碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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テレビがテレビを語る、NHK「新春TV放談2014」

2014年01月08日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今年、最初に取り上げた番組は、NHK「新春TV放談2014」です。



半期に一度は放送して欲しい
NHK「新春TV放談」

毎年この特番を見ると新年を迎えた気分になる。2日夜に放送されたNHK「新春TV放談2014」。NHK・民放を問わずこの1年間のテレビを語り合うという内容だ。

昨年とは一部メンバーが変更されている。司会は千原ジュニアと一柳亜矢子アナだが、前回までは上田早苗アナだった。パネラーのテリー伊藤、関根勤、鈴木おさむ、演出家の大根仁はそのまま。以前の秋元康がつんく♂に、小島慶子がミッツ・マングローブに入れ替っているのが笑えた。

まずはドラマで盛り上がる。「半沢直樹」について、鈴木が「行政感の希薄なキャスティング」を指摘。作りたい物語に役者をハメていく、ドラマ本来の作り方の魅力を語った。テリーの「出演者が美容院ではなく床屋に行っている感じがいい」という話もうなずけた。

また「あまちゃん」では当然のことながら宮藤官九郎の脚本に話が集中。大根の「作り手と視聴者が一緒に成長できた」という評価も納得だ。

バラエティーに関しては有吉弘行の活躍が注目された。レギュラー15本は確かにすごい。新番組5本のうち、タイトルに名前の付いた冠番組が4本というのも際立つ。「どこかネット的」というテリーの見立てが鋭い。

テレビがテレビを語るこういう番組を、できれば半期に一度は放送して欲しい。今年のテレビを面白くするためにも。

(日刊ゲンダイ 2014.01.07)


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