普通な生活 普通な人々

日々の何気ない出来事や、何気ない出会いなどを書いていきます。時には昔の原稿を掲載するなど、自分の宣伝もさせてもらいます。

匂い

2011-09-08 23:46:00 | 普通な人々<的>な
 判るだろうか? 年老いた人間は確実に「腐っていっている」のだということを。
 何かが腐れば、どうしたって腐臭を発する。
 加齢臭という言葉があるが、有体に言えば、わたしは腐り始めているんですよという合図だ。
 
 それは、否定しようもない生物の生命の限界とでも言えるか。

 そこに立ち至った時に、我々人間はなにを思いなにを成し、どう生きながらえ、どう消えていけば良いのだろう?

 昨日の夜の帰りに、電車の中で欠伸をしてしまった。すると、隣の席に座っていた女性が、あからさまに嫌な顔をして、遠くの席に移っていった。
 おそらくボクの息が臭かったのだろう。と、判断した。フリスクのようなものを舐めて、それなりに気をつけてはいるが、夜遅い電車の中で、フト出る欠伸まではコントロールできない。
 
 口臭と加齢臭は違うと言う向きもあろうが、当事者にとっては同じなのだ。
 口臭も、やはり腐臭である。

 若い頃は縄文人らしく、体臭があった。歳を重ねたら、いつの間にか腐臭の漂う歳になった。まだ体臭の方がましなような気もするが、よく考えると、こんなことを考えこんな原稿を書いていること自体が、少しおかしい。

 生命はいずれ滅びる。それも確実に腐臭を発しながら、死に絶えていく。
 
 生命は生きているだけで悪臭を放ち続ける。おならも口臭も体臭も、小便も大便も、すべて悪臭だ。それは逆に言えば生きているアカシではないか。無臭であることを要求する現代人は、まるで蝋で封じ込めた死人を欲しているのではないかと思う。

 腐り始めてはいるが、まだまだ元気な爺さんになろうじゃないか!

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