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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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TBS4月改編は“第三の開局”か!?

2010年02月26日 | テレビ・ラジオ・メディア

春一番も吹いて、4月改編の話も本格的になってきた。

その中で、TBSは、やはり午後7時台を、報道からバラエティーに戻すことになったようだ。

「読売新聞」の記事では・・・


見出し:
TBS、目玉の午後7時台ニュース1年で打ち切り

記事本文:
TBSテレビは24日、2年連続となる大幅な改編を3月末に行うと発表した。

昨年春の改編の目玉だった午後6~7時台のニュース番組がわずか1年で打ち切られる。

極めて異例な対応に、石原俊爾社長は記者会見で「視聴率が上がらず、営業的に厳しい。元に戻して再起を図ることにした」と語った。

今春の改編で平日夕のニュース番組を午後4時53分から2時間の「Nスタ」に衣替えし、1年ぶりに民放4系列のニュース番組が横並びとなる。これに伴い、午後7時台はバラエティー番組が復活する。

ここ数年、低視聴率に悩むTBSは昨年春、ゴールデンタイム(午後7~10時)で7割の番組を変える大改編に踏み切った。

その目玉が、午後5時50分から2時間の「総力報道! THE NEWS」で、NHKの看板番組「ニュース7」に対抗する本格派のニュース番組を目指してスタートした。

しかし、視聴率はさらに落ち込み、昨年秋には午後6時40分開始に時間を短縮、内容も見直した。それでも、1月末までの平均視聴率(関東地区)は6・4%と低迷したまま。

昨年春以降、午後7時台にバラエティー番組を中心に放送するフジテレビや日本テレビは、ゴールデンタイムの平均視聴率がそれぞれ13・5%、12・4%と好調を維持、NHKもニュース番組が堅調な中、TBSは9・6%と振るわず、迷走ぶりが際立った。

丹羽美之・東京大学准教授(メディア研究)の話「視聴者は、その日の出来事のポイントを知りたいから、午後7時のNHKニュースを見ている。だが、『THE NEWS』はグルメ特集などワイドショー的な内容も見られた。視聴者のニーズとずれていたのでは」。
(読売新聞 2010.02.24)


・・・ほんの1年前、2009年春、TBS4月改編のキャッチコピーを思い出す。

「第二の開局!TBSは生まれ変わります!」。

今見ても、すごい。

居並ぶバラエティーを移動させ、始めたのが『総力報道!THE NEWS』だったのだ。

方向性は悪くなかった。

ただ、キャスターの人選問題や、新たな報道番組としてのカラーを打ち出せないまま、視聴率競争の波間に沈んでいった感じだ。

とはいえ、“第二の開局”を果たしたはずが、わずか1年で“閉局”。

“生まれ変わった”はずが、あまりに短命。

そして、再び数字(視聴率)狙いのバラエティーが並ぶことになる。

ならば、これを“第三の開局”とは呼ばないのだろうか。

呼ばないよね(笑)。