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日々の何気ない出来事や、何気ない出会いなどを書いていきます。時には昔の原稿を掲載するなど、自分の宣伝もさせてもらいます。

東京「昭和な」百物語<その51>歌舞伎町

2019-02-25 08:58:49 | 東京「昔むかしの」百物語
やくざが仕切っている一角。

そういう認識が、一般的なのは今も変わらない。

ただ、仕切っているやくざの質が違う。昭和の頃は、日本のやくざ、それが中華系に変貌し、いつの間にやら、韓国系にとって変わられた。

国際化しているのだ。

昭和のやくざには、まだ任侠という言葉がついて回ったが、どんどんとドラスティックになり、昭和の情緒的な雰囲気は完全に駆逐された。

地回り中のチンピラに、酔った勢いでちょっかいを出し、歌舞伎町中を走り回って逃げたことがある。逃げ切ったが、酔いは回った。

さすがに怒らせるとまずかった。

だが、それでもまだ、やくざと一般人との間には暗黙の了解があり、手を出されることは、少なかった。

いまのような、本当にヤバイという雰囲気はなかった。

多くの飲み屋が、潰れもせずに生き永らえていた。

この、生き永らえていた感こそ、昭和なのではあるまいか。

最近の歌舞伎町に足を踏み入れた時、そんな気がした。

どんどんと、新陳代謝が進み、暫く無沙汰すればもう違う町感が漂う。

ボクにとっては、昭和的な歌舞伎町が、恋しくはある。

それはまさに、日本のやくざの仕切りだったからこその雰囲気だったのかもしれない。
コメント
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