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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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関東の独立U局で「カラオケ番組」が大ウケ

2009年06月24日 | メディアでのコメント・論評

昨日(23日)の『読売新聞』夕刊。

「独立U局 カラオケが長い人気~視聴者参加で地域密着」という記事でコメントしている。

“独立U局”というのは、民放キー局のいわゆる“系列”に所属せず、文字通り単独で運営されているテレビ局のことだ。

たとえば、テレビ埼玉やチバテレビなどである。

その独立U局で、「カラオケ番組」が大ウケだというのだ。

何だか嬉しくなる。

記事は以下の通りです。


首都圏の独立UHF局各局で、カラオケ番組が息の長い人気を保っている。一般視聴者が参加できる地域密着の身近さがあり、キー局では少なくなった演歌が頻繁に登場することなどが、人気の理由のようだ。

チバテレビでは、1982年スタートの「チバテレビカラオケ大賞21」(日曜後9・00)と、83年開始の「カラオケトライアル2」(金曜後8・00)という二つの長寿番組が放送されている。

「大賞21」は、飲食店など協力店の推薦を受けた視聴者が出演。「トライアル2」はオーディションで選ばれた参加者が段位を求め、審査員の前で歌う。

「トライアル2」の収録をのぞいた。収録前、局の玄関ホールは応援の観客や出演者らでにぎわう。出演者は大半が県内在住者で、常連が多いという。1時間番組をほぼ同時間で収録するため、生放送に近い緊張感があるが、途中、司会の夏木ゆたかが観覧客と談笑するなど家庭的な雰囲気で進んだ。

知人の応援に来た茨城県稲敷市の市崎恵美子さん(50)は「今は演歌を取り上げる番組が少ないから、この番組の存在は貴重」と話していた。

高梨正三プロデューサーは「房総半島など高齢化が進む地域では、番組が高齢者の生活の一部として親しまれているので、スタイルはあまり変えていない。U局は、キー局にはできない地域密着が大切なんです」と強調する。

テレビ埼玉の「カラオケ1ばん」(木曜後8・00)は、今秋、25年の節目を迎える。協力店から推薦された参加者がのどを競う。坂本冬美ら大物演歌歌手もゲスト出演。最新の日記式視聴率調査で6・5%(2008年11月27日放送)と健闘している。

中村恒夫プロデューサーは「家族や友人が応援に来たり放送を見たりという広がりがある。視聴者参加番組は強い」と話す。

群馬テレビの「カラオケチャンネル」(金曜後8・00)は28年続き、今や視聴率は同局の制作番組中で1、2を争う。

「出場者が中高年に偏りがちだったのを、若い人も出られる雰囲気にしたかった」(阿部哲也制作部長)と、4年前から予選なしで出場できる方式に変えた。その結果、出場希望者は新人で1~2か月、常連は1年近く待つ人気ぶりだ。

とちぎテレビの「うたの王様」(水曜後8・00)は、99年の開局と同時に始まり、現在は1週間のうちに本放送に2回の再放送と計3回も放送される。

東京工科大学の碓井広義教授(メディア論)は「いずれもゴールデンタイム(午後7~10時)の放送で、制作者にとっても視聴者にとってもありがたい番組であることを示している。U局が手軽な娯楽を提供してくれることで、自分たちのテレビという愛着も生まれる」と指摘。

さらに「英国のオーディション番組で有名になったスーザン・ボイルさんのような、世界的スターが生まれるかもしれない。インターネット配信も考えてみては」と提案する。(2009年6月23日 読売新聞)

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