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Jリーグの話題63

2014-03-01 00:02:01 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 ここ数日、ネット上では順位予想がいろいろ出ていて良く観ます(もっぱらJ1ですが)。J1では某黄色いチームが優勝候補としてはそれほど多くないですが、3位前後によく出てきます。やはり、Wレアンドロ効果か。その中で先日、ヤフーニュースを観ていたら、「ガイジン’sアイ:日本のトップクラブ・ベスト5」とあって、まあ、浦和さんとかマリノスさんがでてるのかなと思って読んでみて、おやおや・・・という意外でありながらうなずける内容でした。
 当ブログの論調ととても似ていたので、面白く読ませていただきました。あくまで一つの論評でしょうが、有名専門誌の編集長という事で、説得力はあるのでは。以下、抜粋して紹介。
   
 専門家が立てる順位というのはあくまで主観的なもの。日本の「トップクラブ」を5つ選ぶこのコラムの試みも、日本サッカー界の20年間に基づいたものであるが、私見に基づくことも避けられない。クラブを選ぶにあたって考慮した要因は、結果(特に近年のもの、ただし必ずしもタイトルには限らない)、育成組織、ファンのサポート、スタジアム、経営面、メディアといったもので、それ以上に、次の2点を重視。
①ピッチ内外においてサッカー文化を作り上げることに成功しているクラブであるかどうか。
②クラブや選手たちや経営陣やサポーターが成長しているかどうか。つまりは、未来が明るいのかどうか。

【1位-C大阪】
  フォルランの加入に加えて、ランコ・ポポヴィッチやミッチ・ニコルス、キム・ジンヒョン、長谷川アーリアジャスールらの存在は、クラブをこれまで以上に国際的な存在としてくれるはず。スポンサーからの手厚い支援や、増えつつあるファン層に加えて、1つのみならず2つの素晴らしいスタジアムが存在するのも魅力的。
 実際のところここ数年、C大阪から欧州クラブへ移籍した選手達のおかげで、セレッソの名前は世界に知れ渡っている。更にセレッソには、若い選手が一人巣立っていくたびに、すぐにまた別の選手を育て上げる力があり、トップクラスのスカウティングと若手育成システムの賜物。近年では、コンスタントにこれができているクラブはセレッソ以外にない。
 改善できる点があるとすれば、メディアコミュニケーションの部分。ソーシャルメディアへの展開や、国際メディアへの発信は不十分だが、世界に向けてクラブのイメージを宣伝するために必要。あとはもちろん、タイトルの獲得。
【2位-柏レイソル】
 世界に向けて名を売ろうとするセレッソとはある意味対照的に、「太陽王」はJリーグの理想を体現しているクラブ。クラブを中心とした非常に強力なコミュニティーが存在することに加え、ここ数年にチームが成し遂げた驚異的な偉業も合わせて、日本国内とアジアから強くリスペクトされるクラブとなっている。スタジアムが改築され、収容人数や安全面、サービスの改善が図られたこともその一環。
 経験豊富で有能で真面目なネルシーニョが監督に迎えられると、彼は若く有望な選手たちをトップレベルのプロフェッショナルに成長させる一方で、ブラジルから獲得可能な中でも特に優れた選手たちをピックアップし、彼らの存在がチームに大きなものをもたらしてきた。
 選手たちの闘争心と、情熱的にクラブを支え続けるサポーターの「黄色い壁」こそが、現在の柏レイソルの魂を象徴。90年代初頭にJリーグの生みの親たちは、地方のクラブを核としたサッカー文化がコミュニティーを形成するようなビジョンを描いていたが、その理想としていたものはおそらく、現在の柏レイソルの姿にきわめて近い形だろう。
【3位-サンフレッチェ広島】
 しかるべき能力があり、正しい運営が行われれば、資金不足を埋める事ができる事を証明。優秀な選手たちを失いながらも(過去5年で、平均すれば1年に1人のトッププレーヤーを浦和に引き抜かれてきた)、年齡に関わらず有望な選手たちを更に優れた選手へと変貌される魔法の方程式を持っているクラブのよう。
 クラブ経営陣の賢明な決断に加えて、森保監督の働きぶりが過去数シーズンの広島の成功を体現。個々の選手たちから最高の力を引き出し、チームのトレードマークである現代的スタイルのサッカーを展開できる力を発揮。
 前任者のペトロビッチ監督が残した遺産は現在もクラブのサッカー文化の中に息づいており、選手達も称賛されるべき。他クラブによる魅力的な契約ではなく、広島でのプレーにこだわることを選んだ彼らの決断は、2年で4つのタイトル獲得という形で報われている。
 チームの限界が感じられるのが、その熱意と勝利に満ちたサッカー文化を、本拠地の町へ広く浸透させることができていない部分。スタジアムのアクセスの悪さ、ピッチから遠く離れた観客席は、広島サッカー界にまだ残る問題点。その点さえ除けば、広島は過去数年のJリーグが生んだ最高の製品。
【4位-ヴァンフォーレ甲府】
 たとえ大都市圏を離れた場所であっても、確かなサッカーコミュニティーを育み、開花させることが可能だと証明。いつも多くの観客であふれるスタジアムでプレーし、地域の共同体に大きな貢献。ローカルな範囲での成功と、外へ開かれたクラブ経営とのバランスが見事に取れていることを証明するように、今年はJ1初の東南アジア出身選手であるイルファン選手を獲得。
 現在の成功の源は、何と言っても海野会長。その経験と人脈、経営能力を生かし、地域のスポンサーを引きつけ、強固なコミュニティーを完成。破産寸前の'01年から、現在では完全な黒字体質に転換。J1の中では最も小規模でありながら安定したチーム状態を構築。大都市のクラブのように、多くの人口と大企業スポンサーを頼りにできない新興クラブにとって、ロールモデルとなるべきクラブ。
【5位-松本山雅FC】
 緊密なコミュニティーがサッカーをその結合の核とすることができるというもう一つの例。J2クラブであり、有名選手がいないのに、1試合平均1万人以上集客ができている。
 数が多いだけではなく、彼らは本当に素晴らしいサポーターでもある。応援するチームがゴールを決めた際の盛り上がりでは、上回る事ができるのは浦和レッズくらいだろう。山雅サポーターの熱意は本物のサッカースピリットを感じさせるものであり、明るい未来が来ることを約束していると言える。

 文はGOAL JAPANのチェーザレ・ポレンギ編集長によるものです。全部読んで思ったのが、J1だけが対象なのかと思ったら、松本さんがいる。つまり、J1からJ2を対象に選出されたベスト5という事。J開幕してから20年間を観て、ピッチ内外においてサッカー文化を作り上げることに成功し、クラブや選手たちや経営陣やサポーターが成長して、未来が明るいクラブという事ですね。
 当ブログでも順位も選手の優劣も余り関係なく評価しています。もちろん、観客動員が多いかとか、経営が安定しているかなどは余り関係なし。ファン・サポーター本位で「地域の宝」になり、100年続くクラブかどうかで評価し、事例紹介という事で登場してもらっています。登場の頻度が多いかどうかが評価の高さだと思って下さい。あと、「Jクラブの付加価値」は当ブログにとって重要なコンテンツですね。でも、あくまで個人レベルの勝手な批評なので、余り気にしないで下さい。Jリーグ観戦者調査など、他にも様々な評価基準があるようですが、当ブログでも信じるに足る「本当の」評価なのか、しっかり認識しているつもりです。どのクラブが「本当に」地域貢献できているか、読者皆さんのご判断にお任せします。(最近、商業主義に走っている某リーグのものは、どうなんだろ・・・)
GOAL公式HP該当ページ:アドレス

 そして、別の話題ですが、以前の記事で少し紹介している「Jマジ!20」という活動があります。Jリーグ(J2までとして)40チームの中で、14チームが手を挙げているようです。あれっ、あのチームも、あのチームも名前(エンブレム)がないやと思ってみたり。「うちはそんな事しなくても、観客動員は足りているから」という価値観なのかと。この14チームを何度も確認しました。あれっ、今シーズン4万人越えも予想され、別に20歳の来場者をタダにしなくてもと思いがちなセレッソさんが入っている・・・ よくよく見てみれば上の5チームのうち4チームが入っている。これは偶然なのかと。
 個人的に言わせていただくと、短期的な視野なのか長期的視野なのかと思いました。という事はセレッソさんは長期的な視野なんだなと。さすがですね。4チーム以外にも当ブログでよく紹介させていただく湘南さんや札幌さんの名前もあるし・・・ コメントは簡単にはできませんが、「違い」かなと。
「Jマジ!20」公式HP:http://www.jalan.net/jalan/doc/etc/jmaji20/?cpjaladiscap0130514004

コメント
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