7月4日から、映画『蟹工船』が公開される。
SABU監督なので、それなりに期待しております。
それにしても、原作である小林多喜二の『蟹工船』が160万部に達したことに、ちょっと驚く。
買った人、本当に読みましたか?(笑)
『蟹工船』文庫本バカ売れ→映画化、の相乗効果だろうか、本家(?)マルクスまで注目され始めたようだ。
先日、「マルクス」と名の付く新書が2冊、ほぼ同時に発売された。
作家・三田誠広さんの『マルクスの逆襲』(集英社新書)。
そして、元・日本共産党委員長である不破哲三さんの『マルクスは生きている』(平凡社新書)だ。
三田さんの芥川賞受賞作『僕って何』が出たのは1977年。
全共闘運動、というかゲバルトにも、女の子にも、なかなか“突入”できない大学生の青春小説だった。
今回の新書は、三田さん本人も書いているが、マルクスや、マスクス主義や、マルクス思想の「解説書」ではない。
「なぜ昔の若者たちがマルクスを信じ、マルクスのために命をかけようとしたのか。その謎を解くために、大まかに歴史を振り返ろう」というのが趣旨だ。
いわば、三田さんという“フィルター”を通してマルクスを探る。もしくは、三田さんなりの<マルクス総括>みたいなものである。個人史の色合いも強い。
一方、不破さんだが、なんてったって、日本共産党きっての理論家の一人だ。
その不破さんが、一般大衆(って私語?)に向けて、しかも「新書」というカジュアルなメディアを選んだことに、いろんな意味がありそうだ。
この本では、マルクスを、「唯物論の思想家」「資本主義の病理学者」「未来社会の開拓者」という3つの側面から捉えていく。
もちろん、中身はしっかりしているが、「です・ます」調の文章は、意外なほど読みやすい。
こちらは、優秀な先生が、難しいことを、噛み砕いて、分かりやすく教えてくれる・・・そんな感じだ。
さあ、『蟹工船』を読んだ160万人は、次に『マルクスの逆襲』へ向かうのか。
それとも、『マルクスは生きている』を手に取るのか。
いや、その前に、映画『蟹工船』が控えている。
SABU監督なので、それなりに期待しております。
それにしても、原作である小林多喜二の『蟹工船』が160万部に達したことに、ちょっと驚く。
買った人、本当に読みましたか?(笑)
『蟹工船』文庫本バカ売れ→映画化、の相乗効果だろうか、本家(?)マルクスまで注目され始めたようだ。
先日、「マルクス」と名の付く新書が2冊、ほぼ同時に発売された。
作家・三田誠広さんの『マルクスの逆襲』(集英社新書)。
そして、元・日本共産党委員長である不破哲三さんの『マルクスは生きている』(平凡社新書)だ。
三田さんの芥川賞受賞作『僕って何』が出たのは1977年。
全共闘運動、というかゲバルトにも、女の子にも、なかなか“突入”できない大学生の青春小説だった。
今回の新書は、三田さん本人も書いているが、マルクスや、マスクス主義や、マルクス思想の「解説書」ではない。
「なぜ昔の若者たちがマルクスを信じ、マルクスのために命をかけようとしたのか。その謎を解くために、大まかに歴史を振り返ろう」というのが趣旨だ。
いわば、三田さんという“フィルター”を通してマルクスを探る。もしくは、三田さんなりの<マルクス総括>みたいなものである。個人史の色合いも強い。
一方、不破さんだが、なんてったって、日本共産党きっての理論家の一人だ。
その不破さんが、一般大衆(って私語?)に向けて、しかも「新書」というカジュアルなメディアを選んだことに、いろんな意味がありそうだ。
この本では、マルクスを、「唯物論の思想家」「資本主義の病理学者」「未来社会の開拓者」という3つの側面から捉えていく。
もちろん、中身はしっかりしているが、「です・ます」調の文章は、意外なほど読みやすい。
こちらは、優秀な先生が、難しいことを、噛み砕いて、分かりやすく教えてくれる・・・そんな感じだ。
さあ、『蟹工船』を読んだ160万人は、次に『マルクスの逆襲』へ向かうのか。
それとも、『マルクスは生きている』を手に取るのか。
いや、その前に、映画『蟹工船』が控えている。
![]() | マルクスの逆襲 (集英社新書 494B)三田 誠広集英社このアイテムの詳細を見る |
![]() | マルクスは生きている (平凡社新書 461)不破 哲三平凡社このアイテムの詳細を見る |