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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

鎌倉学園高校で出張講義

2011年07月14日 | 大学

今日も暑かったですねえ。

「炎天下」という言葉を思い出しながら、横須賀線で北鎌倉へ。

建長寺に隣接する鎌倉学園高校で、出張講義を行ってきた。



相手は高校2年生。

テレビ番組の作られ方から、大学での学びまで、あれこれ話をさせてもらった。

男子校だから男子ばっかりですが(笑)、生徒たちは熱心に聞いてくれて、90分があっという間でした。




終わっての帰り道、駅近くの喫茶店で、ひと休み。

“平日午後の町の喫茶店”という空気が、とても気持ち良かったです。



テレビによるテレビ論「倉本聰VS.鈴井貴之」

2011年07月14日 | 「東京新聞」に連載したコラム

『東京新聞』の連載コラム「言いたい放談」。

今回は、富良野での番組収録について書きました。



 対談 倉本聰VS.鈴井貴之


北海道・富良野に行ってきた。

脚本家の倉本聰さんにお会いするためだ。

いや、それだけではない。

プロデューサーとして対談番組を収録してきたのだ。

対談の成否はテーマと組み合わせで決まる。

今回、倉本さんと向き合ったのは鈴井貴之さん。

ローカル番組でありながら、全国的な人気を誇る「水曜どうでしょう」で、大泉洋さんとコンビを組んできた“あの人”だ。

鈴井さんは俳優であるだけでなく、自ら脚本を書き、舞台の演出や映画監督もする、一種のマルチ・クリエイターである。

共に北海道を拠点に創作活動を続ける倉本さんと鈴井さん。

この二人が「テレビの現在」をめぐって対談をしたら、どんな話が飛び出すだろう。

そんな素朴かつ強烈な興味からこの企画は生まれた。

いわば、「テレビによるテレビ論」の試みだ。

対談は延々二時間に及んだ。

ただし番組枠は三十分しかない。

残念ながら、かなりの部分をカットせざるを得ないが、必ず入れたい発言がいくつもある。

たとえば、「創作」という言葉について倉本さんはこう語った。

「知識と金で、前例にならってつくるのが“作”。

金がなくても智恵で零から前例にないものを生み出すのが“創”。

今のテレビは創が僅かで、作ばかりが横行しているのではないか」

自戒を込めて、番組の中で使わせていただくつもりだ。
 
(東京新聞 2011.07.13)