普通な生活 普通な人々

日々の何気ない出来事や、何気ない出会いなどを書いていきます。時には昔の原稿を掲載するなど、自分の宣伝もさせてもらいます。

「裏」社会

2013-02-28 01:06:34 | 普通な人々<的>な
「裏」「表」という言葉があって、社会を意味する場合「裏」は「闇」と同じような使い方をされる。

「裏」に対する意味合いで「表」はあるのだが、あまり表立って「表」とは言わない。

「社会」という言葉がつくと、いささか特殊な意味合いになる。

「裏社会」の意味は、簡単に言えば、法で律せられない社会という意味になる。つまり「表社会」は法の網に絡め取られた社会という意味合いにもなる。

これまで60数年生きてきて、拘留されたことが一度だけある。詳しくは書かないが、拘留されるようなことをした覚えはひとつもない。

理由はわからないが、荻窪駅前で殴られている老人を助けるために、殴っている男たちを取り押さえただけ。その男たちがボクに殴られたと告訴した。はじめに殴られていた老人は、いつの間にか姿を消していた。

その時、黒いジャンパーを着ていたのだが、荻窪警察の取り調べ係官は、どうしてもボクが「革ジャン」を着ていたと調書に書きたかったのか、何度否定しても「革ジャン」だと認めろという。でなければすぐには出さない(釈放しない)と脅しまでした。どうやらボクは、学生運動の活動家の成れの果てと思われたらしい。それでもボクは認めなかったけどね。だってビニールみたいな素材だったんだから。

というわけで、理不尽にも逮捕歴1回ということになった。

だが、だからといってボクは「裏社会」に堕したわけでもないのだが、どうもそっちの匂いがしたらしい。確かに「表社会」で従順に生きているわけでもない。なにせ学生運動とは言え体制に反旗を翻したことがあるわけで、これなどかつては国家転覆罪にでもなろうかという騒ぎだ。

それにしても、表と裏の境は曖昧だ。

最近、ボクの知り合いが「痴漢」で逮捕されたということを、呑気なボクは知らなかった。よく知ったミュージシャンが同じように「痴漢行為」で逮捕され、バンドを辞めたこともあった。あらまぁだよ、まったく。彼らは、しばし裏の社会の住人と思われることになるのだろう。

もっと激烈な出来事は、一緒に週刊誌の取材で飛び回っていたカメラマンが、自宅に潜んでいた娘の交際相手(いまで言うストーカーか?)に、惨殺されるということがあった。千葉で20数年も前に起きた事件。その被害者がよく知ったカメラマンだと分かった時の衝撃は、筆舌に尽くし難かった。

闇の住人に、彼は殺されたような印象が、拭えなかった記憶がある。

何が書きたいのかといえば、人は誰でも「表」と「裏」の狭間に簡単に落ち込むのだということ。「裏」社会が、まったく自分と無関係だと思える人は幸せというか阿呆というか……。

本当のところ人生は、虚実皮膜に収まっているのだよ。
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