もう優に20年近く前のことだが、忘れられない一日があった。
当時僕はフリーの編集者・ライターとして(いまもだが)、現在はドンキホーテの傘下に入ってしまっているが、老舗のホームセンター「ドイト」で「ドイト・クラブ」という販促誌を作っていた。本部のある与野本町に、月に数回打合せで出向いていた。
そんなある1日の出来事。
与野本町駅から17号線バイパス沿いの本部に向かって歩くと、一本手前に17号と並行して走る道に出る。
その道を渡るために、信号待ちをしていると、左手方向から1人の中年男性が両手に大きな紙袋を提げ、とぼとぼと歩いてくるのが見えた。見るでもなくその男性を見ていたのだが、彼が突然両膝をつき、前に突っ伏した。尻を突き上げ、顔面と膝でバランスを取って突っ伏している。顔がこちらを向いていて、よく観察すると目を見開いているではないか!
「あれ、危ないな」と、信号が変わるのを待ち、突っ伏している彼に近づき「どうしました?」と声を掛けた。「もしや?」とは思ってはいたのだが、やはり彼はまったく無反応だった。
死を迎えると瞳孔が開くというが、そんな事までは判らない。周囲には人影がなかったが、ちょうどバイクで通りかかった青年がいた。僕は咄嗟に彼に合図をし、停まってもらうと「この人、死んでいるようだから警察と消防に電話をしたい。車がくると危険だからここで車を誘導して。彼に触れちゃダメだよ」と告げ、ちょうど向かいの店先に公衆電話があったので、そこからしかるべきところに電話をした。
それからしばらくして、警察も救急車もやってきた。やはりその中年男性は死んでいた。正直、驚いた。だって、彼が普通に歩いて来るのを僕は見ていた。それほど辛そうでもなかった。なにか、例えば急に心臓が苦しくなってというような素振りもなかった。ただ、糸が突然切れたマリオネットの人形のように崩れ落ちただけなのだ。
種々聴取もされ、解放されたのは1時間半後だった。打合せには大幅に遅れた。一応遅れる旨の電話は入れておいたのだが、遅れた理由を正直に話しても、誰も信用しなかった。それはそうだ、信用できない類いの作り話みたいだもの。
今日ここでこんな昔話を書いているのは、この日がこれだけで終わらなかったということを思い出し、確認し記録しておこうと思ったからだ。
予定より1時間半押しで打合せを終えた僕は、次の待ち合わせのために新宿に出向いた。もう暗くなっていた。そして新宿通りからバスに乗り、早稲田方面に向かった。僕は横長の座席の、ちょうど昇降口の前に座っていた。僕の乗った停留所から二駅目で、1人のご婦人がバスから降りた。そして彼女がバスから降りきった瞬間、彼女が消えた。
「!?」
一瞬なにが起きたか判らなかったが、嫌な予感がした。僕は慌ててバスステップを降りて、左右を見回した。すると、5mほど先の道端に、彼女は倒れていた。直ぐに近づくと、彼女は頭から大量に出血し、息をしている風もなかった。彼女の倒れていた場所からさらに15mほど先に、バイクが倒れたまま置かれ、ライダースーツを着た若い青年が、走りよってきた。
バスが、バス停から離れて停車し、バスと歩道の間が広く開いていたせいで、バイクが突っ込んできたことによる死亡事故だった。
まだ終わらない。ようやく都内での作業を終え、なにかモヤッとした感じを抱え、帰路に着いた。そして当時住んでいた中央線日野駅を降り、家まで戻るたった10分間の間に車同士の出会い頭の事故を見た。その事故で人死にがあったかは、見ざる聞かざるということにした。
当時僕はフリーの編集者・ライターとして(いまもだが)、現在はドンキホーテの傘下に入ってしまっているが、老舗のホームセンター「ドイト」で「ドイト・クラブ」という販促誌を作っていた。本部のある与野本町に、月に数回打合せで出向いていた。
そんなある1日の出来事。
与野本町駅から17号線バイパス沿いの本部に向かって歩くと、一本手前に17号と並行して走る道に出る。
その道を渡るために、信号待ちをしていると、左手方向から1人の中年男性が両手に大きな紙袋を提げ、とぼとぼと歩いてくるのが見えた。見るでもなくその男性を見ていたのだが、彼が突然両膝をつき、前に突っ伏した。尻を突き上げ、顔面と膝でバランスを取って突っ伏している。顔がこちらを向いていて、よく観察すると目を見開いているではないか!
「あれ、危ないな」と、信号が変わるのを待ち、突っ伏している彼に近づき「どうしました?」と声を掛けた。「もしや?」とは思ってはいたのだが、やはり彼はまったく無反応だった。
死を迎えると瞳孔が開くというが、そんな事までは判らない。周囲には人影がなかったが、ちょうどバイクで通りかかった青年がいた。僕は咄嗟に彼に合図をし、停まってもらうと「この人、死んでいるようだから警察と消防に電話をしたい。車がくると危険だからここで車を誘導して。彼に触れちゃダメだよ」と告げ、ちょうど向かいの店先に公衆電話があったので、そこからしかるべきところに電話をした。
それからしばらくして、警察も救急車もやってきた。やはりその中年男性は死んでいた。正直、驚いた。だって、彼が普通に歩いて来るのを僕は見ていた。それほど辛そうでもなかった。なにか、例えば急に心臓が苦しくなってというような素振りもなかった。ただ、糸が突然切れたマリオネットの人形のように崩れ落ちただけなのだ。
種々聴取もされ、解放されたのは1時間半後だった。打合せには大幅に遅れた。一応遅れる旨の電話は入れておいたのだが、遅れた理由を正直に話しても、誰も信用しなかった。それはそうだ、信用できない類いの作り話みたいだもの。
今日ここでこんな昔話を書いているのは、この日がこれだけで終わらなかったということを思い出し、確認し記録しておこうと思ったからだ。
予定より1時間半押しで打合せを終えた僕は、次の待ち合わせのために新宿に出向いた。もう暗くなっていた。そして新宿通りからバスに乗り、早稲田方面に向かった。僕は横長の座席の、ちょうど昇降口の前に座っていた。僕の乗った停留所から二駅目で、1人のご婦人がバスから降りた。そして彼女がバスから降りきった瞬間、彼女が消えた。
「!?」
一瞬なにが起きたか判らなかったが、嫌な予感がした。僕は慌ててバスステップを降りて、左右を見回した。すると、5mほど先の道端に、彼女は倒れていた。直ぐに近づくと、彼女は頭から大量に出血し、息をしている風もなかった。彼女の倒れていた場所からさらに15mほど先に、バイクが倒れたまま置かれ、ライダースーツを着た若い青年が、走りよってきた。
バスが、バス停から離れて停車し、バスと歩道の間が広く開いていたせいで、バイクが突っ込んできたことによる死亡事故だった。
まだ終わらない。ようやく都内での作業を終え、なにかモヤッとした感じを抱え、帰路に着いた。そして当時住んでいた中央線日野駅を降り、家まで戻るたった10分間の間に車同士の出会い頭の事故を見た。その事故で人死にがあったかは、見ざる聞かざるということにした。
長寿の時代だから、何がこの鼻垂れがと言われる歳でもある。
初期のブログまでたどり着いた。
人のブログ読むのはイヤだった。人の日記をよむような…。
でも、違うのだと思った発信するのもブログなんだ。
まぁ、アナログ人間がなぜかiPhone6持って眼がシロクロU+203CU+FE0F
お互い幼かった頃を思い出し楽しませてもらってます。
長寿の時代だから、何がこの鼻垂れがと言われる歳でもある。
初期のブログまでたどり着いた。
人のブログ読むのはイヤだった。人の日記をよむような…。
でも、違うのだと思った発信するのもブログなんだ。
まぁ、アナログ人間がなぜかiPhone6持って眼がシロクロU+203CU+FE0F
お互い幼かった頃を思い出し楽しませてもらってます。
末永くよろしくね!