J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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新潟・スポーツの理想郷へ10

2014-03-20 00:01:41 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 またしても、サッカーマガジンZONE特集です。今回で最後ですが、今度はJ1新潟の特集です。「ニイガタ あの熱をもう一度」というタイトルで、数年前まで低迷していたクラブを新社長が蘇生させていく様子が書かれていました。以下、抜粋して紹介。
   
 ある意味、Jリーグ百年構想に最も近いクラブなのかもしれない。人口80万人のホームタウン、国内屈指の総合型地域スポーツクラブであり、ファンも熱狂的で一時はJ1浦和も凌駕し、'03年から3季連続でJ最多の観客動員を記録。特にJ1昇格2年目の'05年には1試合あたり平均観客数は約4万人を記録。 
 そのクラブも今、変革の時を迎えている。集客力が'05年を境に右肩下がりになっている。要因としては、一つ目は全盛期の観客動員自体が異例だった事。日韓W杯開催でサッカー熱が異常だった上、J1に向かう過程でホーム無敗状態で、今ほど日本人の海外移籍も多くなく、人気選手が新潟に来ていた。その時にスタジアムのホスピタリティが整備できなかった事。
 2つ目は、招待券の配布。'06~'07年も表面上は4万人近くの動員数があったが、裏では招待券の割合が増えていた。結果、約8割だった有料券の割合が6割まで減少。ファンのチケット購買意欲を低下させる悪循環が発生。'07年からは2年連続で単年度赤字を計上。

 '09年に就任した田村社長(前身「新潟イレブン」の選手)の下、人件費削減と地道な営業活動を実施し、'09年以降再び黒字転換。以降、赤字転落もなく、J1平均を下回る人件費でJ1所属を維持。それを実現できたのは有能なフロントの存在。
 ブラジルを中心に独自のパイプで選手を調査し、クラブの予算規模に応じた選手発掘を実施。国内のスカウト網も整備され、育成型のチームを構築。その取り組みは奏功し、下部組織からの底上げ、将来性のある若手選手の獲得、外国人選手の補強のレベルアップが実現。結果、多くの選手が引き抜かれる現象も起こっているが、移籍金等でクラブに収益をもたらし、限られた予算の中での貴重な財源に。

 今、クラブが目指すのは「育成型」の更なる推進。今後、育成世代に関して県内に複数の拠点を設置する計画があり、4月からは従来のサポーターズクラブを「アルビレックスドリームクラブ」として育成組織の支援団体に移行させ、C大阪の「ハナサカクラブ」のように若手の強化を手厚くサポートする方針。その強化方針は次第に結実しており、昨シーズンは2ステージ制ならば後期優勝している結果に。
 現場の改革の裏で経営も徐々に改善。昨シーズンの観客動員数は2位から3位に転落したものの、数自体は'05年以降初めて上昇に転換。当面の目標は予算規模を現在の24億円からJ1平均の30億円程度まで押し上げる事で、必然的に人件費もJ1平均値の14億円まで上昇でき、常に上位を目指せる戦力保有が可能。
「構想では入場料で10億、広告で10億、その他で10億」と田村社長のコメント。すでに広告料収入はピーク時の10億円に戻りつつあるとか。あとは全盛期の11億円を超え、'12年時点で7億円まで落ち込んだチケット収入をいかに回復させるか。

 新潟さんの企業努力にも感心させられましたが、当ブログでこの記事で注目するのは「アルビレックスドリームクラブ」。セレッソ方式が徐々に各クラブに浸透してきているなと思います。先日、2014明治安田生命J3リーグに参戦する、U-22チームの登録選手が発表されましたが、現時点で育成力の違いがよくわかりました。育成型を目指すと口にしていても形に表わす事ができないクラブ、新潟さんのように地力とともに形に表われてきているクラブと、あるのかなと個人的に思いました。あのU-22チームの存在が今後、クラブの育成力の指標になっていくのではないでしょうか。選出されなかったクラブは、選出を目指して頑張って下さい。
J1新潟関連⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140109
   〃    ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130330

   〃    ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130330
   〃    ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130118
   〃    ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20080221 
   〃    ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071224
   〃    ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060722
   〃    ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060309
   〃    ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051229
   〃    ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20050919
 

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