普通な生活 普通な人々

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人を呪わば……

2014-10-04 02:04:09 | 普通な人々<的>な
穴二つ、というようなことを言う。

「穴二つ」と言うのは、人を呪えば必ず自分にもその呪いは返ってくる。極端な話、人を呪い殺せたとしても自分にも呪いは返ってくる。結局自分も必ず死ぬことになる、墓穴は二つ必要なんだよ、と言うような意味。

日本にも、この呪いの文化があった。というより、今でもはっきりとある。

いつ頃からあり続けているのかと言えば、平安期以前から。日本の風俗・土着の習俗・宗教には呪いの要素が横溢している。

もっといえば、神話時代からあり続けていると言っても過言ではない。

そのルーツというものを探っていくと、伊弉諾・伊弉冉のおどろおどろしいエピソードに行き当たる。それは黄泉平坂での二人の会話。

黄泉の国で、黄泉の飯を食し穢ればかりで覆われた姿を伊弉諾に見られた伊弉冉は、そのことを恥じて恨みに思い、伊弉諾に「お前の国の人間を1日1000人殺してやる」と、有体に言えば呪いをかけるのだ。これが、日本における呪いの端緒。

それに対して伊弉諾は「それならば私は、1日1500の産屋を建てよう」と言い返し、日本の人口は減ることなく発展を遂げてきた、はずだった。

だが、最近の日本の人口推移は、皆さんもご存じの通り。減少に転じる分水嶺にある。

神話時代からの伊弉冉の呪いが、今頃になってジワジワと効果を発揮し始めているというわけだ。

これは笑い事ではない。日本人、いや地球上のすべての人々に等しく掛けられた呪いなのだ。

この呪いに、穴は二つあるのか、そこのところは判然としない。ただ、伊弉冉の住まう黄泉の国はすでに穴である。とすれば、伊弉冉は単純に呪う相手の穴を用意すれば良いだけ。

考えてみるに、ひょっとすれば日本の総人口分の穴を伊弉冉は用意しているかもしれない。世界の総人口分かもしれない。それは、穴二つと言うのだから、70億人を収容できる巨大な一穴かもしれない。

なにが因で、我々も穴に入ることになるか? その理由・原因が、なんとなくうすぼんやりだけれど形を露わにしてきたような気がするが、それはボクの思い過ごしだろうか?

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