電通が「2009年日本の広告費」を発表した。
注目は、ネット広告費が、テレビに次ぐ第2位になったことだ。
朝日新聞の記事・・・
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ネット広告、新聞抜き2位に 総広告費は最大の減少率
記事本文:
2009年の日本の広告費は5兆9222億円で前年より11.5%減り、調査を始めた1947年以降で最大の減少率となった。インターネット広告が初めて新聞広告を上回り、テレビに次ぐ「第2の広告媒体」となった。
電通が22日に発表した。金融危機後の企業業績の悪化を受け、広告費全体が2年続けて前年を割り込むなか、ネットは1.2%増の7069億円。前年より18.6%減った新聞の6739億円を上回った。
01年以降、ネットは伸び率で2けた以上の急成長を続け、06年に雑誌を逆転。近年は検索サービスや携帯電話向けが広がり、最大の広告媒体であるテレビの1兆7139億円(前年比10.2%減)の4割ほどに成長した。休刊が多かった雑誌は前年の約4分の3の3034億円に縮小した。
業種別に広告費をみると、テレビ、新聞、雑誌にラジオを加えた「4媒体」では、21業種のうち20業種で前年より減った。増えたのは、衆院選関連の広告が寄与した「官公庁・団体」だけだった。
(朝日新聞 2010.02.22)
・・・世界的不況による景気低迷は、当然広告費の減少に大きく影響したはずだ。
しかし、何よりも、大幅減の新聞広告を、インターネット広告が初めて上回ったことが大きい。
「媒体別の広告費」を整理しておこう。
・テレビ広告費:1兆7,139億円(前年比89.8%)
・インターネット広告費:7,069億円(前年比101.2%)
・新聞広告費:6,739億円(前年比81.4%)
・雑誌広告費:3,034億円(前年比74.4%)
・ラジオ広告費:1,370億円(前年比88.4%)
・衛星メディア関連広告費:709億円(前年比104.9%)
テレビ広告との差は1兆円。
確かに現時点での差は大きいが、今後どこまで詰めてくるか。
どれだけの期間で詰めてくるか。
テレビ自体の“あり方”にも大いに影響してくる。
(写真は「週刊東洋経済」の日本テレビ氏家会長インタビュー)