事例紹介コラムです。
前節もいろいろと話題があったようです。まずはJ1の徳島対C大阪戦。感動したエピソードがあり、マスコミで話題になっていました。あの柿谷選手が、アウェー徳島戦に合わせて、徳島で感謝の新聞広告を自費で出したとか。ジャイキリのツジトモ氏が描いた柿谷選手のイラスト入りでした。以下、抜粋して紹介。
C大阪の柿谷選手が、8日付の徳島新聞(27面)に自費で全面広告を掲載し、感謝の思いを異例の手段で伝えたそうです。’09年6月から約2年半にわたって在籍した徳島は、自らを再起させてくれた場所という事で。自身のイラストとともに以下のメッセージを掲載。
「今日、J1の舞台で、もう一度徳島の皆さんと出会い、闘えることを楽しみにしています。徳島のみなさんが応援してくれていたから、僕はサッカーを続けていられたし、サッカーを楽しいと思えました。チームを離れても、みなさんから頂いたエールはいつも僕の中に残りつづけています。みなさんへの感謝はプレーで返します。徳島のみなさん、今年一緒に日本のサッカーを熱くしましょう。そして、これからもよろしくお願いします」
この日の試合は発熱の影響もあったのか、シュート0本で後半29分に途中交代で不完全燃焼だったようですが、試合後には徳島サポーターの元へとあいさつに出向き、温かく迎えられていたとか。こちらの画はジャイキリ作者のツジトモさんによる描きおろし。「自分の中で思いはあるけど、人に言うことではない」とコメントし、多くは語らなかったが、感謝の思いは確かに伝わったようです。
このイラストってすごいな、ツジトモさんがこのために書いたんだと思っていたら、今日発刊の週刊モーニングに「ツジトモ氏が柿谷選手のイラストを描いたのは、この広告のためです」とありました。「NUMBER BANANA」という江崎グリコが「Sports Graphic Number」誌(文芸春秋)の協力を得て開発した商品の広告用に描かれたようです。詳細はいいのですが、とにかくよく似ています。ネット上では「本物よりふけている」という声も。JR山手線の中吊りポスターになるとか。
柿谷選手は確か昨日、東日本大震災の日を迎えてコメントを発表していましたね。柿谷選手といえば、セレッソ時代の香川との関係、徳島へレンタル移籍したいきさつ等でやんちゃ坊主のようなイメージがありましたが、個人的に最近少しイメージが変わってきました。
次の話題はJ2の千葉対岡山戦。ウルトラスで中継をすべて観ていましたが、全く気付かなかったですね。山中選手のインタビューもあったっけ?という感じでしたが、試合後に他チーム(J1柏)を誹謗する言葉があったタオマフを首に巻いてインタビューに答えていたそうです。以下、抜粋して紹介。
ホーム岡山戦後にJ2千葉が、サポーターの行いについて謝罪。問題の出来事は試合後に柏から期限付き移籍中の山中選手がゴル裏で試合後のあいさつをした際、サポーターからマフラーを渡され、それを首にかけてその後のインタビューに対応。マフラーに「300% ANTI KASHIWA」と書かれたもので物議をかもしたとか。
J2千葉は公式HPに「このような誹謗が書かれていることに気が付かず、山中選手に持たせてしまったことについて、深く反省」とコメント。山中選手本人も「クラブからその話を聞くまで、全く気が付いていなかった。そのような気持ちは全くなく、今はジェフの一員として、チームの勝利に貢献できるよう、精いっぱい頑張りたい」とコメントを発表。
今日の報道では、タオルマフラーを手渡したサポーター2名を特定し、厳重注意処分を通告したとクラブから発表があったようです。
3つ目の話題は、浦和対鳥栖戦で、スタジアム内の客席入り口に日の丸と「JAPANESE ONLY」という横断幕が掲げられた事件。以前の仙台戦の事件というのもありますが、どういう因縁を含んでいるのかよくわかりません。なぜ、外国人を排斥しようとするのかもわかりません。どなたか教えて下さい。以下、抜粋して紹介。
村井チェアマンは「差別的な表現と認識している」と明言して、主催者のJ1浦和に対して厳罰を科す姿勢を示したとか。何でも'10年5月の仙台戦でも一部サポーターが外国人選手に差別的なやじを飛ばして制裁金500万円を科せられた事がありました。
淵田社長は「差別的ととらえるしかない。クラブとして問題があるのは、試合が終わるまで外せなかったこと。合意の上で(外す)という過去の慣習にとらわれすぎたことが大きな原因」とコメントし、当日は試合後に報告を受けたとし、クラブ内の体制も含めて見直しを進めているとしています。
今日の報道では、J1浦和に対し、けん責と、23日のホーム清水戦を無観客とする制裁を科すと発表。Jリーグでの無観客試合の処分は初めてになります。また、クラブ側は警備員の増強などの強化に加え、アウエーゲームでも多くのクラブスタッフを派遣、スタンド内でのトラブル防止に努めるそうで、15日の広島戦以降、リーグ戦、カップ戦ともホーム、アウェーを問わず、浦和のファン・サポーター全員に対し、すべての横断幕、ゲートフラッグ、旗類、装飾幕等の掲出を禁止を打ち出したそうです。
本当に前節はいろいろとありましたね。いい話題も残念な話題もあり、まだ2節目ですが次々とニュースが出てくる年です。徳島さんの話題は違いますが、下の2つは、元所属・レンタル元という事で、某黄色いチームを思い出してしまいます。黄色いチームもちょうど10年近く前までは、今のようなファミリーでなかったですね。
浦和さんの事件ですが、確かに人種差別はよくありません。ただ、良くないと思いながら最後に脳裏によぎるのは、「Jリーグ側とサポーター側との距離」の事。2ステージ制騒動を象徴するように、明らかにサポーターとの間に距離がどんどん広がっているように思います。もし、2ステージ制騒動も含めて、Jリーグ側とサポーター側で「対話するシステム」ができていて、定期的に意見交換ができていたら、ひょっとしたらサポーターのここまでの暴走もなかったのかもしれません。これくらいで終息すればいいけど・・・