訓練は、地道にスキルトレーニングをするしかないと思います。

21.普通教育中にいる発達障害を持つ子どもやその親に対して、実際に教師ならば、どのような声がけで特別学級を進めればよいのでしょうか?
  答:特別学級をすすめるというより、きちんとした知識を伝えるのがいいと思います。きちんとした知識があれば、自然に適切な対応を考えるようになります。


22.先生はなぜこの本を課題図書に選ばれたのですか?やはり、発達障害というものは、生徒指導の面において絶対に知っておいて欲しい知識と思われたからでしょうか?
  答:その通りです。


23.先生は人から相談を受けたときに気をつけていることというのがありますか?
  答:余計なことはいわずに、聞いてみること。かな

24.川島先生は、大学時代をどのように過ごされましたか?
  答:ふらふら遊んでいました。もっと、勉強すればよかった。

25.最近、発達障害の子供たちが増えているということを聞きます。
実際にどのくらいの割合のこどもたちが発達障害なのでしょうか?
  答:いろいろな説があります。調べてみてください。

26.先生はどうして教師になろうと思われたのですか?
  答:教師になろうと考えたのは、大学を卒業する頃で、小学校か中学校の教師になりたかったのです。

27.もし、自分の担任のクラスに発達障害を持つ子どもがいたとしたら、先生は学級の他の子どもたちにどのような指導をしていったらいいと思いますか?
  答:子どもによるので、わかりませんが、個別プログラム(IEP)を考えたいと思います。

28.川島先生は、発達障害の子どもと接したことはありますか?(ある場合)その子どもにどのような接し方をし、どのような環境を作りましたか?
  答:私は、接してたことはあっても、一時的なので、環境などは考えたことがありません。

29.先生は公立学校に特殊学級を設置することについてどう考えますか?
  答:いいとおもいます。もちろん、運用については、ケースバイケースです。

30.自閉症についてもっと深く学びたいと思いました。どの本を読むのが良いでしょうか?良い本があれば紹介してください。
  答:たくさんあって、わからないので、高橋先生に聞いてみましょう。

31.最近集中力がなくて困っているのですが、何か集中力を高めるコツなどありませんか?
  答:集中力はなくても平気です。平行して、いろいろなことが出来る方が効率的です。私は、いつも、いくつかのことを平行しています。いまも、この回答を書きながら、途中でお酒を飲んだり、他の本を読んだり、メールを打ったりしています。

32.子どもが発達障害というのは生まれる前からわかるものですか?
  答:わかる場合とわからない無い場合がありますし、個々のケースにもよります。

33.P43にあるように、障害という言葉以外にそのようなニュアンスを正しく伝えることができる日本語を先生は思いつきましたか?
  答:すみあせん、あまり考えたことがありません。

34.先生が校長をしていた特別支援学級では就労に関してはどうでしたか?実際就労してからも本書に書いてあるような支援は行われていますか?
  答:もちろん、一般企業への就労を目指している子どももいました。学校も、それを目標にしていました。附属養護の高等部の一番の課題は、就労でした。


質問と回答(生徒指導A 081106)②教えることの復権 ちくま新書 大村はま他 討論感想後

2008年11月06日 | Weblog
少ないですが・・・

1.この本を読んでいると、今の世代は本当に日本を背負っていけるのだろうかと心配になりました。先生はどう思いますか。
  答:確かに、日本は、あまりにも、その場当たりの政策のが多すぎる気がします。しかし、これが日本なのでしょうね。

先生はなぜ大学の先生になろうと思ったのですか?
  答:大学院に行ったので・・本当は、小学校か中学校の先生か、あるいは幼稚園の園長になろうと思っていました。


2.先日友達とミルクチョコレートは「GHANA」か「MEIJI」かで意見が分かれました。先生はどちらが好きですか?ちなみに私は前者です。理由は後者よりも内容量が多くて値段が安いからです。
  答:よくわかりませんが、今度買って試してから、意見を言います。


3.自分に比べ他の人は本に影響されすぎない自分の視点を持っていることに気づいた。しかし自分としてはもう少し大村教室の導入について積極的な意見があってもいい気がした。
  答:影響されるかどうかは、表面的なものではないので、わかりません。言葉には出さないし、自分でも気がつかないのに、影響されるということもあります。

4.「教育学部の先生は何を。。。」について考えている時に思ったのですが、教育学部での教員養成と、他学部での教員養成を比較した場合、それぞれの長所・短所や特徴について先生はどう考えられますか?又これら両方のルートがあること自体について、どう思われますか?
  答:基本的に、心理学や教育学、障害児などの教育の部分は教育学部以外では行っていません。この生徒指導も、他学部では行われることがありません。他学部の生徒指導は、集中での非常勤講師によって行われたり、専門でない先生が行っています。


5.先生の正確な年齢は知りませんが、おさらく詰め込み教育を経験されたと思います。それによって自主性が失われたまたは、不満はありましたか?
  答:私は、まじめに勉強しなかったので、詰め込まれなかったような気がします。詰め込み教育をうけていたら、もっとまじめな先生になっていたと思います。そうしたら、こんな授業はしないでしょうね。