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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

350円で読める「天野祐吉“最後”の隠居大学」

2014年01月21日 | 書評した本たち

350円で、昨年秋に亡くなった天野祐吉さんの話が聞ける、いや読める。

これはリーズナブルでしょう(笑)。

月刊『ラジオ深夜便』2月号(NHKサービスセンター)に、「天野祐吉“最後”の隠居大学」が掲載されていました。

トークのお相手(客人)は、所ジョージさん。

かなり嬉しいキャスティングです。





今週の「読んで、書評を書いた本」は、次の通りです。

葉室 麟 『潮鳴り』 祥伝社

門田隆将 『狼の牙を折れ~史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部』 小学館

吉川美代子 『アナウンサーが教える 愛される話し方』 朝日新書

秋山 駿 『私の文学遍歴~独白的回想』 作品社

養老孟司 『バカの壁のそのまた向こう』 かまくら春秋社

中澤雄大 『角栄のお庭番 朝賀昭』 講談社

* これらの書評は、
  発売中の『週刊新潮』(1月23日号)
  読書欄に掲載されています。


日刊ゲンダイで、渦中のドラマの「芦田愛菜」についてコメント

2014年01月21日 | メディアでのコメント・論評

「明日、ママがいない」(日本テレビ)に関する記事が、日刊ゲンダイに。

この中で、主演の芦田愛菜についてコメントしました・・・・


渦中の日テレドラマ
仇となった天才子役 芦田愛菜「迫真演技」
随時上書きされる〝代表作〟

凡庸な子役だったら、ここまで大きな波紋を呼ぶことはなかったはず。天才子役・芦田愛菜(9)主演のドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系、水曜22時~)を巡る放送中止要請騒動。

赤ちゃんポストを国内で唯一運営する慈恵病院が「人権侵害だ」と噛み付いたのが事の始まりだが、今週前半には全国児童養護施設協議会が日テレへの抗議の会見を開く予定だ。さらに非難の声が高まるだろう。

児童養護施設が舞台。親が子供を捨てる、いわば育児放棄の実態に迫る作品だけに子役がわんさか登場する。動物に負けず劣らず、子役モノはテレビのキラーコンテンツだが、「明日――」に出演する子役たちは各局で場数をこなしてきたそうそうたるメンツ揃い。

NHK大河「八重の桜」で綾瀬はるかの幼少期を演じた鈴木梨央(8)、TBS系の日曜劇場「とんび」で「おとしゃん」の名セリフを残した五十嵐陽向(4)など“オールジャパン”の様相を見せているのだ。その中でも抜群の存在力を放つのは、座長の愛菜チャン。

上智大教授の碓井広義氏(メディア論)がこう言う。

「天性の集中力のなせる業だと思いますが、ハリウッド映画に昨夏出演したことでさらに自信と演技力をつけた印象。成人女優にも負けない堂々たる風格を感じます。

彼女の一番の強みは“最新作=代表作”となるぐらい、どんな役にもなりきるポテンシャルと存在感を兼ね備えていること。これまでも多くの天才子役が輩出されてきましたが、『おしんの小林綾子』や『家なき子の安達祐実』など、語られる代表作が限定されていることからも芦田の凄さは推して知るべしです」


迫真の演技が仇となってしまったか……。

(日刊ゲンダイ 2014.01.20)


・・・・ちなみに、昨日、このブログで予想したように、日テレはこのドラマの放送を中止せず、継続することを正式に表明したようです。


「明日、ママがいない」継続 
人権侵害訴えた病院に通知

親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を設置する慈恵病院(熊本市)が、日本テレビ系列で放映中の連続ドラマ「明日、ママがいない」に児童養護施設関係者への人権侵害が含まれるとして放送中止を求めた問題で、日テレは20日、放送継続を病院に伝えた。

病院で記者会見した蓮田健産婦人科部長は「継続の理由や、子どもや職員への謝罪、制作経緯について回答はなかった。傷ついた子どもをさらに傷つける結果になるのではと思わせる内容が含まれ、残念だ。放送倫理・番組向上機構(BPO)に審議をお願いしたい」と述べた。
病院は、ドラマが施設の実態とかけ離れているほか、赤ちゃんポストに預けられた子に「ポスト」というあだ名が付けられた点などを挙げ「誤解や偏見を与える」と批判していた。

日テレ総合広報部は取材に「倫理問題を含め、総合的な観点で放送前に社内で議論した。最後まで放送を見てほしい」と話した。(共同)