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いわてグルージャ盛岡について7

2021-12-29 00:01:20 | サッカー(J3以下・外国・他カテゴリ)

 リスペクトコラムです。
 当ブログの昇降格シリーズのオオトリは盛岡さんです。J2昇格おめでとうございます。盛岡さんは実は地域決勝(全地域CL)の常連であり、2005年と2007年から2013年まで7年出場し続け、地元岡山とは2005年と2007年に同じグループで対戦。2005年は負けていますが、2007年は勝って岡山が優勝しています。盛岡さんは2013年の優勝とともに2014年から今季まで8年間J3に所属。まぁじっくり上へ上がってきた存在ですか。
 熊本さんとともにJ3最終戦沼津戦が大事な試合でした。試合とJ2ライセンスが無い宮崎さんが首位。勝ち点1差で盛岡さん、熊本さんが続く状況。盛岡さんはJ3勝てばJ3優勝か&J2昇格。引き分けでも昇格で、たとえ負けても熊本の結果次第では昇格が決まるというかなり優位な状況でした。結果は沼津さんとドロー、ここ10戦負け無しでJ2昇格を果たされました。
 元鹿島のあの秋田監督。ネットで戦術や戦いっぷりなどをいろいろ探しましたが、出てこなかったですね。ただ、一昨季にJ3最下位だったチームを一昨季から率い、昨季は11位、今季は2位と着実に成長させたのは事実。調べていると、戦術うんぬんより、鹿島さんの名前が出てきました。昨季の東北電力社長との対談記事にそれが垣間見えました。
   
【鹿島の成功モデルを岩手の地で。 勝利、そして地域との連係が シンボルになるための鍵となる。】
「―秋田さんがプレーされていた鹿島アントラーズはJ参入後、どういう変遷で常勝軍団となっていたのでしょうか?
秋田監督『Jリーグ発足前はトップリーグのレベルにないチームだったんですけど、その後、ジーコが加わり、彼がプロとはこういうものなんだということを伝え示してくれたことで今の鹿島アントラーズがあると思います。』」
秋田監督『グルージャが岩手の心の支えになることが理想です。岩手だからこそ、他ではできないことがあると思っています。将来的な夢は盛岡駅から徒歩圏内の場所にスタジアムを完成させることです。日本全国、そんなスタジアムは1つもありませんし、間違いなく集客にも大きく影響します。もちろん、ハードルは低くありません。』」
「―チームが変わる、結果を出すに連れて、町や地域はどのように変わっていったのでしょうか?
▼クラブをコミュニティの母体にする
―鹿島の成功事例を踏まえて、岩手ではどのようなことから取り組んでいますか?
秋田監督『まずは知ってもらうことです。表敬訪問、スクールなどを通して認知してもらうことと、何よりも勝つことですね。そういう姿を見せる中で、グルージャのアカデミーを目指したいという子どもが増えることを期待していますし、寮などの生活環境、そしてグラウンドなどの練習環境の整備にも取り組み始めています。地元の選手が他県に流出せず、グルージャアカデミーに入りたいという未来につなげたい。そして彼らがトップ昇格を果たして、チームに地元出身の選手が多く在籍するのが理想なので、そのためにも存在感を増していきたいと思います。』」
秋田監督『まさにおっしゃる通りだと思います。コミュニティをつくるということがすごく難しいので、その母体にグルージャがなっていきたいですよね。スポンサーがうちにお金を出すメリットは試合中に看板を出すことやユニフォームに名前を入れることだけじゃなくて、クラブを媒介することで横の関係が広がっていって、クラブとスポンサーだけでなく、スポンサー同士でもビジネスの可能性が広がっていくというのが理想です。』」
引用:岩手電力㈱公式HP
   
 確かに鹿島と盛岡は地域的に似ているのかもしれませんね。そういえば東日本大震災時に、東北出身選手と共に「東北人魂を持つJ選手の会」を発足し、被災地の救援・慰問活動で活躍された小笠原氏も元鹿島で盛岡市出身。J2に来られた事ですし、そのうち小笠原氏が登場する日が来るかも。岩手県も鹿嶋市のようにサッカーの町として、今後賑わっていけばいいですね。当ブログはその周りの人材に注目。
 まずは坂元社長。2016年から去年までB1広島の取締役副社長を務められ、今年入社されて社長になられています。つまり、B2からB1昇格までを経験されている人材。その前任の坂本社長がB1広島の社長経験者で、NOVAホールディングスの人材。2019年から同社が経営参画されており、B1広島とともに経営を引っ張ってこられています。この辺りの経営面での強化が大きかったと言えます。
 そして菊池GMは前監督。岩手県出身で現役時代は主にヴェルディさんで活躍されていました。引退後はヴェルディさんの公認支部「ヴェルディサッカースクール岩手」の代表を務められ、そのヴェルディSS岩手花巻のアカデミーで監督やコーチをされていた人材。同じくヴェルディさんの菊池新吉氏の弟さんですね。今回の盛岡さんの躍進はこれらの岩手県をとりまく人材が関わっていたようですね。

【いわてグルージャ盛岡 真のJ2昇格へ】
〔スタジアム整備の課題〕
「サッカーJ2昇格を決めた『いわてグルージャ盛岡』が昇格と同時に直面しているのがJリーグの基準を満たすスタジアムの整備です。今後のチーム像を占い真のJ2昇格をもかけたグルージャの新たな挑戦が始まっています。
 いわてグルージャ盛岡がホームゲームの試合会場としているいわぎんスタジアム。収容人数はおよそ5000人ですが、先月、J2昇格がかかったホーム最終戦ではおよそ2500人の観客がつめかけスタジアムの観客席はほぼ埋まったような状態になりました。
 今月5日、グルージャは悲願のJ2昇格を決めましたが、同時に突きつけられたのが、環境面でも一段上のレベルを求めるJリーグの制度です。J1では1万5000人以上、J2では1万人以上収容できるスタジアムの整備が求められます。今のいわぎんスタジアムの収容人数はJ2の基準、1万人の半分程度にとどまります。」
「そもそもJ2の基準を満たすスタジアムがないのになぜグルージャはJ2に昇格することができたのでしょうか。実は、ことし9月にJリーグの基準を満たしたスタジアムを早期に整備することを約束し J2のライセンスが交付されました。いわば例外的措置で昇格が可能になったのです。
 このため、来シーズンからJ2での戦いが続くとすると、参入3シーズン目の2024年までに場所や予算、整備内容を明示した基準を満たすスタジアムの建設計画をJリーグに提出しなければなりません。さらに8シーズン目の2029年までにスタジアムを完成させる必要があります。
 しかし、こうしたスタジアムの建設計画は現在のところまったくの白紙で、3年後までに建設計画がまとまらないと、J2に所属していたとしても、翌シーズンにはJ3に降格となります。」
引用:NHK
    
 うーむ知らなかったです。正直もっと基準は厳しいと思っていました。今はスタジアムの建設計画ではなく、約束でいいんだ。参入3年目までに計画、8年目までに完成させる条件なんですね。相模原さんもよく似ており、相模原さんのように1年でJ3に戻ってきたらスタジアム構想はどうなるのかとも思ってしまいます。
 まぁ、親会社のNOVAさんがいるし、見事J2に昇格されたので、今後いい動きが出ると期待しています。しかし、最近のJ2ライセンスはJ2お試し制度に変わっていたのは意外でした。コロナ禍もあるし、しょうがない面もあるのかな。今後の躍進を期待しています。そして盛岡さんといえば、この方でしょう。
   
【キヅールについて】
「2017年3月に発表。ファン・サポーターの要望を取り入れ、皆に愛されるマスコットの作成に向け、クラブで選出した一般公募の4作品の中から、WEBやスタジアムでの投票を含む一般投票で決定。2017年7月1日、投票結果を発表し、折り鶴をモチーフとした『キヅール』になった。」
「名前は、勝利を祈願する対象として折り鶴の「折」を「祈」に変え、「キヅール(祈鶴)」としている。一時の話題では無く、末永くグルージャ盛岡やサポーターに愛され、岩手中、日本中、世界中に羽ばたき、愛されるキャラクターになることを「祈」ったネーミングになっている。」

 キヅールさん、ぜひCスタに来て欲しいですね。ハーフタイムでピッチでファジ丸君と絡むのを想像してしまいます。最初に登場ニュースを知った時は、そのインパクトの強さに役員さんが強引に決めたのと思ってしまいましたが、クラブ公式HPによると、きちんと投票により選出されています。それくらい「鶴」と「折り鶴」は岩手県民にとって大きな存在なのですね。
 盛岡さんの素晴らしい点は公共財としての付加価値が高い点。2019年にチーム名を「いわてグルージャ盛岡」に改称され、札幌さんのように真の県民クラブになられました。ホームタウンも盛岡市のみから全33市町村に広域化されています。県庁所在地と他にほとんど絡まない数市のみという事例とは全然違いますね。調べると、陸前高田市が最後に残っていたようです。川崎さんと友好協定を締結しているために気を使っていたようですが、川崎さんとの関係を深め、市との協議を経て1年遅れでホームタウンに加えて全市町村になった経緯があります。個人的にはこのまま川崎さんと事業連携を深めたらいいのにと思います。

 盛岡さんにとっても震災から10年の節目の年にJ2昇格を決められました。同じタイミングでJ2に降格された仙台さんとは対照的です。来季はJ3が各ダービーで熱くなると書きましたが、J2も東北勢が熱いです。山形さん、秋田さんに加えて、仙台さんと盛岡さんと4チームが拮抗します。東北ダービーが盛り上がりそうで楽しみです。お手柔らかにお願いします。
J3盛岡関連⑥:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071120
 〃    ⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060418

 〃    ④:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060221
 〃    ③:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060121
 〃    ②:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051225
 〃    ①:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051006
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers 

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